骨盤 | Echo de chouette

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横山仁子の徒然日記です。
音楽の話・日々の気持ちを気ままに綴っていきます。


骨盤とは、何とも独特な形をしている。
脊椎の一部である仙骨が中央に位置していて、
カーブを描く左右一対の寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)と尾骨の3つの骨で構成されていて、寛骨と仙骨の間にある左右一対の仙腸関節、恥骨の間の恥骨結合によって、つながって支え合うリング状の形なのである。

歩く時には、両脚から上向きに伝わる力を股関節
を介して、仙骨のところで合流させて脊椎へと繋げてくれる。
座る時には、座面に当たる2つのカーブした坐骨がゆりかごの様に上肢を支えてくれる。
骨盤内の空間には膀胱、直腸があり、女性はここに子宮という特別な臓器を含み、守っている。

胎児を体内で育てる時、排泄する時、笑う時、咳をする時、クシャミをする時、このリング状の骨盤は、そのあらゆる動きに対して自然な形で微細に動いては、力を分散させてくれている。

これまでは教科書を棒読みに読む様に、骨盤の事を丸暗記してきたのですが、ここ1週間、この形を眺めながら才知に富んだ美しい姿に心酔しています。

灯台下暗し。
一番近いところに、神秘がある。

2020.9.29