旅館の食事は、たいていが不味い。
大量に作り置きするのだから、当たり前だ。
そこから脱却して、「美味い宿飯」改革に取り組んでいる旅館が、人気を博しているようだ。
「あさば」はその最右翼かもしれない。
特筆すべきは、「部屋食」でアツアツであること。
人手はかかるが、客は出来立てを食べることができるから、満足度が高くなる。
夏場のお椀は、鯵のつみれの鍋仕立て。目の前の小鍋で、仕上げてくれる。当然、アツアツだ。
鮎は七輪に載せて登場。
近隣で採れた鮎は、締めのご飯でも。これも炊き立て。
近くの山で採れた山菜の天ぷら。これも仲居さんがダッシュで持ってきてくれる。
赤むつの煮つけと炊き立てご飯、のような締めもある。
朝飯もアツアツ路線。湯豆腐は、炭を入れた専用の鍋で。
焼き胡麻豆腐も熱いうちに食える。「うちやま」みたい。
シラスオムレツもなかなかの出来。
従業員の皆さんの高齢化が心配になるけど、料理の質は全く衰えずで、驚くばかりであった。