Il luogo di Aimo e Nadia(イル・ルオーゴ・ディ・アイモ・エ・ナディア) | 御食事手帖

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主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

派手なモダン料理ではありませんが、分かりやすく、しみじみ旨いものを食わせる店です。覚えにくい店名に、旅行者には不便な立地。それでもわざわざ行く価値はあるでしょう。ミラノ中心部の高級店より、満足度は高いはずです。
★★★★☆


タイトルにローマ字とカタカナ表記を入れたら、場所を記すスペースがなくなりました。ミラノです。
はっきり言って、店名、長すぎ。
おまけに、地理に不慣れな旅行者の場合、タクシー以外ではどうやって行ったら良いのか。
私なんぞには、とても説明できないところに店はあります。

前夜の「イル・リゴレット」で出会った「ブショネ」氏に勧められ、急遽予約を入れました。
「トラサルディのレストラン?あんなのクソだ。ミラノなら絶対アイモの店に行け」と。

そこまで言うだけあって、なるほど手堅く旨い料理を出してくれる店でした。
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レストランとしては、微妙な店構え。
店内は、イタリア人の家族連れ数組、マフィア風の男グループ、それと日本人数組という構成でした。

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食前酒のスプマンテ。これは素晴らしかった。こんなの日本でも売っているのでしょうか?

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付きだしはカリカリパンにトマトとケッパー、グリーンピースをのせて、コリアンダーなどで香り付けしたもの。
何でもない料理に見えますが、食欲がビンビンに立ちあがる味わい。
野菜本来のおいしさが違うのでしょうね。甘さと酸味の際立ち方が見事です。

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イタリア紀行最後の夜ということで、思いっきり奮発しました。
ガヤのスペルス1996年。
まだ全然若かったです。骨のある酸が特徴のクラシックなスタイル。後口に果実の地力を反映させたコクを感じます。食中酒としては非常に優れていますが、あと5年以上待った方がよいでしょう。

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前菜は、鳩とがちょうのレバーのパテ。
濃厚なクリームとトリュフがきいてます。
スペルスとは良く合うと思ったのですが、開栓直後ということで、ワインはまだ閉じてました。

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前菜2品目は、子牛のタルタル、そば粉のカリカリとグリーンピースのピュレ、バルサミコのソース。
きれいなピンク色ですね。まるで、新鮮なマグロの中落ちのようでした。

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パスタは、香辛料を利かせた春玉ねぎのベルミセッリ。
スペシャリテということで、いただきました。
たまねぎの甘さと香辛料の辛さがちょっとアンバランスな感じ。上のバジルもきつい。

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シンプルなトマトのパスタ。
イタリアのざるそば、とでもいいましょうか。当然、うまい。

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これは絶品。子牛のラグ―とリコッタチーズのオレキエッテ。
無漂白・無精製の小麦を使っています。十割蕎麦ですね。
セイジみたいなハーブの香りが高く、ラグ―と合っています。
ワインとの相性もばっちり。

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メインディッシュは、オックステールのバローロ(ピエモンテの赤ワイン)煮込み。
あえて、シンプル。あえて、伝統レシピものを頼んでみました。
正解です。こういうのが、地の料理なんでしょうね。
煮汁が沁み込んだ、イモのピュレがうまいのなんの。

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デザートは、フォンダンショコラ。
なにもここで食べなくても、と思いましたが、これはこれで良いチョコを使ってました。

以上、イタリア食紀行は、これにて終了です。
アクセス解析をみるかぎり、あまり人気はなかったようですが、全然気にしません。

北イタリアに関する情報は、ミラノやベネチアなどごく一部の場所に集中しています。
個人旅行で食を探訪しよう、という者にとって、日本語のサイトは貧弱を極めているように思いました。
こんないい加減なブログでも、何かの足しになるならば、との思いで書きつづったしだいです。

明日以降は、通常モードに戻りますので、どうぞよろしく。