今回からタイトルが微妙に変わっているのをお気づきだろうか?
そう!「57歳バイカーの道」から「58歳バイカーの道」に変わったのだ(笑)
理由はもちろん「58歳になった」から。
タイトルは変わったけど今回が最終回です(笑)
一般に「定年」と言われる60歳まであと2年。
同級生と話していても「定年」とか「再雇用」「退職金」などの話になる。
私の仕事はもちろん「定年」はないが「もうそんな歳になったんだな」という感慨はある。
55歳の終わりごろバイクの免許を取ることを決意し、56歳の7月に小型、同8月に普通2輪に限定解除。そして翌年57歳の6月に大型2輪免許を取得した。
バイクも原付の「YAMAHA JOG」から「SUZUKI GN125h」「HONDA V-TwinMAGNA」そして「HONDA REBEL1100DCT」と闇雲にともいえる急激なステップアップをしたせいで今はその重さに持て余している有様。
ここまでバイクに費やした時間、労力、お金を考えると分別のある方には呆れられること請け合いである。
そしてバイクに乗るどころか、これからの仕事、生活にも影を落としかねない新たな病魔。
前回のブログでその重さに持て余すあまり買い替えたことを少し後悔するような事を書いた。
しかし少し前にあるブロガーさんよりこんなコメントをいただいた。
「自分も大型に乗り換えたとき、その大きさや重さに後悔したが、とにかく慣れることに努力した。人間の慣れる力はすごいのでとにかく近場でもどこでも乗って慣れてゆくしかないのでは?」
確かにそうだ、大型バイクが大きくて重いことは最初からわかってたことだ。
もちろん長期の入院で体重&筋力の低下というのはイレギュラーな出来事ではあったが。
でも私より小柄で非力な女性でも大型バイクを操っている人は沢山いる。
そう考えれば私にできないはずはないのだ!
とにかく数多く乗って慣れる事、そしてただ乗るだけではなく練習すること!
私は以前よく登っていた地元の山にレブルで初めて登ってみることにした。
まずは「青の山」
ここは山頂に向かう途中かつてマグナを横倒しにしてしまった「難所」が存在する。
なのでこれまでレブルでここに来るのを避けていたのだ。
もし、レブルをそこで倒したら今度は絶対に一人では起こせない。
しかし、いつまでも避けてはいられない!
いざ出陣!
タイトな山道を進み、いよいよその難所。
カーブ手前でアウトに寄ってから十分にスピードを殺し、鋭く左に切り込む。
レブルはDCTなので基本的にアクセル操作とハンドル操作のみであるから失速することはない。
おっと!でもギリギリ!
何とか難所を切り抜ける!
山頂には誰もいなかった。
山頂駐車場でしばらく8の字の練習をしていたら一台車が上がってきたんで退散しようと思ったら、車の方が私のバイクを見てすぐに降りて行った(笑)
まぁ、確かにこんな真っ黒いでかいバイクがぐるぐる走り回ってたら誰でも危険を感じるわな(笑)
スミマセン、実はちっこい下手くそなオジサンがこっそり練習してただけなんです(笑)
調子に乗って今度は「城山」
マグナではこのヘアピンカーブをステップをガリガリ擦りながら攻めていたのだが、レブルでそこまで倒すのは…ちょっと怖い。
で、何とか制覇!
次に向かったのはGucciさん夫妻や息子と走った「紫雲出山」
ここも結構ハードなコースではあるが、対向車にさえ気を付けていればかなり面白いコース。
ヘアピンカーブをクリアしてゆくにつれて少しずつではあるが、レブルが自分の身体にフィットしてゆくような感覚を覚える。
この大きく重いレブルが少しずつ私の言うことを聞くようになったかのようだ。
そしてこの重厚感、アクセルを開けると「ズドドドドドド!」と野太い鼓動と共にどこまでもその巨体を引っ張るハイパワー1100ccの大排気量エンジン。
軽自動車が660㏄で十分な走りをするのにその倍近くの排気量でこの(車に比べたら)小さく軽い車体を走らせるのだからその威力は想像できよう。
このバイクに跨り、そのエキゾーストノートも誇らしげに走らせる快感、満足感、充実感は小さいバイクでは決して得られないものだ。
山頂に着いたら走行距離が丁度1000キロに達していた。
マグナでは不満と言うわけではなかったが、レブル1100とはステージが違うと言わざるを得ない。
年齢的にも経済的にもこれから何台ものバイクを乗り継いでいくことは難しい。
だから性急ではあったが、今自分が乗れる範囲の中で最高峰のバイクを選んだ、それがこの「HONDA REBEL 1100DCT」だったのではなかったか。
若い頃から乗っている方のような経験の積み重ねが私にはない。
元々運動神経はあまり良くなく、スキーも上手にならなかった。
56歳から挑戦した免許も、小型、中型、大型と本当に苦労してやっと手に入れた。
そして次から次へ私の身体を襲う病魔。
一体いつまでこの巨体を操れるのか?
いつまでも乗れるわけではないのは明白だ。
しかし、困難だからこそ挑戦する価値もあるし、成長できる楽しみもある。
遅まきながら知ることができたこの「バイク」という素晴らしい世界。
まだまだその「世界」に身を置いておきたい。
完