病気で悩む方が少しでも笑顔の時間を増やせるように努めています。
健康な人には病気で悩む人の気持ちはわかりません。
私も小児喘息でやりたい運動の制限があったり、
怪我で入院し手術を受けたこともありました。
患者さんの立場からの医療を目指して…
現在、お年寄りや病気の方には辛い世の中です。
少しでも支えになりたいと思っております。
ちなみに私は17代目の医者で根っからの医者家系…
人々の支えになることが天命だと思っております。
高額療養費制度改正について
高額療養費制度改正について凍結だなんだ話も出ていました。
確かに癌の患者さんにとって抗癌剤治療は本当に経済負担になります。
これをサポートしている大変重要な制度です。
実際にがん保険なんて入らなくても高額療養費制度で十分という人もいるくらいです。
相変わらず日本のマスコミが無知なのでお伝えしたいと思いますが、
フランスは癌と診断されると医療費が無料になります。
その理由は人の命が掛かった問題だからだそうです。
日本政府の人命より金という考えと真逆です。
以前から様々な社会保障に関して書いてきましたが、
その度に日本政府は人命より金と書いていました。
今回の改正については正にそれです。
先日、電車広告で厚労省が介護休暇を活用しようなんて流していましたが、
どうして介護保険と言う制度がありながら
それを十分に活用できず介護休暇を取るのでしょうか。
介護保険が充実していれば安心して仕事ができるんです。
職場に迷惑を掛けていると心配する必要もなくなるんです。
前に1憶総活躍みたいな政府の言葉に
全員が働かなくてもいい世の中になぜ持っていけないかということも書きました。
最近、アメリカで海外の支援団体が閉鎖されたことが問題となっておりました。
日本でも海外協力隊というものがありますが、
確かに大切な活動をしている裏で
無駄に余分にお金が使われているところもあります。
今回の米騒動を見ていてもそうです。
米農家が農協ではなく直接業者と取引をしているとか。
当たり前ですよね。
その方が儲かるならそれを選ぶのは当然かなと思います。
農協という天下りがふんぞり返っている組織という手法をやめないと
日本の農業の存続が本当に危機的になると思います。
社会保障で考えると保険料は毎年増やされ、
年金受給額は減らされ、
高齢者の医療費負担は増やされ、
医療機関の収益は減らされ、
いかにこの国が国民のことを考えていないかが分かります。
前にも書きましたが、
様々な業種は自分たちで自分たちの商品の値段を変えられます。
しかし医療の世界は国の決めた金額に従わないといけません。
自分たちで値段を変えられないのです。
多くの公立病院が大幅な赤字経営なのに放置されているのは、
この事務長なども天下りが多く
自分の任期の間大きな問題がなく
平和に期日を迎えれば退職金をもらっておさらばという構図だから
改善されるはずもないのです。
日本も北欧のように悪徳議員、官僚を排除して
国民を平等に扱うクリーンな国家を目指して頂きたいと願います。
SNSの医療情報
最近、SNSで多くの医療情報をみかけます。
医師が色々な事を批判している内容を見ることが多く、
医師ではない人が見れば恐怖をあおるような内容だったり…
でも私から見るとこの医者は大丈夫なのかな?と思います。
癌について抗癌剤は毒。
病院が儲けるためのもの。
こんなことを話している医者を見ました。
確かに抗癌剤は毒だと私も思います。
しかし癌センターの先生の話で、
お金を出せば癌は治せるという話を聞いたことがあります。
これは一つの抗癌剤には医療保険で
この癌とこの癌には保険診療で使用が可能という縛りがあります。
しかし実際は他の臓器に対して有効な場合もあります。
癌の組織や遺伝子検査で本当は適応ではないが効果がある抗癌剤を使うという手段があります。
特に有名なのは悪性黒色腫という非常に予後の悪い癌に効果を示した抗癌剤です。
この薬剤は薬の作用機序から考えるとあらゆる癌に効く可能性があり、
後に適応症が拡大されたのですが、
それまでは効く可能性があっても使いたい場合は自費診療でしか使えませんでした。
このように適応症以外であるが様々な抗癌剤を組み合わせることで治せない癌はないと…
ただ総額で1000万という費用が必要になるかもしれないとのことでした。
次に病院が儲けるためのもの。
抗癌剤は1本70万とかするんです!
