私が育った環境は決して裕福ではなく、むしろかなり貧しい方でした。
幼少期の反動から、お金に関するコンプレックスが強く、大学在学中に税理士資格取得校とのダブルスクールで「お金に困らないためにはお金の専門家になるのが近道」と決めつけていました。
あろうことか21歳の時点で学生結婚をしていた私は、学費と生活費を稼ぐためにはアルバイトも欠かすことができず、1日が36時間あればいいと本気で考える毎日でした。3ヶ所掛け持ちでバイトをし、学費と生活費を稼いだ２年間、「自分の時間と体力」を削りながら生活を支えました。
いよいよ進路も絞り込んだ22歳の春、税理士学院の講師による「PCの台頭で税理士の仕事は減る」の一言で一転、就職先を税金ではなく、金融に変えました。
金融機関本社勤務時代には、20代にも関わらず自分はさることながら良き出会いも相まって、年収は1,200万円を超えるほどになりました。ところが、社会保険料の負担と源泉徴収される税金、つまり収入と手取りの違いに愕然とし、人がはたらく労働収入にかかる「税金と社会保険の負担」の仕組みを知れば知るほど、この国の労働集約型の経済構造に危機感を感じました。
世の中にはこの収入と手取りの格差が原因で喧嘩を繰り返す夫婦も少なくありませんし、我が家も例外ではなく29歳で離婚、その年に金融機関も退職しました。
社会保険・法人税・所得税・住民税・消費税、働けば働くほどに負担が増える仕組に抗うために「給与の支払いを工夫する事で社会保険料と消費税を軽減する手法」を構築し、最も負担の大きいオーナー社長に向けて「労働課税の節税」を提供し始めました。
また、労働のみに偏った収入の作り方を、「ヒト＋モノ＋カネという経営三資源によるトリプルインカム」の手法へと変換することで、社会保険料のかからない収入の向上や所得税軽減を可能にする「定期的資産収益」を確立する手法を構築しました。
さらにその仕組を駆使して法人向け・個人向け・プロ向けにサービスを提供する会社経営を3社行い、「私の役員報酬以上の報酬を受け取る従業員を増やすこと」と「私と同様にお金ごときで悩まない定期的収入を手に入れるお客様を増やすこと」が当時の生きがいでした。
その後20年かけて、全国20ヶ所を超える都道府県に ”総勢58名の独立系ファイナンシャルプランナー” の育成と運営を行いましたが、そもそも「聞いたことのない話は怪しい」と言う大衆心理や、お客様が「お金と時間と心にゆとりができ笑顔の日々を暮らす」というコンセプトが社内外の人々になかなか理解されず、心身ともに疲れ果てて49歳で自ら創業した会社を退陣いたしました。
それまで74kgあった体重がわずか半年で58kgまで激減したあの時のことは、今でも“人という存在“を恐怖に感じるトラウマとなっています。
当時の年間営業利益は４億５千万円に及びましたが、私の資財はほぼゼロに近い状態でした。その時悟ったのは、ヒトに頼る経営や本業の収益をどんなに伸ばしても、社会保険料・消費税・法人税・所得税・住民税など、様々な金銭的負担により経営者や個人事業主は豊かになれず、常に“人とお金の問題“に悩まされるということでした。
私自身も、共に働く従業員の為に良かれと思って社会保険負担や税負担を回避する手法を駆使したにも関わらず、その効果に慣れた多くの従業員は、不満はあれど感謝を知らない。そんな日々に疲れ果てたとも言えます。
セミリタイヤから7年の沈黙を経て56歳を迎え、心身ともに英気を養って最後のチャレンジを決意した2023年。給与の30％、利益の33％、所得の55％、支出の10％。そのほかにも“働けば働くほど負担の増える課税や課料“を軽減し、「労働収入ではなく資産収益でゼロから5,000万円を5年間で容易に形成した手法」も含め、皆様に『財務のチカラ』というWEBコンテンツとして伝授できる用意ができました。
誰しも「お金ごときで悩みたくはない」と考えていても、学校でお金の勉強をしたこともなく、金融関係者に相談しても豊かにならず、税理士がそばにいても会社が立ち行かなくなることも多々ある日本。 その日本人が、ヒトが働く収入にプラスして「資産からの収益＝利子・配当・不動産所得」を欧米人のように得ることができれば、お金にも時間にも、そしてこころにも余裕が生まれると確信しています。
大多数の日本人が身につけている今までの「お金に関する常識」という偏見を、新しい「お金の本質」に書き換え、豊かさであふれた社会にすることが生涯の浪漫となりました。
その浪漫を実現するためには、皆様が「財務のチカラ」を活用し、お金と時間と心の豊かさを手に入れてほしいと心より願っております。