煩悩即菩提
※ 参考書籍
熊田由美子監修『仏像の辞典』成美堂出版,2006年
愛染明王像(あいぜんみょうおうぞう)木造(檜材)彩色
玉眼 像高103.0㎝ 鎌倉時代 東京/五島美術館所蔵
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皆さん、おはようございます。
今朝の早朝のヨーガと瞑想修行の時に、愛染明王様のイメージが強烈に浮かびました。
愛染明王とは密教特有の憤怒相をした尊格です。
『金剛峯楼閣一切瑜珈瑜祇経』(瑜祇経)に由来する仏様です。
※ ちなみに、高野山真言宗総本山金剛峯寺の"金剛峯寺"という名称は、お大師様が唐から持ち帰ったこの経典から名付けられと伝えられています。
そのお姿は、獅子冠をかぶり3つの目と6本の腕をもちます。
非常に恐ろしいお姿をされています。
しかし、それは私たちの三毒(貪瞋痴)を昇華させ、正しい道へ導くためにです。
「愛染」とは、愛情と煩悩を意味します。愛染明王は、愛情や煩悩をコントロールすることで、悟り(真の幸せ)へ導いてくださる仏様です。
愛染明王のご利益
愛染明王は、さまざまなご利益(現世利益)があるとされています。
- 愛情運アップ
- 仕事運アップ
- 金運アップ
- 健康運アップ
- 災難除け
愛染明王の真言
「おん まからぎゃば ぞろしゅにしゃ ばざらさとば じゃくうん ばんこく」
(根本呪)『真言宗常用諸経要聚』より
人を好きになったり、恋焦がれたり、愛することはとっても素晴らしいことですね。
しかし、その想いが強くなればなるほど…、やがて苦しみに変わります。
また、執着し過ぎれば、四苦八苦の「愛別離苦」で苦しみます。
愛染明王真言には「煩悩即菩提」(ぼんのうそくぼだい)、
つまり、その断ちがたい愛欲を無理に全否定し断ち切ってしまうのではなく、
正しい方向、ポジィティブなエネルギーに変え、真実の幸せに導く力を秘めています。
出合いや出会いは、大変ドラマチックです。
出会い巡り会えたその奇跡に心から感謝できる自分。
魂がさらに成長し、本当の運命の人と巡り会えるようになるのではないでしょうか。
「運命の赤い糸」、それはお互いの魂を成長させるために巡り会う前世からずっとつながっている魂の絆。
ご興味ある方はぜひ次の護摩の時に!
煩悩即菩提(愛染明王)とは、「生死即涅槃」(不動明王)とともに大乗仏教の真髄を表している言葉です。
悟りを妨げる煩悩が菩提(悟りと)相即不二 (そうそくふに) であるという意味です。
つまり、煩悩を離れて菩提もなく、煩悩がそのまま悟りの縁となることをいいます。
ただし、だからといって煩悩を放っておいてよいということでは決してありません。
【参考】『高野山大師教会光寿支部』(外部リンク)
【参考】『BLOG KOKEI AMAMIYA』(外部リンク)
【参考】『天宮光啓(生き方塾/瞑想会)』(外部リンク)



