※注意※
この話はフィクションです。
歴史創作・パロディが苦手な方は、撤退してください。
それでも大丈夫な方のみ、以下からどうぞ。↓
義助くんを救った天狗は、よく見ると天狗の面を被った少年だった。
ちゃんと山伏の格好までしている。
呆然とする僕たちの目の前で、彼は義助くんを木の根元にもたれかからせた。
義助くんの方は、熱とショックで気を失ってしまったらしい。
すぐさま、新田組の者たちが彼の周りに駆け寄る。
よかった……義助くんが無事で。
ただし、問題はもう一人の人物だ。
「あの……」
義助くんの傍から離れた天狗少年に、僕は声をかける。
君は何者なの?
そう質問しようとした矢先、
「――足利尊氏は、お前か?」
逆に問いかけられてしまった。
「はっ、はい!」
緊張で、思わず背筋を伸ばして答える。
すると、相手は天狗面の奥の瞳をギラリと輝かせた。
「我が名はヨシオキ。神に代わって、お前に神罰を下す者だ」
「な……っ!?」
突然の宣言に、うろたえることしかできない。
第一、ヨシオキなんて人、僕は知らない。
しかも、「神罰を下す」だなんて……。
一体、僕が彼に何をしたっていうんだ?
だけど、天狗少年――ヨシオキくんは容赦しない。
どこからか弓矢を取り出すと、キリキリと矢を引き絞る。
狙いはもちろん、僕の心臓。
「死ね」
無慈悲な言葉とともに、矢が放たれた。
***
尊氏、ヨシオキに命を狙われる。
――という訳で、今月のイラストに描かれた天狗面の少年は、ヨシオキでした!
次回、尊氏の運命や如何に!?
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