旅行記(2日目・前編) ~京都国立博物館で「刀剣を楽しむ」編~ | 犬小屋チャンプルー

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犬己那池の、オリジナルの小話やイラストをもさもさ更新するブログ。
最近は、歴史創作(南北朝~戦国時代)がメインになっています。

前夜に貼ったサロンパスのおかげで、足の疲れは回復。
ホテルを無事チェックアウトして、今日こそ京都国立博物館へ!

――って、開館時間からちょっと経っただけなのに、何この長蛇の列!?
正直、刀剣ブームなめてました(汗)。
まぁ、かく言う私も「刀剣乱舞」キャラによる音声ガイドとおまけのポストカード目当てで来たっていうのもあるんですけどね(笑)。
(あ、もちろん第一の目的は南北朝関係の刀剣ですよ?)
ちなみに、ポストカードの絵柄はランダムなんですけど、私は見事骨喰をゲットしました。
嬉しい♪

――が、本当の戦いはここからだった……。
列に並ぶこと約3時間。
ようやく目的の展示室に着いたときには、すでに音声ガイドの内容を全て聞き終えていました(骨喰に関しては2回も聞いた)。
骨喰が「足利尊氏」の名を口にする度に、胸のときめきが止まりませんv
でも、「刀剣乱舞」の骨喰は記憶喪失キャラなので、「すまない、記憶がほとんどないんだ」で説明が終わるんじゃないかと危惧していたけど、音声ガイドではちゃんと自分の来歴を説明してくれました(笑)。
彼の他にも、秋田藤四郎・宗三左文字・陸奥守吉行が各々の刀剣について解説。
特に、エピローグでの彼ら四振りのやりとりに萌えましたv

そんなこんなで、ようやく本題の展示へ。
巴御前が持っていたという太刀は、刃が薄くも大ぶりで、女武者が持つにふさわしい太刀でした。
それに対して、後鳥羽天皇が作らせた「菊御作」は、細身で優美な感じ。

そしてついに、「骨喰藤四郎」――の前に、尊氏所持の太刀「二ツ銘則宗」が登場。
「笹丸」という拵の中に入っているらしいんだけど……ちょっと待って、もしかしてこれは『太平記』や『梅松論』に出てくる直義の剣「小竹作り(篠作)」と何か関係が……?
もし「笹丸=篠作」なら、尊氏は直義が死んだ後にこれを自分の物にしたということ?
もしくは、直義とお揃いの刀剣または拵を作ったということ?
どっちにしろ、切ないことに変わりはない……これは調査が必要ですね。
(それに、「笹丸=篠作」だとすると、この「二ツ銘則宗」と「骨喰藤四郎」は、足利兄弟とともに九州に来て、多々良浜の合戦に参加したことになる。)
そんな「二ツ銘則宗」は、すらりとした刀身と曇りのない直刃が、直義を思わせる太刀でした。

そして今度こそ、「薙刀直シ刀 無銘(名物骨喰藤四郎)」が登場!
やった~ようやく会えたよ~感無量。
その第一印象は……何か……思ってたよりゴツい?
刃も分厚くて、さすが元薙刀といった感じでした。
その姿はまさに、敵を骨まで喰らう銀の牙。
乱世に覇道を貫いた将軍・尊氏にピッタリの脇差ですね。

展示のラストを飾るのは、「髭切」&「膝丸」!
「髭切」は「鬼切」とも呼ばれ、『太平記』では「鬼丸」とともに義貞の所持太刀になっています(※前々回の記事では「鬼丸」が展示されると書きましたが、正しくは「鬼切」でした。混同してすみません)。
まず圧倒されたのは、その長さ。
そして、鈍く妖しく輝く刃。
これが本当に『太平記』の「鬼切」なら、これを手にした義貞と尊氏はどんな気持ちだったんでしょう?
義貞はきっと、源氏の誇りと使命を感じながら……。
尊氏は、勝利と望むものを手に入れた喜悦に、ライバルへの少しの哀悼を込めて……。

――こうして、無事全ての展示を見終えて外に出た頃には、1時半になっていました。
誰だ、午前中には見終わるだろうって言ったヤツ(←私です)。
大幅な予定のずれに慌てつつ、京都駅へ。
はたして、大阪で史跡を巡る時間はあるのだろうか……!?

 (2日目・後編に続く!)


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