塞王の楯 | キャトルセゾンのメモパッド

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人生折り返しの身で、ヨシナシゴト、ワタクシゴト、ヨマイゴトを綴ります

大好きな甘いものや、手抜き料理もアップします

著者 今村翔吾

 

第166回直木賞受賞作

 

NHKの番組「ブラタモリ」では、ときどき石好きなタモリさんの横顔を目にします

この小説は、戦国時代の石垣作りの職人さんの話です

きっとタモリさん好みだわ

当時の戦では、土木工事が重要なカギを握ると、何かで読んだことがあります

(ちょっと大雑把な言い方で、失礼します)

 

石工職人の集団 穴太衆

城の石垣を作る技能集団

その中の飛田組の匡介が主人公

石造り集団の頭の称号が塞王です

 

抜群のチーム力で、城の石垣を造ります

石垣の造り方〜石の選び方、石の運び方、石の積み方など、専門的で、マニアにたまらない描写です

城の守りを堅牢にするための石垣

頭にしか聞こえない石の聲を聞きながら、強固な石垣となるよう積んでいくのです

 

強固な 石垣に対し

どんな石垣をも破る銃火器を作る技能集団 国友衆(彦九郎)もいます

こちらは、銃火器が世に真の太平をもたらすと信じ、より良い機巧をもとめて精進しています

言うならば、こちらはです

 

矛と楯 彦九郎と匡介

宿命のライバルが、大津城でぶつかります

関ヶ原の戦いの、まさにその日に

 

大津城主は京極高次

武士としては評価が低いものの

人間味、慈愛にあふれ、民の心のよりどころ、要です

 

大津城での合戦の最中に

石垣を崩しては作り、壊れては作り直す穴太衆(京極側)

大筒で、狙いを定めて砲撃してくる国友衆(立花宗茂、毛利側)

矛と楯の白熱した闘いは、手に汗握ります笑笑

読み応えのある作品です