百万石賞&中島騎手200勝達成 | 金沢競馬担当日記

金沢競馬担当日記

金沢競馬のレース実況を担当するアナウンサーが、金沢競馬に関するあれこれをつづります。

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金沢競馬、市営第1回の競馬が終了しました。

今開催は何といっても、11日日曜日に行われた第60回百万石賞。

当日の5R終了後には、ジャングルスマイルの引退式が行われ、
ファンの皆さんから最後の雄姿に大きな声援が送られていました。

セレモニーを進行する中で、
何度も「ジャングルスマイル、感動をありがとう!」とアドリブを入れてしまいました。
大きなレースにはいるのが当たり前、という存在だったジャングルスマイル。本当にお疲れ様でした。

過去7年でジャングルスマイルとナムラダイキチしか優勝していない百万石賞。
(2010-12、15-16ジャングルスマイル・2013-14ナムラダイキチ)

金沢競馬場の歴史に新たな1ページが刻まれる今年の百万石賞。
 

 

勝ったのは、6番人気だったトウショウプライド!


レースはオイヌサマが好スタートを切って逃げようとするところ、内からメイジンが譲らず先頭、2頭の直後からトウショウフリークが続いていき、レース序盤は3頭が後続を引き離して先行。離れた4番手にトウショウプライド。後ろにクランキングアップ、ナリタノヘア。中団にトニーポケットやミスアバンセ、コスモマイギフトが追走。アイナ、マイネルリボーン、セイカアヴァンサが後方集団となりました。
2周目向正面に入って、メイジンが単独トップに変わって、オイヌサマとトウショウフリークは後方に後退。トウショウプライドが2番手に上がってメイジンを追っていきます。直後のクランキングアップやナリタノヘア、そして追い上げたトニーポケットが更に追い上げて、後方からマイネルリボーンが接近して直線へ。
トウショウプライドが直線に向いて一気にメイジンを抜き去って先頭、そのまま押し切って重賞初制覇となりました。メイジンはさすがに抵抗する余力が残っておらず2着。着実に追い上げたトニーポケット3着、マイネルリボーン4着。クランキングアップを交わしてミスアバンセが5着となりました。
(→結果

第60回百万石賞 表彰式インタビュー
優勝トウショウプライド 葛山晃平騎手



―優勝おめでとうございます!
ありがとうございます!

―ゴールの瞬間、ガッツポーズ出ましたね!
そうですね、嬉しかったです、すごく、ハイ。

―レース前はどんなことを考えてましたか?
速くなるかなと思ってたんで、いい位置取れれば、そこでジッとしてようと思ってました。

―事前に考えていた通り、ちょっと前が速くなるような展開でした。道中のトウショウプライド号の感じはいかがでしたか?
速くなった分折り合いも付きましたし、内容は思ってた通りかな、と思いました。

―前走で敗れたメイジンが食い下がっていましたが、それを捕らえた時、やったという感じはありましたか?
ハイ。後ろがかなり気になったんですけど、何とかゴールまで持ってくれと思いました。

―この馬とは葛山騎手とのコンビで6勝目!昨年2着の実力馬ですから、タイトルをプレゼント出来てホッとしたという気持ちもあるんじゃないですか?
重賞に僕が乗ると全然縁がなくて、大きいところで勝ててホントに良かったと思います。

―葛山騎手ご自身にとっても、この重賞勝ちは大きいものがあるんじゃないですか?
ホント久しぶりで…もう勝てないんかなぁって重賞、って思うくらいでしたね。
(ナムラアンカーとのコンビで2010サラブレッド大賞典、2011スプリングカップを優勝)

トウショウプライド号とこれからも頑張っていきますんで、応援よろしくお願いします。

(トウショウプライド)

 

前哨戦で4着に敗れ人気を下げていたトウショウプライドが、今回はメイジンを捕らえて重賞制覇となりました。本当におめでとうございます。

(メイジン)

 

厳しい流れの中必死に食い下がったメイジンも非常に強い内容だったと思います。そして百万石賞デーの最終レースで復帰を果たしたグルームアイランドもまた重賞戦線に顔を出してくることでしょう。古馬戦線の役者も揃ってきました。


今年のミス百万石の皆さん。入場時お出迎えや表彰式など、百万石賞デーを盛り上げていただきました。
この写真を撮っていたら、他にもたくさんのカメラがミス百万石に向けられておりました。


そして、11日の2Rベルウッドスバルで1着になった中島龍也騎手は、
この勝利が通算200勝のメモリアルVとなりました。
(→結果

中島騎手に火曜日(13日)レースの合間、少しお話を伺いました。

―200勝達成おめでとうございます。
100勝達成してから1年ちょっとで200勝、
順調に勝ち鞍を増やしているように見えますがいかがですか?
去年はペース順調だったから、今年はちょっと不安だったんですけど、意外と今年も、上々じゃないですけど、リーディング3位~5位くらいの間をキープしてて、とりあえず5位までに入れば、南関の期間限定騎乗の資格(25歳以下リーディング5位以内)行けると思うので。
まぁ、贅沢言えば2位以内、SJTワイルドカードの枠とかね。1位はちょっとキツいかもしれないから…。


―でもそこはみんな狙ってますよね!
ねぇ。それはあわよくばですよネ。

―騎乗数が増えてますね!
最近は、あまり馴染みのなかった厩舎からも乗せてもらうことが出てきたので、そこはホントありがたいですね。

―日曜日はミスアバンセで重賞を勝つチャンスがあるかな、と思ってたんですけど?
そうですね。ちょっとイレ込んでしまって。そういう面がちょっと想定外でしたね。
自分でも期待してたんですけど、結果的にはあのイレ込みでよく5着に来られたな、というのも。
南関東で重賞勝っているってのもあって、能力はあると思います。


(ミスアバンセ)

 

―ミスアバンセの巻き返しも期待しています。そして、中島騎手の次の目標は?
次の目標は…重賞ですね。
―あとは、コンスタントに乗って。リーディング上の方に?
はい。
去年80勝行かなかったから、まずは80勝と重賞制覇を目標にやっていきたいですね。


―シーズン後には南関東での騎乗も控えてますね?

そこまでに、もっと技術を高めないと。先生には、通用しないと思って行くんじゃ仕方ないから、自信持って行けるように技術をつけろ、と言われてるんで。
きれいな姿勢で乗って、最後はダイナミック!というのが自分のモットーなんで。そこを崩さず、もっともっと丁寧に丁寧に乗って、馬を動かすポジションとか、どこからやれば馬が動くのか、とか
ひと鞍ひと鞍考えて、日々頑張ります。



また、13日の9Rでは、1着になったジージトガンカイを管理する中川雅之調教師が通算300勝達成となりました。
おめでとうございます!
(→結果


中川雅之調教師といえば、6月20日の第1回石川ダービーにヤマミダンスが出走予定。
この石川ダービーも、金沢競馬の歴史にまた新たな1ページが記される瞬間です。金沢競馬場にダービーシリーズファンファーレが流れます。その時を楽しみに待ちましょう。