おでん屋であって、おでん屋ではない店、とでも言おうか。
淡く上品な出汁で、サッと炊いたおでんを出してくる。煮ばな、というのか。
ぐつぐつ煮た濃い味のおでんが苦手な当方には、驚きと喜びを与えてくれる店だ。
最初に、菜花とタコ、ドライトマトの前菜。まるでイタリアン。ビールによく合う。
ご近所の「青華こばやし」仕込みのアナゴのおでん。
若竹おでん。
いわゆる、おでん。生麩が入ったきんちゃくがうまい。
桜マスの焼き物。
鴨ネギのおでん。珍しい。
揚げたシイタケと高野豆腐のおでん。
つくね、がんも、練り物もすべて自家製。
締めのご飯は、硬めに炊かれていて、噛みごたえあり。
飾りっ気は全くないけど、時々無性に食べたくなりそうな味わいである。