電光石火! 〜ニュータウンガール第4回日本海スプリント制覇〜 | 金沢競馬担当日記

金沢競馬担当日記

金沢競馬のレース実況を担当するアナウンサーが、金沢競馬に関するあれこれをつづります。

 

 

 

こんにちは!今週は鈴木が担当します。

 

 

金沢競馬、6月27日、29日の県営第6回後半2日間の日程が終了しました。

 

 

今週は、スーパースプリントシリーズ2021第4回日本海スプリントが29日に行われました。

この900mの短距離重賞を中心に振り返っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

ですがその前に、同じ29日火曜日には金沢競馬今年最初の2歳新馬戦が行われました。

 

 

 

今年の金沢2歳1番星は、エムテイルビー。

 

道中は先行グループの外目を追走、直線コースでは鞍上の吉田晃浩騎手のステッキに反応して、ゴール前1馬身抜け出しての新馬勝ちでした。

 

昨年の2歳一番星はフューリアス、一昨年はフジヤマブシと重賞戦線でも活躍を見せるサラブレッドたち。

 

先輩たちに続く活躍に期待です!

 

 

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エムテイルビー号 牝

父:タイムパラドックス

母:ヤマサカントリー

☆騎手:吉田晃浩

☆調教師:佐藤茂

☆馬主:(株)門別牧場

☆生産者:浜口牧場

 

関係者の皆さまおめでとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、日本海スプリントに話を移しましょう。

 

今年の日本海スプリントは地元金沢勢4頭、名古屋競馬から4頭参戦の8頭立ての一戦。

 

 

 

 

断然の人気を集めたのは、前戦地高知からの連勝を5に伸ばし、徽軫(ことじ)賞を制したネオアマゾネス。

単勝式1.2倍の断然の支持を集めました。

 

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続く2番人気は名古屋競馬から参戦のケイアイテディが5.3倍。

 

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この後は離れて、同じく名古屋から参戦のニュータウンガールが11.5倍の3番人気。馬体重は-27kgと大きく減らしてきました。

 

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たしかにネオアマゾネスは人気の中心になるだろうと予想していたんですが、パドック周回中は1.0倍の元返しになる場面もあり、正直これには驚きました。

 

 

・連勝が伸びて勢いがあること

 

・徽軫(ことじ)賞では利家盃、百万石賞を制したハクサンアマゾネスを抑えたこと

 

・同じく徽軫(ことじ)賞で、この900mのレコードホルダー、フェリシアルチアより早いスタート、ダッシュ力を見せたこと

 

・鞍上に吉原寛人騎手を配してきたこと

 

 

 

などなど…ネオアマゾネスが人気を集める要素は沢山あったようにも思いますが、一度休養に出ていたこと、加えて初の900mという舞台。

 

終わってからではなんとでも言えるのが競馬ですが、私としては正直、そう簡単にいくだろうか、と若干の不安を心に抱いていました。

 

 

 

 

レースは、ダッシュ良くミラクルダマスク、ネオアマゾネス、ケイアイテディの3頭の先団。

 

そしてネクサスエッジ、メイショウアワジの中団。

 

ニュータウンガール、ジュエアトゥー、ウラガーノの3頭が後方集団で3コーナー。

 

僅かに前に出たミラクルダマスクを巡って後続が追う展開となり、4コーナーから直線。

競り合いからネオアマゾネスが地力を見せ、内からジリジリと抜け出してきた、というところに外からものすごい勢いで追い込んできたのは、ニュータウンガール!

 

一気に先行各馬を飲み込んで、最後は1馬身抜け出してニュータウンガールが第4回日本海スプリントを制しました。

 

 

2着はネオアマゾネス。前に出るシーンもありましたが、スタートから吉原騎手は押し通しで何度もムチが入っていました。

先に書いたように休み明けの影響か、初の900mに戸惑っていたのかなそんな走りにも見えました。

 

全馬の着順、レース映像は→コチラ

 

 

 

 

勝利したニュータウンガールは2歳の冬から連勝を伸ばし6連勝で昨年の東海ダービーを制覇。

 

その後は、ここ金沢でMRO金賞や笠松の岐阜金賞でも勝ち馬とは差のない2着などの実績もありましたが、勝利はその東海ダービー以来。

 

約1年1カ月ぶりの勝利となりました。

 

 

 

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(関係者口取り写真)

 

 

レースタイム53.6はフェリシアルチアがマークした従来のレコード54.1を0.5上回るレコード決着。

 

また、今回のメンバー中だけではなく、このレース史上最速の上がり3F34.0での差し切り。

 

今年は時計が出やすい馬場になったとはいえ、上り3Fを34.0で駆けてくる馬に出会えるのは次は…いつになるでしょうか?

 

 

 

ニュータウンガール号の関係者の皆さま、おめでとうございます!

 

 

 

 

 

以下、手綱を取った岡部誠騎手の優勝騎手インタビュー

 

 

-素晴らしい末脚でした。今のご気分は?

 

「自分が思っていた以上に終い切れましたね」

 

 

 

-今日は-27kgと馬体を大きく減らしての実戦、跨ってみた感触は?

 

「普段から調教跨っているんですけどね、目一杯仕上げてその結果がマイナスって、ちょっと心配だったんですけど、これが逆にいいふうに作用してくれたのかなと思います」

 

 

 

-レースをスタートから振り返っていただけますでしょうか。

 

「900なんでね、みんな仕掛けていくと思ったので、ある程度うながしていきました。1頭になると遊ぶところがあるので、集中力途切れる前にゴール板がきてくれて。前の馬を見せながらという感じでしたね。」

 

 

 

-直線の入り口ではまだ前との距離があったようにも見えたんですが、手応えや感触はどうでしたか?

 

「まあ、たしかに距離があったのでどうかなーとも思いましたけど、GOサインだしたらグッとハミを取ってくれたので、動き出したときにこれなら差し切れるんじゃないかと思いました」

 

 

 

-今日は900mでの勝利。新たな活路が見い出せた感触、印象は?

 

「そうですね、最近ちょっと不振だったので、新しいスパイスというか馬にも刺激を与えたかったのでね、これが良い導線になってくれたり、馬がこれでもう一度活気づいてくれたらなと思います」

 

 

 

-最後にファンの方へメッセージを

 

「ご声援ありがとうございました。まだまだこの馬と色んなところで活躍したいと思っていますので、またご声援の程よろしくおねがいします。ありがとうございました」

 

 

 

 

この勝利で、岡部誠騎手は地方重賞通算100勝を達成されたんですが…私、この事実に全く気が付いていませんでした。

 

大変申し訳ありません。と同時に改めまして岡部誠騎手、地方重賞通算100勝達成本当におめでとうございます!!

 

 

 

 

 

次回の金沢競馬は、7月4日(日)、6日(火)と通常通りの日曜、火曜の開催です。

引き続き金沢競馬をたっぷりとお楽しみください!

 

 

 

 

 

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(ニュータウンガール号)