温故知新…古楽器から浮かぶ | Echo de chouette

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横山仁子の徒然日記です。
音楽の話・日々の気持ちを気ままに綴っていきます。

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私の実家の居間には太い筆で力強く書かれた”温故知新”という論語の書が掲げられていました。まだ意味も分からない幼い頃は、いつもその文字が背中から自分をじっと見つめているようで、その下をくぐる度に頭を下げていました。  


22日(日)狛江のエプタザールにて開催された平井千絵さんと横山奈加子さんのコンサートに伺い、この懐かしい書が頭に浮かびました。フォルテピアノとモダンヴァイオリンが交差し、”競わず飾らず、気持ちを寄り添わせて音楽の求めるままに”のお二人の想いが音霊となって、心と身体にすっと入ってきました。
8分の1の調律がこんなに心地よいものだとは、知りませんでした。ピッチを合わせるのにご苦労があったとの横山さんのお話を伺ったものの、その大変さがまるで感じられない素晴らしい演奏でした。お二人が作品の根っこを掘り起こして下さったおかげで、これまできづかなかった新しい発見が沢山ありました。
”温故知新” …両親が伝えたかった事、やっと見えてきた気持ちです。