"つづく" | Echo de chouette

Echo de chouette

横山仁子の徒然日記です。
音楽の話・日々の気持ちを気ままに綴っていきます。



幼い頃、テレビ番組の下に出てくる"つづく"という3文字を見つけると、「やったぁ!」と無音の叫びを空気中に撒き散らしたものです。


13日の初回、待ちに待った「モリコーネ 映画が恋した音楽家」を観に行った。

このドキュメンタリー映画の監督は、モリコーネの盟友であるジュゼッペ・トルナトーレ氏。

その名を知ったのは、"記憶の扉"を観た時だった。哲学的な問いかけがあり、その監督に興味を持ち、私の体内に確実に名前がインプットされた作品だった。その後、トルナトーレ氏の作品を調べてみると、"ニューシネマ・パラダイス"、"海の上のピアニスト"、"題名のない子守唄"、"鑑定士と顔のない依頼人"…と、既に観た作品ばかりで、音楽へ気持ちが大きく傾いていた、バランスの悪い自分に気づいた。

それからは、"マレーナ"、"シチリア・シチリア"、"明日を夢見て"、"ある天文学者の恋文"…等、トルナトーレとモリコーネの両人を視座において観るようになり、お2人の信頼がベースになった深遠な世界をより味える様になっている。


この度のドキュメンタリー映画は、創作に関する秘話が描かれており、音楽を勉強している者としては、身が引き締まると同時に、マエストロの意図した図式を紐解く課題を頂いた様に思っている。映画と並行して出版された『エンニオモリコーネ映画音楽術』の本を手がかりに、探求していく旅が…そう❣️ "つづく"になりそうです。


トルナトーレがこの映画を、私の好きな"つづく"にしてくれたので、私も、安心して探求の旅を"つづく"としようと思います。


2023.1.16