




「あらや滔々庵」と「べにや無何有」。
文字数、同じく6文字。
ひらがなと漢字3文字ずつなのも、同じ。
ついでに漢字が訳わからない点も同じ。
この2軒、互いに意識しないわけがありません。
600余年の伝統と格式(と慇懃)のあらやを、イケてる女将がいるべにやが追い上げている、という構図でしょうか。
宿なんて、あくまで好みの問題です。
あらやの古風なところが好きな人もいるでしょう。
べにやの無機質感が嫌いな人もいるでしょう。
しかし、私はきっぱり、べにやに軍配を上げます。
続けざまに2軒に泊まって、確信しました。
べにやの方が、心穏やかになれるし、胃袋が豊かに満たされます。

今回は洋室。
気持ちの良いベッドと、真夏でなければ使い勝手のあるテラス。
室内は、質素にして最低限の設備が整っています。

メゾネット、というわけではないですが、なぜか階段がある部屋。

部屋付きの露天風呂。小さいながら、温度調節がしやすいので、ゆっくりぬるい風呂につかれます。

飾りっ気のない洗面台。
アメニティーはオリジナルで、質も悪くありません。

このシャワールームを、モダンと評価するか、工事費をケチったと批判するか。
泊まる人の感性が問われる宿です。
夕食の模様は、次回。