今日は、糖尿病治療で大切な指標となる血糖値の見方をご紹介します。
具体的には
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
と
GA(グリコアルブミン)
について、です。
糖尿病は
① 今血糖が高い
② 前も血糖が高かった
この2点を証明することで診断となります。
細かい診断基準はややこしいので今日は割愛しますね
ちなみに血糖は、血液中のブドウ糖の濃度を指します。
糖尿病の治療効果は
① 今の血糖がどれくらいか(何も食べてないときか、食べてからどれくらい時間がたった状態なのか)
② 外来受診するまでの期間血糖はどのように経過していたか
の2点で判断します。
外来で測る血糖は、食前・食後などどういう状態でのものなのか、担当の先生に教えてあげてくださいね!
おなかがすいてるとき高いのか、食べた後高いのかで、使用する薬や推奨する食べ物なども少し変わってくることがありますよ。
そして今回のお話の本題
② 外来受診するまでの期間血糖はどのように経過していたか。
これは多くの場合HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)で表します。
いきなりですが
血液が高いのは、赤血球があるからです。
この赤血球の中のたんぱく質をヘモグロビンといい、これが肺で酸素とくっつけて全身に酸素を運ぶ車の働きをしてくれています。
ヘモグロビンにブドウ糖がくっついたものを、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)といいます。
採血した時点から1~2か月前の血糖の状態を反映しています。
糖尿病による合併症を予防するための治療目標値は
HbA1c<6.9%です。
血糖をより正常に近づけ、さらに合併症を減らすには
HbA1c<6.0%といわれています。
ちなみに、透析患者さんは、HbA1c<6.5%程度がいいでしょう。
そしてもう一つの血糖の指標:GA(グリコアルブミン)
これは、血液中のたんぱく質のうち、アルブミンが糖化したものです。
採血をした時点から2週間(ながくて1か月)の血糖の状態を反映しています。
糖尿病による合併症を予防するための治療目標値は
GA<20%です。
血糖をより正常に近づけ、さらに合併症を減らすには
GA<16%といわれています。
ちなみに、透析患者さんは、GA<16.7%程度がいいでしょう。
ご高齢の方や寝たきりの方などは、急激に低血糖になるなど不安定な状態にいることが多いので、無理に上記まで下げる必要はないといわれています。
心臓病などの持病がある方も下げすぎはよくありません。
なんについてもですが、主治医の先生とよく相談して治療を行ってくださいね
造血剤を使っていたりすると、HbA1cは本当の値よりも低くでることがあります。
その際はGAを使用しますよ。
ただGAも、Alb:アルブミン値が栄養状態不良などで低下していると、計算して補正しないといけなくなりますので、注意してくださいませ。
今日は2018年2月にご紹介した日高病院腎臓病教室ブログを一部改訂してご紹介しました。
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