交渉
明日までに60万円・・・
3ちゃん経営の不思議の為に貯えの殆どを使い果たしていた私達にとって、それはかなりの大金でいた(T_T)。
「どうする?」と聞いてくる嫁・・・(当然の質問である)
家賃、電気、水道、ガス・・・レジのお金と手持ちのお金で少額の支払いはとりあえず支払い、どうしても支払えないのは金額の大きかった仕入先への支払いでした。
待ってもらうしかない・・・・
そう思って電話の受話器を取るが、なかなか電話できない・・・・「ばか息子のプライド」が邪魔して「お願いする」とか「謝る」という事を行動に移せないでいた。それに業を煮やしたのか嫁が「私が電話しようか?」と若干イライラした様子で言ってきた。「いや、自分で電話するから・・・・」そういって私はいくつかある仕入先に次々と電話しました。
電話するまでは怒られるとか見放されるとかそんなことばかりを思いながら電話していたが、実際電話して相談してみると皆さん驚くほど親切でやさしかった。
よく会社の周年パーティーなどで、その会社の社長さんが「仕入先の皆さんに助けられ・・・」という事を言うたびに私は心の中で「なんで仕入先に助けてもらうんだ?こっちがお客なのに、助けてるのはこっちだろ・・・」とよく思ったものでしたが、このときばかりは「あれは、この事か」と痛感させられた瞬間でした。
結果、皆さん支払いを数日待ってもらえることになりましたが、その数日後に約束の金額を支払わないと今度こそ会社の信用はなくなります。しかし会社にはここ数日で幾らかの入金はあるものの約束の金額にはとどきません、そこで私と嫁はある行動に出ました、そのある行動とは・・・・・
つづく
会社継承式
母親が寝込んで数日後、私と嫁は母親が寝込んでいる実家に呼び出されました、寝室に入ると最初母親は大きな口を開けて寝ていましたが私たちが来たことに気付いたらしく具合が悪そうな顔をしたまま起きて、そのままベットに座りました。「会社は忙しい?」と母親は私たちに聞いてきましたので「ボチボチかな」と私が答えると「そう」と母親は力無く答え何かをゴソゴソと出し始めました そして・・・・・
ドサ!!
この音は今でも忘れることが出来ません、
母親が私たちに向けて投げたものは、どうも帳簿の様なものでした、「これなに?」私が聞くと母親はおもむろに
「会社の帳簿・・・」
「明日、60万の支払いがあるけれどお金無いからあなた達でどうにかして、私もう知らないから」
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
最終兵器!!
女帝(母親)は文字通り会社を投げ出してしまったのです。
(゜д゜;)(私)(新婚)
Σ(゚д゚;)(嫁)(新婚)
唖然とする二人をよそに「私、具合が悪いから・・・」と母親はふたたび横になったまま寝てしまいました。
放り投げられた帳簿を拾った私達は言葉も無く会社に帰りました。
状態としては現在のほうが大変なのかもしれませんが、当時結婚して僅か半年の二人にはとても辛い試練でした。
諸事情により現在も私は会社の取締役(社長ではない)のままですが、事実上あの投げられた帳簿を拾った時が私が会社を継いだ瞬間となってしまいました。
それは同時に、これから私と嫁の会社再建に向けての本当の戦いが始まった瞬間でもありました。
つづく
不思議の謎解明と崩壊
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
3ちゃん経営の謎を解く最強のアイテム「えくせる」を毎日駆使し女帝(母親)が行っていた不可解な会社のお金の流れを監視すること数ヶ月、遂に女帝は追い詰められて寝込んでしまいました・・・
母親として見れば非常に可哀想でしたが、実際会社には多くの洋服屋さんからのダイレクトメールが母親宛で届いていました、その殆どの洋服屋さんが既製品の洋服屋さんではなく一点物を作るオーダー店からのDMで購入すれば一着、十数万円する洋服を扱う店ばかりでした。この他にも宝石屋さんや着物屋さん・・・・高価なものを扱うお店からのDMが母親宛に送られてきていていました。
あとから聞いた話ですが母親はオーダー店で作った洋服をあまり着る事はなく、その殆どを叔母に送っていたそうです。母親は洋服や着物、宝石が必要ではなく、それぞれの店でチヤホヤしてもらうことに喜びを感じていたようです。買い物依存症とでもいうのでしょうか、買うまでは楽しいが買ってしまうと冷めてしまう・・・・そんなことをローンやカード払いで繰り返し行った結果、現金が足りなくなり会社の現金でそれを穴埋めしていたのです。
母親の暴走が始まったのはおそらく当社の業績が急激に伸びた頃からだと考えられます。まだ会社の規模が小さかった頃は毎日の日銭と月末の集金(少額)で会社はまわっていましたが、短期間に業績が伸びたおかげで心の準備も出来ないまま毎月末100万~200万の現金が会社の口座に振り込んできたせいで、「200万あれば、20万くらい使ってもいいだろう」的な考えが発生したのだと思われます。
しかしながら会社はその業績を伸ばすために銀行から借入をし設備を整え、社員さんも増員し毎月の経費もかなり増えていることには気付けなかったのか、目をそらしていたのか・・・
生い立ちがそうさせたのか食材の調達は必ず百貨店地下の売り場、車はベンツ、時計はロレックス、週に一度は美容室・・・・
大きな会社の奥様であればそれも許されるのであろうが、当社は儚い3ちゃん経営の会社、現金が足りるわけがありません、最初に書いた洋服屋さんのDMが届きはじめた頃やベンツの新車を突然買ってきたときに気付いていれば良かったのですが、「こんな物(ベンツ)買って支払い大丈夫?」と私が母親に聞いても帰ってくる答えは「大丈夫、大丈夫p(^-^)q」という感じでいた、なんせ業績が好調だったので「大丈夫なんだ」と自分を納得させていたのを覚えています。
このブログを読んで頂いてる方で同じ境遇(後継ぎ)の方がいらっしゃれば上記のような事が突然始まったら要注意です。見つけるのは早いに越したことがないので手書きでもいいので現金出納帳や資金繰り表を作成されることをお勧めします。(実際、これを処理するのにかなり苦労してますので(ノДT))
母親が寝込んで数日・・・私と嫁は母親が寝込んでいる実家に呼び出されました。この日が私と嫁の運命を大きく左右する日になろうとは思いもしませんでした。
つづく