↑から見てくれると嬉しいです。
階段状になった町道から先に進む。
すると道路跡の脇に、無惨に中程からポッキリと折れてしまった電柱が。
電柱が折れるなんてことはまあ普通に過ごしていればありえないことだ。
大型トラックが突っ込む意外に折れると言ったら台風・地震・噴火などなど……
自然の力の前に、人工物はいとも簡単にへし折られる。
散策開始から10分ほどで第一展望台に到着。
ここからはいわゆる「割れ目火口」が眼下に広がる。
火口から見慣れない「管」がニョキッと突き出ている。
これは町道の地下を走っていた水道管だったものだ。
……ありえない。
足元が割れ、地獄が生まれたのだ。
この埋もれているユンボーは、噴火の当日にまさにこの場所で水道管の修理をしていたのだ。
その③で言及するアパートの真横で工事を行っていたところ、突如として噴火が発生。ユンボーとアパートを飲み込んでしまったのだった。
(これはアパートに何か関係した残骸?)
展望台の脇から、「旧国道ルート」が逸れている。
昨日までの雨で少しだけぬかるんだ道を進むと、再び電柱が。
こちらは国道側に立っていた電柱だが、本来の高さの半分も地面から飛び出していない。
もともとは14mの高さがあったらしいが、国道の直ぐ側に出来た火口からの火山灰や土砂によって、こうして上部だけがかろうじて顔を出している格好になった。
また、先端は大きい噴石が直撃したのだろう、大きく損傷していた。
さて、次は個人的に最も見ておきたかったポイントだ。
階段状に破壊された国道230号線だ。
埋もれかかったガードレール、高さの異なる速度制限標識、北海道ではおなじみの砂箱、「中央線」の標識が掲げられていたであろう門型の標識柱。
これらが階段状に遺され、奥には噴火湾と洞爺の町が見える。
一番奥の「50」と書かれた標識までは下り階段状だが、その先は反対に登り階段状になっている。
これこそがマグマの上昇によって地溝が形成された証拠である。
ここは登坂車線付きの合計3車線の道路だったようだが、ここを車が走っていたとは到底考えられなかった。
そうか、門型の標識柱には「登坂車線 終わり」の標識もあったのだろうか。
日常的に使われる、それも道央と道南を結ぶメインルートの道の直下から噴火する。
もし有珠山が前兆なしにドカンといくような山だったらと思うと非常に恐ろしい。
つづく。
次回は建物編