なんて話をしていましたが、
確かに薬価はそうかもしれません。
しかし医療機関に請求される納入価は薬価の95%以上です。
だから医療機関の利益は数万円程度です。
人件費、備品料を考えるとはっきりいって儲かりません。
この先生は何も知らないんだな…
私はこう感じていました。
抗生物質が過剰に使用されているなんて話をしている人もいました。
確かに風邪(ウイルス感染)に抗生物質の必要性はありません。
でも対象となる菌の幅が広い抗生物質を使いすぎているとか話していました。
我々の世界ではブロードの広い抗菌薬といいますが、
ブロードの狭い抗菌薬から選択するというのは重要なので
もちろんそれはそれであり得る話です。
ただ抗生物質には組織移行性という問題もあります。
この臓器には届くけどこの臓器には届きにくいとか…
特に私が意識している副鼻腔。
ここは組織移行性の悪い部位なので
しっかり抗生物質を入れないと効きが悪いんです。
これを訴えている先生もおりますが、
残念ながら日本の医療は学閥問題や利権の問題も陰ではあるので、
我々が声を上げても〇〇大学の〇〇教授の研究結果からこれで間違いないいんだ
こう言われて否定されます。
だからSNSの情報と言うものが如何に怖いか…
患者さんも我々が説明することよりも
SNSの情報しか信じない人がいるだけに苦労することも多々あります。
最近、SNSを禁止する国も出てきていますが
個人的には良い判断と思っています。
インフルエンザ感染対策
最近、本当にインフルエンザウイルス感染者が増えています。
当院でも対応しきれないほどいらしているので、
本当に申し訳ないと思いつつもお断りするくらいです。
通常診療が滞っている状態です。
今日で当院も仕事納めですが、
特にこの一週間はインフルエンザ感染者の対応の為
通常の1.5倍の来院者数で
この増えている分がほぼインフルエンザという状況でした。
折角コロナで身に着けたはずの感染対策。
これを実行し続ければいいだけなのにと思います。
手指消毒。
手洗いうがいは当然で、
マスク着用は絶対です。
ウイルスは非常に小さいのでマスクを通過する大きさですが、
基本的に唾液に混入して飛散するので
マスクを着用することで周りにも飛ばしにくくなりますし
感染予防にもなります。
できればやたらとマスクを触らないことも大切です。
これってコロナの感染対策でやりませんでしたか?
そしてアルコール消毒は本当に重要です。
せっかく置いてあっても使う人を見る機会が本当に減りました。
今回のインフルエンザの波が過ぎてもおいて欲しいと思うくらいです。
最近、診療をしていて本当に怖いと思ったのは
熱が出ていないインフルエンザの方が何人もいらっしゃったことです。
このような方が街にも沢山いるのかと思うと、
年末年始のデパ地下とか絶対に行きたくないと思います。
特に並んでいるところは危険です。
コロナの時にとある百貨店のデパ地下で
多くのコロナ患者が出てお店をお休みしていたところがありました。
そのお店は人気でいつも行列が出来ていました。
多くの人が密集する場所は感染リスクが高いということ。
年始のご挨拶用にお菓子売り場に多くの人が並んでいますが、
私からするとこんなに危険な場所は無いと思うので、
そこに並ぼうなんて気持ちになりません。
感染したくないと思うのであれば
換気の悪い場所で人が密集しているところは避けてください。
電車もまた窓を開けて欲しいと思う位です…
年末年始は受診できる医療機関も限られるので
対策をしっかりやって頂きたいと思います。
今、インフルエンザの薬も不足状態です。
そこで一番困るのは妊婦さんです。
妊婦さんには吸入薬しか処方していないのですが、
吸入薬が本当に不足しています。
自分だけではなく弱い人を守るためにも感染対策をして頂きたいと思います。