慢性腎臓病『CKD』分類が新しくなりました! | 腎臓内科医のつぶやき

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気軽に腎臓病について知っていただく機会を作りたいと思って、2010年から月1回の腎臓病教室を始めました。教室でお話した内容や、腎臓関係のマメ知識をお話できたらいいなと思っています。2018年12月にyahooブログから引っ越ししました。

慢性腎臓病『CKD』の分類が新しくなりました!
新分類について、3月の腎臓病教室でお話しした内容をご紹介します。
 
 
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以前は腎機能の指標である『GFR』でのみ、腎機能を分類していました。
腎機能別に5段階に分け、各段階で起こりやすい症状をお話ししましたね。
 
 
表の下にある数字は、各腎機能の日本人の人数です。
 
慢性腎臓病『CKD』の患者さんは、日本に1330万人もいるんですよ。
7人に1人はCKDをもっているという、国民病なんです。
 
 
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今回から、
腎不全へ移行する危険性が高い人に、
より正確に注意喚起できるよう、
 
腎機能『GFR』以外の要素を加えた分類となりました。
 
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以前の分類と比較すると
 
 
①腎機能が30~59%までのステージ3が、30~44と、45~59の2段階に分かれました。
 
 
②また、タンパク尿があると腎機能が早く低下したり、脳梗塞・脳出血・心筋梗塞になりやすいんです。
そのため、新しい分類ではタンパク尿があるかないか、あったらその量が多いかどうかで、危険性を細かく分けるように変わっています。
 
 
 
 
 
○の中に、()、()、()、()、(超高)とあるのは、今後腎不全になる可能性です。
 
 
(低に当てはまる人は、腎不全になる可能性は低い。検診などをしっかり受けましょう。
 
(軽)の人は腎機能低下が心配なので、きちんとかかりつけの先生に診てもらいましょう。
 
(中)の人は腎不全になる確率が上昇しているため、かかりつけの先生と腎臓専門医の両方に診てもらい、早期にしっかりした治療を行う必要がああります。
 
(高)の人は、持病にもよりますが、そう遠くない将来に腎不全になる確率が高いため、すぐに腎臓専門医に診てもらい、腎臓を含めた全身管理が必要です。
 
(超高)の人は、残念ながらごく近い将来に腎臓が動かなくなる末期腎不全となります。血液のバランスや血圧・骨など、早急に治療を始める必要があります。
今日にでも腎臓専門医を受診し、今後の対策を相談しましょう。
 
 
 
みなさんはいかがですか?
 
 
 
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4月の日高病院腎臓病教室は、
いつも通り第3土曜日:21日に6階会議室で行います。
 
 
内容は・・・・・・
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