




思い立って予約すれども、いつも満席との回答。
九段下から10分も歩く立地で、なぜそんなに景気が良いのか、疑問でした。
しかし、現地へ行ってみて納得。
景観問題で話題になった真っ赤なイタリア文化会館のすぐそばなんですね。
メルセデスと寄り添う「ツム・アインホルン」のようなものでしょうか。
地下のお店に入り、食前酒を頼んだ後に出てくるのが、これ。

本日の主な食材。
錦織選手がブレイクさせたノドグロや黒ムツ、ホウボウ、赤座エビ、オマール・・・。
野菜では、ういきょうやポルチーニなどが目につきました。
この店、どちらかというと、肉よりは魚や野菜の方が得意なのでしょうか。
後でメインを食べて、そんな気がしました。

まずは突出し。タラの白子のフリットです。
中まで火がしっかり通って、ボソボソの食感。まあ、お通しですから、そんなもんでしょうか。

前菜は、海の幸、野菜とポロねぎのソテー、ルッコラ添え。
写真は、1人前の半分です。
えびが2種類に、大粒のムール、アサリにホタテも入っています。
ムールはぷっくりと汁気を含み、上手な火通し。産地は聞きませんでした。が、最近どこの店もこぞって出す「モンサンミッシェル産」のムールより、何倍もマシでした(フランスに住んでいるとき、モンサンミッシェルがムールの名産地だなんて聞いたことがありません。あそこはプレ・サレでしょうに)。

パスタその1は、いろいろ茸のタリアッテレ。
ポルチーニ、ピエ・ブル、シャントレルなどがたっぷり。
茸も炒めすぎずに、香りが一番出るくらいの火入れ。
そしてタリアッテレがまた程よくコシがあり、噛むほどにほのかな甘みがにじみます。
デレっとしていない、張りのある打ち方で、とても気に入りました。

こちらはイカ墨パスタ(麺の名前、失念)。
墨にコクがあって、イカの香りも高い。
ポリンポリンとしたイカと、むちっとくるパスタの食感のコントラストが面白いです。

メインは、仔羊の香草塩包み焼き。
これはハーブを含んだ緑の塩釜を割って、肉を切り分けた後の写真。
おそらくはニュージーランドでしょうか。脂の香りがきつめなので、しっかり焼くのに向いている肉質でしょうか。秋トリュフをたっぷりかけてくれたせいで、肉が見えませんが・・・。

デザートは、お店ご自慢のティラミスを。
デローンとした液状なのが特徴。マスカルポーネもマルサラも効いていて、とても甘美な味わい。嗚呼、この液に溺れたい、と一瞬正気を失いそうになるデザートでした。
ワインリストはなく、好みをいうと3種類くらいのボトルを持ってきてすすめてくれるシステム。持ち込みにも大変寛容です。
早めの予約を心掛け、次回はお店の由来でもあるビーゴリ(トルッキオはビーゴリの麺を造る機械のこと)を食してみたいものです。
トルッキオ (イタリアン / 九段下駅、市ケ谷駅、半蔵門駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0