




年末年始はがっぽり稼いだであろう、六本木ヒルズ、グランドハイアットの飲食店。
ただ、あまりに大箱すぎるからでしょうか、「チャイナルーム」は三が日でも前日予約でOKでした。
河岸が休みのため、アラカルトは品数を縮小。
なので、定番料理を中心に注文しました。
まず、初手の「チャイナルーム特製釜蜜焼きチャーシュー」がなかなか良い出来。

しっとりと肉汁をたたえ、パサパサさせない焼き方は上手。
蜜が焦げた香ばしさと脂身の甘さが混ざり合うと、非常に美味です。
スパイシーな赤ワインを誘う前菜。
これに対して、くらげは拍子抜けするほどごく普通。
ショウロンポウやハーガウは、平均点以上でした。
名前は長いですが、「タラバ蟹肉と渡り蟹卵のフイッシュコラーゲン入り宮廷コラーゲンとろみスープ 燕の巣添え」は、予想に反して大変良い味。
元の上湯が上質なんでしょうね。
無理に味を濃くしたところがなく、むしろ後味はあっさり。しかし、風味はちゃんと舌に残ります。

あれこれ食った中で、予想外にうまかったのが、この北京ダック。
見事なパリパリ感でした。
北京の名だたる店でも食しましたが、こちらの方が全然上。
アヒル皮の旨みを残しながら、サクサクに焼き上げる技術はお見事。
薬味に島らっきょうを入れるのも、悪くありません。
テンメンジャンの味も、抑制的で上品。
サービスで付いてくるダックスープもバカになりません。
あっさりしていながら滋味がある。
おまけにしては、上出来なスープです。
ワインリストは、ニューワールド物が充実しています。
が、どれも若い。
おまけに、高い。
小売の3倍を超えているでしょうか。
フランスワインのリストの方は、見ていて気分が悪くなります。
料理はそこそこイケてるのに、残念な話です。
持ち込み料1本6000円を甘受すれば、手持ちの上質ワインとの相性を試せます。
しかし、そんなに無理をせずとも、ここ出身のシェフが腕をふるう広尾の「ジャスミン」に行った方がマシでしょうか。
のんべえの方には、全くおススメいたしません。