『孫子の兵法』に「離間の計」なるものがある。
簡単にいうと、ウソや偽りの情報を流して、仲のよい者同士を対立させたり、
疑心暗鬼にし、仲間割れをさせるという戦術である。
三国志では、天才軍神「諸葛孔明」が大局を優位に導くために、この心理戦術をもちいてみせた。
ところで、最近のテレビやラジオ、ネットなどの報道にはこれと似たような心理戦術のような、
感情を刺激されたり、揺さぶられたりするさまざまな情報があふれ乱れ飛び交っているように感じる。
特に、少し前の話になるが「吉本興業」に関する一連の報道には、なぜか大きな衝撃が走った。
子供の頃から「吉本新喜劇」をみて大人になった、私もそんなひとり。
小学校の時、クラスで面白い子がいると決まって先生が、
「〇〇君は、めっちゃおもろいな、吉本から絶対スカウトされるわ!」
クラスが全体が大きなあたたかな笑いに包まれた。
今でも、気持ちが沈んだり落ち込んだりした時に、
吉本の芸人さんたちが活躍する新喜劇をみにでかけたり、番組や動画を視聴したりする。
※ なんばグランド花月は、たくさんの人々でにぎわう。
今の時代、悪意のある情報を拡散して人々をだましたり、欺いたり、
さまざまな陰謀論や、陰謀説などを耳にしたりすることも珍しくない。
情報化時代、とても便利な反面、「情報」という諸刃の剣に慎重に向き合っていかなければならない。
私はこれからも僧侶として、困っている人々や苦しむ人たちに、仏様やお大師様の本当の正しい教えを伝えていきたい。
お笑いの道、ほとけの道、
人を救い、人を励まし、人をあたたかい気持ちにするのは同じように思う。
皆を笑顔にする。
心の仏さまも、またニッコリできる日を待ち望んでいる。
合掌