ブルゴーニュワイン vol3 「ブルゴーニュのワインビジネス」 | 遠い空の彼方の青い海と白い砂

みなさま マーク  お元気ですか。

株価もバブル崩壊後 最安値だそうです。

jinkyuさんの自社持ち株も 原価割れ1/2 最悪です。マーク
全く売る気はないので また 高くなってねぇ(笑)


今日は ブルゴーニュのワインビジネスについて語らせていただきまっす。


ワインビジネスって ワインを造って売ることですが 実はそう単純なものではありません。

昔からの商慣習があって売る人と造る人は別々でした。

造る才能と売る才能があれば 独立してビジネスができますが 実はブルゴーニュという所

農民ばかりの田舎


vosne-romanee

上の写真はブルゴーニュで最もリッチなワイン畑が集まる ヴォーヌ・ロマネ村の畑。

畑名は全部グランクリュ畑(特級畑)です。

道路が境界線になっていますが 一つの区画の中に色の違う場所があちらこちらにあります。

ロマネ・コンティの薄い色は多分 葡萄の木の植え換えをしてまだ樹が若いところだと思い

ますが ほとんどは持ち主によって栽培方法が違うので色の違いが出ています。

そうです 色の違いが持ち主を表している場合が多いのですマーク


ボルドーは金持ちがシャトーを所有していますが ブルゴーニュはネコの額程の畑を持って

いる農民がほとんど。

ブルゴーニュの大手の会社は 自分の持っている畑だけの収穫量では会社としてのビジネス

なりません。

そこで葡萄を買い入れて醸造したり 個人の農民が造ったワインを買って自社のブランドで

販売しているほうがはるかに多いのです。

こうしたビジネスをしている人たちを ネゴシアン(ワイン商) と云います。

民間の農協みたいな役割りです。

ネゴシアンの商品調達には


①葡萄を仕入れて ワインを造る。

②ワインを造らせて樽ごと買い上げる。

③瓶詰めされたワインを買い上げる。


いずれもネゴシアンの商標ラベルで販売されます。

そしてワインを造った人の名前は公表されません。

ネゴシアンは必要な量を生産者から買い上げますが そのワインと価格のバランスで仕入れ

るかどうかを決めます。 

ネゴシアンが求める品質のものを造らなければ買ってもらえません。

そして生産者たちは競っていいワインを造る努力をします。

ところがいいワインを造ると 今度は生産者が独自に自分のワインレーベルで売ろうとしま

す。 当然のことです。

「いままで面倒見てやったのに…雷」とネゴシアンは怒るわけですが 時代の流れも変わり

民たちも いつまでも農民のままでは未来が不安です。

そこにワインブームがきて 農民達も醸造大学に行ってエノロジスト(醸造家)になるような

時代がきました。

このように生産過程と販売を自分で全部やってしまう業態を「ドメーヌ」と云います。

生産者が 「ドメーヌ○○○」と書かれたワインは 葡萄栽培 ワイン醸造 瓶詰め等の

製品になるまでのすべての工程を自分でやっています。

ドメーヌのワインは並酒では売れません。

高い評価を受けなければドメーヌの意味を持たない厳しいビジネスです。マーク

ネゴシアンとドメーヌ…解りましたか  マーク  なんていわないでね。

とても親切に噛み砕いて説明してますので…ワイン学校の先生だってこんなに分かりやすく

教えてくれないよ。合格

jinkyuさんの尊敬するブルゴーニュワインのその人(ブルゴーニュのお母さん)は 


「葡萄の木はかわいがればかわいがるほど もっとかわいがれと甘えるのよ。」

「いい葡萄さえできたらいいワインになってくれるのよ」

「葡萄の木は私の子供たちなのよ」

「私は醸造テクニックなんてわからないわ」

「みんながやってるようにワインに樽の味はつけたくないの」


と云います。

まったく近代的な考えはありません。 と云うよりとても伝統的なのです。

でも造るワインはとても美しく 心に残る味です。

このワイン 輸入しているにもかかわらず jinkyuさんの所得では飲めません。(笑)


明日は ブルゴーニュワインの格付けの話しをしましょうか。

では… マーク