てら川  京都 | 御食事手帖

御食事手帖

主に東京と湘南で食べ歩き、でも美食のためならどこへでも旅するブログ

完全に休眠ブログ化してますが、それでもなおご覧下さっている皆さん、お久しぶりです。

原発事故について、東京電力は6カ月から9カ月で収束を目指す工程表を出しました。
しかし、実現させるのは難しいようです。
原子力関連の団体理事長も「あれは努力目標」と言ってはばかりません。
残念ながら、長丁場になりそうです。


さて、久々のブログは京都編第二弾です。
ベテラン料理人が腕をふるう割烹「てら川」へ行きました。
老眼鏡をかけた御主人は、茶会席で有名な「炭屋旅館」で長年料理長を務めたお方。
若い衆を威圧する目と物言いは、見ているこっちも怖いです・・・。

京都にしては、味のしっかりした料理が出てきます。

稚アユと「このこ」の天ぷらです。このこはナマコの卵巣を寄せて干したもの。
普通は炙って食べるのですが、なるほど揚げるとうまいもんです。

あいなめと青豆のしんじょ椀です。
出汁は濃いめです。昔ながらの仕事、という印象。

造りは、赤貝、ひらめ、サヨリの焼き霜など。どれも並みレベルです。京都へ来て、この種の刺身を食べたいとは思いません。

トロの握り。刷毛を使って、自分で醤油を塗ります。客を喜ばせる遊びですね。お皿が良いです。

八寸。干したホタルイカとか、つくしとか、春らしいです。お料理屋さんの酒の肴盛り合わせ、という感じ。

鯛の真子が入った若竹煮。ワカメが香り高く、出汁はあっさり目で良いお味。
瓔珞紋の器がおしゃれです。

のどぐろの焼き物。普通においしい。

この店のスペシャリテでしょうか。このわたの茶碗蒸し。品の良い器です。

最後は花ちらし。この手のちらしずしは全然好きではありませんが、木の芽が入ると多少印象は変わりますね。

総じて言うと、オールドファッションなお料理屋さんです。
これを古臭いと感じるか、古き良き味わいと感じるかは人それぞれ。
強く推薦はしませんが、一食試してみるのも悪くはありません。