写真撮影のテクニック~夜景撮影の裏技
夜景撮影は、日中の撮影に比べると、ある程度カメラの設定を理解していないと綺麗な写真が撮れません。しかし、夜景を撮るために抑えるべきポイントをしっかり把握しておけば、かなりの確率で綺麗に撮ることができます。
十文字原展望台より ISO100,f/10、20秒、44mm
手持ち撮影の場合
私は基本的に手持ち撮影はしません。しかし、場所によっては三脚の使用ができないこともあります。そのときは、手持ち撮影をするしかありません。
シャッタースピード優先モードにします。手持ちで撮影するときのシャッタースピードの基準は、1/焦点距離秒です。今何mmで撮るのかを確認する必要があります。例えば、50mmで撮るときは1/50秒、100mmで撮るときは1/100秒を目安に設定します。そこから少しずつ遅くしていき、手ブレせずに撮影できるシャッタースピードに設定します。それでも明るさが足りない場合は、ISO感度で調整していきます。
ISO感度とは、カメラが光を捉える力を数値化したものです。ISO感度を上げることで光を捉える力を電気的に増やし、写真を明るくしてくれます。ISO感度は上げれば上げるほど画質が悪くなってしまうのが難点ですが、最近のカメラは性能が上がっているので、ISO1600~2500までならさほど気にならないと思います。比較的明るい場所での夜景撮影ならISO1000~1600、真っ暗な場所ならISO1600~2500を目安に設定します。
絞りはf8.0くらいで設定します。全ての建物にピントを合わせた方がシャープな写真になります。撮影した画像を確認しながら、f15位まで調整していきます。
グローバルタワーより ISO100,f/10、19.1秒
三脚を使用する場合
三脚を使用する場合は、手ぶれの心配がありません。ですから、ISO100に設定し、高画質をキープしたいものです。私は、三脚を使用する場合は、絞り優先モードにしています。絞り値を決めれば、カメラがシャッタースピード決めてくれますので、あとはレリーズを押すだけです。
三脚にカメラを固定しても、直接カメラに触れてシャッターボタンを押すと、そのタイミングでカメラが少し動いてしまい被写体ブレにつながります。シャッターはリモートレリーズを使用するのが懸命です。レリーズがない場合はシャッターボタンを押してから数秒後にシャッターが切れるセルフタイマーモードで撮影します。
グローバルタワーより ISO100,f/10、34.6秒、35mm
グローバルタワーのように、ガラス張りの展望台は少なくありません。夜景撮影で注意することは、「映り込み」です。照明などが反射して、映り込んでしまうことが多々あります。これを防ぐためには、ガラス面にレンズを密着させて撮ることも大事です。布なので覆うのもひとつの方法です。私は、忍者レフというものを使っています。ガラス面に密着させれば、反射は防げます。いいものがあるものですね。