チャイナルーム 六本木 | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

創作中華風でありながら、オーソドックスな料理もきちんとしていて満足のいく店です。サービスや内装に、料金ほどの高級感はなく、良くも悪くも敷居は低いでしょう。ワインは法外に高額。ビールかお茶で我慢し、高級乾物を避けさえすれば、腹の立たない支払いでおさまります。
★★★☆☆


年末年始はがっぽり稼いだであろう、六本木ヒルズ、グランドハイアットの飲食店。
ただ、あまりに大箱すぎるからでしょうか、「チャイナルーム」は三が日でも前日予約でOKでした。

河岸が休みのため、アラカルトは品数を縮小。
なので、定番料理を中心に注文しました。

まず、初手の「チャイナルーム特製釜蜜焼きチャーシュー」がなかなか良い出来。
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しっとりと肉汁をたたえ、パサパサさせない焼き方は上手。
蜜が焦げた香ばしさと脂身の甘さが混ざり合うと、非常に美味です。
スパイシーな赤ワインを誘う前菜。

これに対して、くらげは拍子抜けするほどごく普通。
ショウロンポウやハーガウは、平均点以上でした。

名前は長いですが、「タラバ蟹肉と渡り蟹卵のフイッシュコラーゲン入り宮廷コラーゲンとろみスープ 燕の巣添え」は、予想に反して大変良い味。
元の上湯が上質なんでしょうね。
無理に味を濃くしたところがなく、むしろ後味はあっさり。しかし、風味はちゃんと舌に残ります。

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あれこれ食った中で、予想外にうまかったのが、この北京ダック
見事なパリパリ感でした。
北京の名だたる店でも食しましたが、こちらの方が全然上。
アヒル皮の旨みを残しながら、サクサクに焼き上げる技術はお見事。
薬味に島らっきょうを入れるのも、悪くありません。
テンメンジャンの味も、抑制的で上品。

サービスで付いてくるダックスープもバカになりません。
あっさりしていながら滋味がある。
おまけにしては、上出来なスープです。

ワインリストは、ニューワールド物が充実しています。
が、どれも若い。
おまけに、高い。
小売の3倍を超えているでしょうか。
フランスワインのリストの方は、見ていて気分が悪くなります。
料理はそこそこイケてるのに、残念な話です。

持ち込み料1本6000円を甘受すれば、手持ちの上質ワインとの相性を試せます。
しかし、そんなに無理をせずとも、ここ出身のシェフが腕をふるう広尾の「ジャスミン」に行った方がマシでしょうか。
のんべえの方には、全くおススメいたしません。