【正しい立ち方】とは?
「ちゃんと立って!」
――そんなふうに言われた経験、ありませんか?
でも、いざ「ちゃんと立て」と言われても…
「えっ?どうしたら“ちゃんと”立てるの?」
と、困ってしまう人も多いはず。
実は、「正しく立つ」ということを、ちゃんと教わったことがある人は、意外と少ないのではないでしょうか?
たとえば、よく言われるのが…
-
背筋を伸ばす
-
胸を張る
-
アゴを引く
…といったもの。
でも、それって本当に“正しい姿勢”なんでしょうか?
今回は、「正しい立ち方とはなにか?」を、少しだけご紹介します。
■ 正しい姿勢は「どこに頭を乗せるか」で決まる
じつは、正しい立ち方とは、見た目ではなく「構造」の話。
ポイントは「足の上に立つ」のではなく、
👉 “土踏まずの上”に頭を乗せること。
これこそが、体の構造に合った、もっとも自然な立ち方なのです。
言い換えれば、“軸が通った姿勢”です。
■ 支持基底面=土踏まずだった!?
物体が倒れないためには、「重心が支持基底面の中にあること」が絶対条件。
たとえば三脚カメラは、3本の足を結んだ面の中に重心(カメラ本体)が収まっているから安定しています。
では、人間の支持基底面ってどこ?
それが――土踏まずなのです。
📖参考:「はじまての4スタンス理論」廣戸聡一著
■ 土踏まずって、実はすごい場所
普段あまり意識しない土踏まず。
でもここには、驚くべき機能が集まっています:
-
衝撃の吸収
-
垂直・水平バランスの感知
-
二足歩行の安定性
-
姿勢と全身バランスの調整
しかも、この土踏まずという構造は、人間だけが持っているもの。
重力に逆らって立ち、自由に歩くために進化した、まさに“人体の傑作”です。
■ 驚くべき一致:頭蓋骨と土踏まずの面積
左右の土踏まずの面積を合わせると、なんと…
🧠 頭蓋骨の面積とほぼ同じだと言われています。
これ、偶然だと思いますか?
むしろこれは、「頭は土踏まずの上にあるべきだよ」という、体からのメッセージです。
■ 頭が整うと、体も整う
「土踏まずの上に、頭を乗せる」だけで、体にはこんな変化が現れます:
✅ 脳と自律神経が安定
✅ 血流やリンパの流れが良くなる
✅ 呼吸が深くなる
✅ 疲れにくくなる
✅ 自然治癒力が高まる
まさに、「立ち方が変わると、健康が変わる」のです。
⚠ 「胸を張る=正しい姿勢」とは限らない
「背筋を伸ばして、胸を張って」――
これもよく言われますが、実はそれ…
❌ 土踏まずの上から頭がズレているサインかもしれません。
結果として:
-
肩こり
-
腰の張り
-
呼吸の浅さ
-
疲れやすさ
…といった不調につながってしまうのです。
✅ 正しく立てると、ダンスの「足元の悩み」が消える!?
正しく立つことができるようになると――
実は、社交ダンスで悩みがちな「床の滑り問題」が気にならなくなるんです。
「床が滑って踊れない…」
「靴に滑り止めをつける」
「靴裏を水で濡らして調整する」
こんな対応をしている方、少なくないと思います。
でも実は、それは「重心のかかり方がズレているサイン」かもしれません。
4スタンス理論で自分のタイプを知り、
正しく立って、土踏まずの上に頭を乗せることで「軸」が整うと、
👉 床が滑ること自体、気にならなくなるのです。
むしろ少し滑るほうが、
身体の流れが止まらず、踊りやすく感じるようになります。
これは、筋肉で踏ん張っていない証拠。
力で止まるのではなく、軸と重心のコントロールで安定できているということです。
✅ まとめ:「ちゃんと立つ」は、構造で考えよう
もしあなたが、
-
姿勢が安定しない
-
疲れやすい
-
肩や腰に違和感がある
-
すぐ息切れをする
そんな不調を感じているなら、まず試してみてください。
👉 「頭を土踏まずの真上に乗せる」
それだけで、体の感覚が驚くほど変わってくるはずです。
“ちゃんと立つ”とは、骨と重心の理にかなった、自然な構え。
力まず、無理せず、身体に優しい軸を育てていきましょう。
(参考:「健康な身体はつちふまずが知っている」廣戸聡一著)


