




食い物好きにはバルサミコ酢、車好きにはフェラーリで有名なモデナ。
街は、実にこじんまりとしています。
イタリアは、中小の町々を巡るのが楽しいですね。

モデナの聖堂。

街の中心から近いところにお店はあります。
外観はとてもシンプル。

店内はよくありがち、へんちくりんな写真や絵をべたべた飾っています。
料理は、スペシャリテをふんだんに盛り込んだコースを選択。

初手は、ポー川で採れる「アウラ」という川魚の天ぷら。上には赤ワインビネガーのアイスクリームが乗っています。
甘・酸のバランスがよく、食欲が刺激されます。アウラの味は良く分かりませんでしたが。

パンは普通ですが、グリッシーニはおいしい。

ポー川のうなぎ料理。
バルサミコ酢をつけながら、低温調理したものです。
横には、ポレンタと青リンゴのジャム。
味と風味はうなぎのかば焼きに近いです。ここのシェフは、和食にインスパイアされすぎでしょうか。

ブラックコッドフィッシュ、別名セイブルフィッシュ(Sable fish)、和名「銀タラ」の料理。
いかすみにカツオだしと刻んだ昆布、それに生姜が入っています。
何とも和風なのですが、食べてみるとなぜかイタリアンになっています。
これはこれで、なかなかうまい。

ネギのクリーム煮込み、サマートリュフかけ。
なんということもない料理のように見えますが、これはネギがトロトロで、甘くて、ねっとりして、赤ワインのアテとしては非常に良くできています。

5種のパルミジャーノを使った料理。
熟成の期間が違うものを、それぞれソース、泡、カリカリ、ムースなどにしています。
食感と風味の違いが楽しめる料理。当然ながら、赤に合います。

下が子牛のムースで、上が白いんげん豆のムース。間はベーコンやパルミジャーノ、上はローズマリーの泡。これがパスタ代わりの1品でした。
この後はメインの肉料理なのですが、なんと大失態。
写真を撮り忘れました。
茹で肉の盛り合わせ、ボリート・ミストなのですが、茹でてなくて、真空調理したものでした。
コテキーノ(豚肉と香辛料の大ぶりなソーセージ、モデナ特産)、豚の頭肉、タン、ホホ肉、三枚肉、テール肉が楽しめる料理。
コテキーノが特に秀逸。これだけを、もっと大量に食べたかった。


メインの後にデザート・・・ではなくて、これはフォアグラを「マグナム」(アイスバー)に見立てたお遊び料理。
一口かじると、中からバルサミコ酢がとろり。

デザートは、これもお遊び「ブロークン・レモンタルト」。ひっくり返したように、わざと作っています。レモンの香りが非常に高く、悪くありません。

この日のワインはソライア99。
日本では探してもなかなか見つかりませんね。熟成具合が良く、ボルドーの銘醸ワインに、全く引けをとらないフィネスがありました。

バルサミコ酢のお土産をもらって、夜道をぶらぶら、ホテルまで帰りました。
また行きたいとまでは思いませんが、地元食材に関しては良い体験となりました。