今さらブログで褒めたりする必要もない、高評価店「ル・スプートニク」。
ここのシェフの創作力というか、考える力には、いつも驚かされる。
厨房にいる時間、ずっと考えているんのだろう。
どうすればもっとおいしくなるか、どうすれば客はもっと満足するか、という基本的なことを。
皿数の多さと長いディナータイムは、その結果なのだろう。
いつ行っても、心とお腹を十二分に満たしてくれる店だ。
アミューズはおなじみの物なので割愛。
白アスパラにモッツァレラとホタテをのせてグレープフルーツと貝の出汁の泡をかけたもの。
フェンネルの花もなにげに効いている。
ほんのり火通ししたヤリイカと芽キャベツに発酵キャベツソース。発酵はブームの前に色々やったそうで、今は一周回って再び、という感じだそうで。
鰆の低温調理に、骨の出汁。ウドと花山椒、木の芽をあしらって、誠に日本料理的。でも味わいはちゃんとフレンチ。
スモークした牡蠣とほうれん草を挟んだパンケーキ。これもブームに乗り遅れているわけではなさそう。
ひよどりとタケノコのローストに骨と内臓を叩いて溶かし込んだソース。タンポポの苦みがアクセント。
フォアグラと金柑、メレンゲ。
モーリーユにポシェした卵のクレープ巻き。モーリーユのパウダーやアイスクリームもついて、とても濃厚。
平スズキのロースト、赤ワインソース。芹の苦みと人参のピュレの甘みがコントラスト。
仔牛の低温ローストに、スナップエンドウ、新玉ねぎのピュレ。とても春らしい皿。
鳩のロースト、スパイス風味。皮目はあえてねっちりとした食感。
柑橘のデザートに揚げたふきのとうを散らしたもの。
和のテイストをふんだんに取り込みながら、しっかりクラシックなフレンチを貫く。
あるようで、なかなか無い店だと思う。