金沢で二度目のJBCを迎える現役馬たち | 金沢競馬担当日記

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金沢競馬のレース実況を担当するアナウンサーが、金沢競馬に関するあれこれをつづります。

金沢競馬、今年はJBCイヤーです!
 

 

 

前回、金沢競馬場でダート競馬の祭典・JBCがおこなわれたのは2013年。平成25年のことです。


今から8年前。当時皆さんは何をなさっていましたか?

8年前の金沢JBC、ご覧くださいましたでしょうか?

ご覧になった方は、どこで、どなたとご覧になったでしょうか?
 

 

 

金沢所属馬に、今年、自身2度目の金沢JBCイヤーを迎えている馬があります。それも3頭。
 

 

年数的には、今年10歳ならば当時2歳で、前回金沢JBC時に現役でいられる計算ですが、現在金沢に所属する10歳馬の中に、当時も金沢に所属した馬はいません。
 

 

2度目の金沢JBCイヤーを迎えている3頭は、いずれも11歳馬。
 

 

 

マイネルリボーン


 

 

 

ルールゴールド


 

 

 

コスモアリーナ


 

 

 

 

以上の3頭です。
 

 

 

JBC2021まであと55日(9月9日現在)。
ぜひ無事に2度目の金沢JBCデーを迎えてほしいという願いをこめて、3頭を少しご紹介します。
 

 

 

 

マイネルリボーン
 父:ロージズインメイ 母:マイネルーシッド 母の父:スキャン

 


 

 

金沢競馬2018年度の年度代表馬。この年の百万石賞を制した。
 

 

2012年7月、JRAデビュー。3戦未勝利で金沢へ移籍すると快進撃。4勝をあげ、暮れの2歳重賞・ヤングチャンピオンでは1番人気におされ、3着。以後、数々の重賞に出走したがなかなか勝ちきれず、重賞2着・3着を量産した。
 

 

2013年の金沢JBC直前には、3歳重賞・サラブレッド大賞典で2着。10月29日のレースで2着、11月10日には1着となっているが、JBC当日(11月4日)のレースには出走しなかった。
 

 

その後も金沢のトップグループの一員として好走を続けたのち、2015年、大井に移籍。条件戦とは言え、4連勝を含む6勝をあげた。
 

 

2017年、ふたたび金沢所属となり、翌2018年の百万石賞で念願の初タイトルをゲット。
 

 

今年はC級までクラスを下げたが連勝もあり、現在B級まで戻してきた。




マイネルリボーンを管理する高橋俊之調教師のお話


「8月24日のあとレースにこそ出ていませんが、元気にしていますよ。
ちょっとレースで砂が当たるかどうかして、目をしょぼしょぼさせていたので、治療がてら一息入れたんですが、今は調教も再開しています。

 

 

マイネルリボーンは思い入れのある馬。グルームアイランドが勝てなかった百万石賞を勝ってくれたしね。
 

 

競走馬を続けるのがいいか、ゆっくりさせてあげるのがいいか、どっちがこの馬の幸せなのか、いろいろ考えちゃうけど、できれば年内はレースで走らせたいと思っています」
 

 

 

 

 

ルールゴールド
 父:ルールオブロー 母:カコ 母の父:カコイーシーズ
 

 

 

母は南関東地区の重賞で入着実績。母の妹には浦和・桜花賞を制したミライがいる。
ルールゴールド自身、サラブレッド大賞典3着
 

 

今回ご紹介している3頭のうち唯一の金沢生え抜き馬。ここまで157戦すべて金沢での競走に出走している。
 

 

2歳10月、デビュー勝ち。
翌3歳シーズンには勝ち星を量産し、秋には重賞・サラブレッド大賞典に出走、3着と好走した。
 

 

