あらや滔々庵 石川県・山代温泉 | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

山代温泉発祥の元湯を有する老舗旅館。前田公が湯浴みをしたことと、魯山人との関わりが、とにかくご自慢のようです。ただ、仲居さんたちのプライドの高さが鼻につき、時に感じの悪さがむき出しとなります。居心地の良さを求める向きは、「べにや無何有」の方を強くおススメします。
★★★☆☆


伝統と格式は、慢心や傲岸と隣り合わせ。
飲食店でも旅館でも、のれんが古いほど、それにあぐらをかく傾向がありますね。

創業600余年を誇る山代温泉の最高峰も、伝統と慢心の狭間で綱渡りを演じているようでした。

場所は一等地、山代のランドマーク「古総湯」の目の前。
前田の殿様が入浴したという元湯は、60℃を超し、泉質も折り紙付き。
エントランスから、「これでもか」というくらい魯山人の屏風絵や軸を飾り、ミーハー観光客の心をくすぐり続けます。
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しかし、部屋のしつらえなどは、ごく平凡。普通の旅館と大差はありません。
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中途半端にモダンで、和室に合わない調度。

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ヒノキの香りはいいけれど、小さくて入りたいと思えない湯船。
大浴場に行けばいいだけのことですがね。

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何の変哲もない洗面所。アメニティーはポーラ化粧品。さすが、伝統と格式。

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こちらがご自慢のお風呂「原泉閣」。
名前はたいそう立派ですが、これもまあ、ごく普通でしょうか。
露天風呂が小さい。

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湯上りには、まさかの硬水、コントレックス。
それと、「シャンパンも無料です」と仲居さんが鼻高々に紹介してくれたスペインのカバ。
社員教育を徹底して、原産地呼称を順守しましょう。


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ウエルカム・抹茶は大変結構でした。

伝統的な仲居さんの人柄が弾ける夕食は、次回。