著者 高野和明
第169回直木賞候補作
「下北沢の踏切に出るという幽霊」ネタを追う週刊誌記者が主役
その記者の自宅の電話に、深夜決まった時刻に、怪しい電話がかかります
どうやら幽霊からの電話?
幽霊の正体を追ううち、殺人事件にぶつかります
心霊現象から、話の方向は、暴力団、悪代官のような政治家、建設会社へと
ゼネコン汚職、談合、賄賂のエピソードも掠めます
ホラー小説のようで、社会派
なかなか厚みのある内容です
ホステスや売春婦の身の上に寄り添おうとする記者の思いも描かれます
ちょっと古いタイプの情深い主人公です
先日最終回だったTVドラマ「アンチヒーロー」でもそうですが、
そんなところにまで手を回せるの?っていう類いの上級国民がいるらしいです
国家権力や法曹界にも顔が利くのです
庶民にしてみれば、こんなアンフェアなこと、この上なく恐ろしいです