オープンから9年になるのだろうか。
料理、サービス、スタッフ、人気、すべての点で安定している、稀有な店である。
常連客を飽きさせず、リピートさせ続けているところがすごい。
店主はこの先も、ずっとこの状態を維持していくのか、それとも新たな挑戦をするのか。
思案のしどころであろう。
食材いろいろの秋口のコース。
車エビと茄子の白和え。何気ないが素晴らしく美味い。
上海蟹の真丈とマツタケのお椀。意欲作である。
造りはイカ、のど黒、そしてブリの昆布締め。早くもブリに脂が乗っている。
鱈白子の飯蒸し。
カマスの幽庵焼きとアンキモをのせた海老芋。後者は抜群に合っていた。
これは、松茸コロッケ。ベシャメルに松茸がぎっしり。
鰻と青菜の炊き合わせ。
子持ち鮎のご飯。
特にケチのつけどころがない一夜であった。