【椅子が1つだけの美容室】
美容師になって25年!
しかし、25年という歳月は言葉にするのは簡単ですが、
その道は果てしなく、
上がったり下がったり、上手くいくこともあれば悪くなったり、進んだり、戻ったりの繰り返し………
奮闘していたというか、悪戦苦闘が続いていました
それは【自分の目指していた美容師像】があったからです。
その時の自分はどれほどのことかわかっていませんでした……
時は遡ること今から20年以上も前、当時はカリスマブーム真っ只中!
芸能人や有名人を担当している美容師が注目され、美容学校にはそんな美容師に憧れて学生が溢れ、カリスマがいる美容室には応募が殺到し、三次面接まであったほどです!
ただぼくは、
そんなカリスマに憧れて美容師になったわけではなく、
色々な仕事をやっては辞め、やっては辞めの繰り返しで、“自分に合う仕事” “自分がやってみたい仕事”を模索し続け、最終的に思い付いたのが美容師という仕事!
【辿り着いた仕事】といったほうが的確かもしれません
実は、当時のぼくは仕事のキツさに本当にビビって飛び込んだんです……
当時の美容師業界はブラック中のブラック!
勤務時間は長過ぎるし、休憩や休みはあるようで無いようなもので完全な縦社会でした
キツイ仕事というのを覚悟の上で飛び込んだ世界!
最初は自分で笑ってしまったくらい技術は全く出来ず周りに遅れを取る始末…
今までの自分なら今までと同じように辞めてしまったり投げ出していたかもしれませんが、
今でも不思議ですが、なぜか辞めることは頭になく、『なぜ自分は出来ないのか?』のほうが気になって夢中になっていました
毎日のように仕事が終わって夢中で練習していても、出来ない自分に腹が立つこともしばしばです
技術的なことというのは、上手くいくときもあれば、上手くいかないこともあります
身体が技術に慣れていないということもあるし、手が覚えるようになるまでは容易ではありません
だからこそ、なかなか思うようにいかない日々が続くことも!
『この前は出来たのに……』
そんな思いをするのはしょっちゅうです!
それが1つの技術だけでなく、カットの仕方でも様々なスタイルを切る上でも、全てのスタイルを切った時にも感じます
『あれ?出来なくなってる…』『なんで?』
また1からやり直しのような感覚……。
新たな技術を休みを返上して学びに行った時などは、他の学びに来ている美容師との技術の差がわかるので、『自分はまだまだだ…』と気付くきっかけにもなります
自分の美容師としての立ち位置がわかることも技術者としてとても大事なこと!
より技術的なことを改めなければいけないと感じたら練習の仕方を変えてみたり、速さを身に付けるような努力も必要です
多くの美容師は新しい技術ばかりに惹かれるところですが、『基礎的な技術のほうが最も大事!』と感じていたぼくは、基礎的な講習に積極的に参加していました!
技術的な講習はカットだけでなく、ヘアカラーやパーマ、縮毛矯正、ヘアセット、メイクと、ありとあらゆるものがあります!
1つの技術でも様々なやり方があり、当然1つのやり方だけではありません
教える講師や、主催しているところも色々です!
自分で興味のあるものを選択し行っていましたが、時には来た意味がなかったように感じる講習もありました
『こんな程度なら来なくてもよかった…』
しかし、それも学びですよね
行かなければそう思わなかったし、そう思えたことは自分の成長を感じられることにもなります
そしてある程度学んでからは、他の仕事にも興味を持ち始め、夜のご商売をされてる夜の蝶のヘアメイクの仕事の修行を始めます
それは、“美容室ではやらないことだから”です!
美容室でやることというのは、
カット、ヘアカラー、パーマ、ストレートパーマ、縮毛矯正、シャンプー+ブローです!
冠婚葬祭などでのヘアセットやメイクはたまにといった感じなので、
美容室ではヘアセットを頻繁にやるといったことがないため、ヘアセットができなかったり、メイクができない美容師もたくさんいます
しかも、夜のご商売をされてる方のヘアメイクは特殊なため美容室ではやることは無い技術!
だから修行することを決めました!
『あまりやらないことだから出来るようにしなくていい』
そんな考え方もありだとは思いますし、そんな考え方の美容師も最近は特に増えているそうですが、
“できないことは出来たほうが良いし、できないよりは出来たほうが良いこと”だと思っていたので、美容室で働いたあと、知り合いの熟練の美容師の方のお店で学ばせて頂くこと約数年!
と、同時期くらいに福祉の仕事にも興味があったので休みの日を利用して、福祉の仕事も始めていた時期でもあります
そこではまた違った仕事の感覚を味わうことに……。。。
〜続く〜