




銀座のど真ん中にある、地下のカウンター割烹。
立地が立地だけに、高くて当然、という考えもあるでしょう。
たしかに料理の質を考えると、不当なわけではありません。
訪問時には、岩手と長野の立派な松茸も出てきました。
しかし、初めてうかがった春の時と比べると、お勘定がぐんと高騰。
正直いって、松茸はあってもなくてもいい派の私としましては、複雑な心境になりました。

まず初手は、菊の花と春菊、香茸のおひたし。
シャキシャキとした野菜と、マッシュルームのような食感の茸のコントラスト。

秋満載の八寸。目においしいですね。
ズワイガニ、あわび、くちこと、高級食材もちょっとずつちりばめられています。
しかし、おいしいのは野菜類。栗やかぼちゃ、柿の方が印象深い味わいでした。

炭火で焼いた松茸。「ひらき」と呼んでいた笠の大きな岩手産と、「アレ」を想像させるジクの太い長野産の取り合わせ。
焼いているところを間近に見るのは、いいものですね。

造りはあこうと鯛、ウニ。
あこうは、澄んだ味わい。鯛は噛み心地が良く、程よい脂も感じます。

続いて、締めサバも登場。
こちらは割とさっぱり系。魚体も小さ目でしょうか。

お椀は、ぐじと松茸。
前回、吸い地が濃いと言ったからでしょうか、今回はとても淡く仕上げていました。
ぐじも松茸も、それぞれ味を持っていますから、吸い地は控え目な方が正解だと感じました。

魚はマナガツオの幽庵焼き。
この時期はまた、どこの和食へいってもマナガツオですね。
結構味が濃くて、酒がすすみます。

炊き合わせと、

おかわりOKの松茸ご飯で締めとなりました。
内容的には全く満足です。
あとは、懐との相談ですね。
季節ごとに再訪したいとは思いました。