ここ数年、一年に一度、イギリス在住のS氏を囲んでマニアックな音楽仲間と集まるのが定番となっている。
私にとっては、一つの風物詩とも言える嬉しい集い。今年も美酒佳肴と共に話に花が咲いた。
今夜は"貴重な記録を保存すべし"といったテーマも飛び交い、失われつつあるデータについて考えあぐねた。
歴史に名を残す演奏家達の、特別ではない普段の仕草、リハーサルの様子…メディアでは使えないであろう、付属的な場面の映像や音源に希少価値を見出す。なぜなら、玉石混交の中にこそ、その人の有り様が映し出されるから。
自然も、どの分野に於いても、保存の危機を感じる昨今。
自分にも何かできることはないのだろうか?と、意識のスイッチが入った。
8760時間分のたった4時間。
心膨らむ豊かな時を過ごし、時の手綱を変えたくなりました。
2024.1.9