手縫いの仕事 | Jill Craft のブログ

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作業の様子やこだわりの道具、製法などについて書いてます。多少マニアックなのは許して下さい。

前ってどんな書き出しでしたっけ?
なんか決まり文句ありましたっけ?
まぁなんだかんだでダラダラと再開してる訳で

今日のお仕事

相変わらずのミニウォレット

今回は手縫いバージョンです

外装とコインケースのみを黒にしてます

糸はビニモ1番で5mmピッチです

この辺は基本的に同じなんですが

オプションで

コインケースがホックで取り外せるようにしてます

ちょっとコンビニ行く時とか便利でしょ?


ま、ナイショの話なんですが…ホック留めを選んでくれた方が製作はラクなんですよ

材料費はホック4個分高くなりますけどね

なんと言っても(本体とコインケースが)別々に作れるので作りやすいんです


んで外装の縫い合わせなんですが

貼り合わせた状態で5mmのピッチだけ印してます


で、この状態から

菱錐で一つずつ縫い穴を開けながら縫っていきます

最近この方法で縫ってしまうのがほとんどです

特に曲がった状態の時とか置いて開けにくい場合などは縫いながら開けてます

ラウンドファスナーの外装もこれで縫ってしまいます

手前に見えてる穴はピッチの印だけです

ほらちゃんと縫えてるでしょ?


こんな縫い方を支えてくれてるのは

愛用の菱錐たち

前のブログでも書いてると思いますが

このずいぶん前から使ってるブランチャードの菱錐

実はぜんぜん刃がついてないんです。

全く切れません、ぎゅーーって指に押し付けても刺さりません。


この切れない刺さらない菱錐は何に使うかというと

置いて開けた穴を

糸がスムースに通るように

拡張してあげます

もちろん使う糸の太さにより穴の大きさを変えてあげます


なのですでに穴が開いてる状態の物を縫う時でも必ず右手には菱錐を持ち必ず一つずつ穴に刺しながら縫います


これを毎日毎日何年も繰り返してると


右手が穴の角度を覚えるんです


するといきなり穴を開けながら縫える訳なんです