今日はJIS検定 専門級のSN-2V溶接の実技をやってみます。
前回と同じく、炭素鋼板/中板、突合わせ溶接、V型開先です。
違うのは立向きの裏当て金なしですね。
前回の下向きは前進、後退といった溶接の進み方だったのが、
今回の立向きは上進、下進といった溶接の進み方になるんですね。
どっちでもいいみたいですが、上進のほうが溶け込みはいいようなので
上進方向で溶接しようと思います。
まず溶接材料を加工します。
開先加工機で開先を削り、60°の開先角度の先にルート面を1.5mmほど削ります。
板厚は9mmなので、開先深さは7.5mmですね。
ルート間隔は約2mmあけました。
電流・電圧はこのくらいで仮付けします。
裏に返して2mmの溶加棒をルート間隔をあけるために板と板に挟んで、
両端を仮付けします。
だいたい均等なルート間隔をあけ、10mmから15mmほどの溶接をしておきます。
溶接で縮んでいるのでハンマーで両端の溶接箇所を叩き、
ルート間隔を2mmぐらいの隙間に伸ばします。
隙間を測るテーパーゲージで2mmを確認したら、
母材をセットしましょう。
立向き、上進方向溶接の電流は100~130Aの間だと思います。
電圧は18V~19.5Vぐらいです。
電流・電圧ともに上げ過ぎるとビードが垂れ気味になるので、
これぐらいが無難だと思いますよ
自分は電流110Aの電圧18Vで全部やりました。(1層目~3層目まで)
一層目は細かくウィービングもしくは、ストリンガーで走りますが、
裏波ビードが出てないとダメなので確認しながら溶接します。
えっ!? どうやって? ・・・・・説明します(*'▽')
溶接のプールを形成しつつ、ゆっくり焦らずに上に走るんですが、
ルート間隔の隙間のプールから火が裏側に噴き出ているのを確認しながらです。
写真は下進方向ですが、溶接のプール(溶融池)の下の隙間が明るく見えて、
プールの火が隙間から裏へ噴き出していれば裏波が出ていると認識していいと思います。
毎度のごとく、溶接が終わるたびにキレイに磨きましょう♪
裏波は出ているかな…?
んん・・・まずまずかな・・・もちょっと出てほしいとこだな。
ま、いっか♪
次は二層目
このように、開先を少し残しておかないと三層目がやりにくくなっちゃいますよ。
二層目は大雑把なウィービングで一気に上へかけ上る感じですね。
最後は仕上げの三層目♪
電流・電圧を抑え気味だと垂れません(*'▽')
(溶け込み具合はどうか知らんが(笑))
キレイに磨いて完成です♪
見た目はそれなりですが内部はどうなってるか分からないのが、
半自動溶接試験の怖いところなんですよね。
次回は横向きにも挑戦してみます。
ではでは・・・^^