ジビエ、ジビエと騒ぐほど、もはやウブではない。
晩秋からはフレンチだとジビエを食べなければ食通ではない、と半ば強迫観念にかられているような人を見かけるが、好きにすれば良いものを、と思わぬでもない。
ただ。
11月に入ると、これだけは食っておきたいと思うジビエが、広尾の「アラジン」にはある。
新潟の網取り野鴨がそれだ。
このブログでも何度も取り上げていて、ビジュアル的にはほぼ代わり映えがしなくて恐縮だが。
色々ジビエのコンソメ。香りも優しく、味わいもミルポワの風味の方が利いていて、ジビエの野趣はそんなにない。
フォアグラのポアレと根セロリのピュレ。
主役の野鴨。
胸肉の火が通りやすいところを、まず塩で1枚。
続いて、チョコレートソース、のように見えるサルミソースで。インスタ映え、全然しない一皿。
ソースに、このグラタン・ドーフィノアを絡めて食べる。これが至福の味わい。
3皿目は、ハツや砂肝、手羽など、各部位を味わう。
栗のケーキ。
川崎シェフが不在だったが、お弟子さんたちだけでも遜色ないレベルであった。