これは1年前、ひょんなことからバイクに乗ろうと決意した56歳のちっこいおじさんが、怪我や挫折を乗り越えて「普通二輪免許」を取得後、更に調子に乗って「大型2輪免許」に挑戦するノンフィクションの物語である。
さて、前回では「もし私が大型バイクに乗るなら?」というテーマで「レブル500」&「レブル1100」を紹介したのだが、この大人気のレブルシリーズ。一応「アメリカン」にカテゴライズされることもあるが、このレブル、従来のアメリカンバイクとは大きく違っている。
従来のアメリカンタイプとはハーレーに代表されるような、「低く幅の広いシート」「ドロップしたハンドル」「スラッシュカットマフラー」「Vツインエンジン」「ティアドロップタンク」「メッキを多用した車体」などの特徴を持つ。
ハーレーダビットソン FXSTS スプリンガーソフテイル
しかし、レブルは「シートが低い」以外はそう言った特徴を持っていない。
つまり「レブル」はアメリカンというより新しいタイプの「クルーザー」と呼ぶにふさわしいバイクと言える。
過去、国内メーカーはハーレーを意識したアメリカンタイプのバイクを多数開発し「ハーレーには乗りたいが手が届かない」というユーザーに応えてきた。
「ホンダ スティード400」
「スズキ デスペラード400X」
「ヤマハ ビラーゴ250」
「カワサキ エリミネーター400」
それぞれ排気量別にラインナップを揃え、賑やかだったこれら国産アメリカンも現在はすべて消えてしまった。
排ガス規制に適合しなかったともいわれるが、それ以外にも様々な
理由もあるのだろう。
なんでも「ブーム」というものがある。
車も「ワゴン」「ミニバン」そして今は「SUV」
そういえば「ビッグスクーター」っていうのも一時結構流行ったな。
そして何より「ハーレーが買えるようになってしまった」こと。
車種にもよるが、ハーレーはもう夢のバイクではなく、珍しくないバイクになってしまった。
日本人の所得が上がったのか、為替が原因か。
一番はリターンライダーの増加などによりライダーの年齢層が上がったことにより経済的な余裕ができたことだろう。
グーバイクに掲載されている海外メーカーの中でもハーレーの掲載台数は群を抜いて多い。
そうなると国内メーカーはもうハーレーの真似をする必要はなくなる。
そんな中で生まれてきたのが全く新しい形のクルーザー、「レブル」ではなかったのだろうか?
また国内メーカーといっても市場はもう日本だけではない。
4輪も同じなのだがもう日本だけでは商売にならないのだ。
「50cc」「125cc」「250cc」「400cc」「750cc」などの各縛りは日本独自のものであって海外では意味をなさなくなる。
レブルのラインナップが何故「250」「500」「1100」なのかはこういうことが背景にあると考えられる。
先ほど、各メーカーのアメリカンバイクの名前を挙げて「すべて消えてしまった」と書いたが、実は一台だけその中で現行車として名前を残しているバイクがある。
次はそのバイクに注目して行くことにする。