4時間の饗宴 ル・スプートニク 六本木 | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

今さらブログで褒めたりする必要もない、高評価店「ル・スプートニク」。

ここのシェフの創作力というか、考える力には、いつも驚かされる。

厨房にいる時間、ずっと考えているんのだろう。

どうすればもっとおいしくなるか、どうすれば客はもっと満足するか、という基本的なことを。

皿数の多さと長いディナータイムは、その結果なのだろう。

いつ行っても、心とお腹を十二分に満たしてくれる店だ。

 

アミューズはおなじみの物なので割愛。

 

白アスパラにモッツァレラとホタテをのせてグレープフルーツと貝の出汁の泡をかけたもの。

フェンネルの花もなにげに効いている。

ほんのり火通ししたヤリイカと芽キャベツに発酵キャベツソース。発酵はブームの前に色々やったそうで、今は一周回って再び、という感じだそうで。

鰆の低温調理に、骨の出汁。ウドと花山椒、木の芽をあしらって、誠に日本料理的。でも味わいはちゃんとフレンチ。

スモークした牡蠣とほうれん草を挟んだパンケーキ。これもブームに乗り遅れているわけではなさそう。

ひよどりとタケノコのローストに骨と内臓を叩いて溶かし込んだソース。タンポポの苦みがアクセント。

フォアグラと金柑、メレンゲ。

モーリーユにポシェした卵のクレープ巻き。モーリーユのパウダーやアイスクリームもついて、とても濃厚。

平スズキのロースト、赤ワインソース。芹の苦みと人参のピュレの甘みがコントラスト。

仔牛の低温ローストに、スナップエンドウ、新玉ねぎのピュレ。とても春らしい皿。

鳩のロースト、スパイス風味。皮目はあえてねっちりとした食感。

柑橘のデザートに揚げたふきのとうを散らしたもの。

 

和のテイストをふんだんに取り込みながら、しっかりクラシックなフレンチを貫く。

あるようで、なかなか無い店だと思う。