その次のレースがまさにJBC当日の11月4日。今回の3頭でこれまた唯一、前回金沢JBC当日のレースに出走したのがこの馬。
そのレースでは、ガッツオブトップ(金沢プリンセスカップ勝ち)、ミカワジェイド(金沢ヤングチャンピオン勝ち)、ゴールデンミション(中日杯勝ち)といった重賞勝ち馬・重賞実績馬に先着する2着。金沢上位クラスの実力を示した。
 

 

その後不振の時期もありクラスを落としたが、また徐々にクラスを上げ、今年に入ってB級で3勝、通算29勝まで勝ち星をのばしてきた。
 

 

 

ルールゴールド 栗原大河騎手のお話
 

 

「ボクが乗る範囲では、おとなしくてすごく乗りやすい馬です。若い頃はすごくうるさかったと聞いてるんですけどね。そのあたりは年齢的なこともあるのかもしれません。
 

 

いつも頑張って走ってくれますし、一脚使ってくれるのでね。
 

 

トシのせいか、少し足が上がりにくいこともあるようです。
 

 

ぜひ通算30勝目指してがんばりたいですね!」

 


 

 

 

 

 

 

コスモアリーナ
 父:ロージズインメイ 母:マイネアリーナ 母の父:カツラギエース
 

 

実は同名の馬が前にあり、コスモアリーナ(セカンド)ということになるらしい。
 

 

JRAデビュー、4戦未勝利で2歳12月に金沢入り。
なかなか勝ち星に恵まれなかったが、JBC後の3歳11月に初勝利。2016年までに合計4勝をあげた。その後は未勝利。
 

 

この馬は3歳時も3歳B級、一般格付け後もC級で走り続けている。B級での入着歴もあるものの、その長い競走キャリアのほとんどを下級条件で過ごしているのだが、そこにこそ偉さがあるように思う。
 

 

重賞出走歴があるわけでもなく、勝ち星を量産したわけでもないこの馬が、長く金沢競馬で走り続けて所属馬中の最年長にまでなり、まだ元気に現役である、現役であり続けることをオーナーさんや陣営に望まれている、そしてその期待に応えている、そこがコスモアリーナの偉大なところだろう。
 

 

つい先日、9月7日のレースにも出走し、これが金沢での199戦目(通算203戦目)。順調ならば金沢での2度目のJBCデーは、金沢200戦超を達成して迎えることになる。

 


 

 

 

 

コスモアリーナ 服部大地騎手のお話
 

 

「とりたててどこが素晴らしくいいということもありませんが、とにかく足もとにも不安なところはないし、気性面にも難しいところがない。元気に丈夫にコンスタントに使えるところが強みと言えば強みなんでしょう。
 

 

気性が素直で、普段でもゲートでもレース中でも、余計なことをしないんですね。変な動きをしないし、急に動いてまわりの人も馬も驚かせたりということがない。だから事故やアクシデントにあわないんですね。するとケガもしにくいでしょう?
 

 

正直、力のある馬じゃないですけど、相手関係によってはまだまだ着は拾ってくれたりしますから、走れるうちは引き続き元気に走ってもらいたいなあと思いますね」


 

 

 

 

 

今回使用した写真のうち、パドックでの写真はわたしを含め、弊社社員撮影のもの。
レース中のカッコイイ写真は、クシマシロウさまにご提供いただきました。
 

 

 

 

 

8年前、はじめて金沢でJBCがおこなわれ、たいへんな盛り上がりを見せた年、すでに金沢所属で走っていた3頭が、今年も現役であり続けてくれていると知ると、無性に応援したくなりませんか?
 

 

 

 

今回ご紹介した3頭には、ぜひとも無事にJBC当日を迎え、できることなら当日のレースに出走してもらいたいと思います。
 

 

 

 

 

ちなみに。
 

 

 

 

8年前の金沢JBC当日、金沢競馬の実況を担当したのは、山中寛アナウンサーとわたくし大川でした。
 

 

 

今年のJBC当日、金沢競馬のレース実況を担当するのが誰なのかは…当日をお楽しみにお待ちください。