朝の手指のこわばりと整体治療 関節リウマチ?!、それとも弾発指(ばね指)?! | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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朝の手指のこわばりと整体治療
関節リウマチ?!、それとも弾発指(ばね指)?!

患者Mさん=73才-女性・主婦の症例

 

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①    Mさんの病歴・・・
患者Mさんは、15年以上前から両手の指がこわばって、指が動かしにくくなっていたそうです。何度か病院でリウマチ検査を始め色々な検査をしたそうです。その結果はCRP(C反応性タンパク)やRF(リウマチ因子)の値は軽度陽性を記す事もあったそうですが、ハッキリとした原因は分からず、事実上の放置状態だったそうです。そんな中、半年ほど前に前のめりに転倒し、左の鼻骨と頬骨を骨折する事故にあったそうです。その事故から2~3か月ほどたった頃から今度は両肘と左肩にも痛みが生じるようになったそうです。Mさんは別件の治療で当院に来院されていましたが、「指のこわばりはリウマチでは?!」と不安が募っておられたので、本件も治療する事になりました。

 



②    Mさんの診察
・こわばる部位は両手指のMP関節とPIP関節で、特に午前中はこわばりが強く、手作業に支障が出るそうです。また同部の背面に軽度の鈍痛もあるそうです。肘の痛む部位は両方の上腕骨外側上顆と内側上顆付近で、左肩では烏口突起付近だそうです。上記以外の関節で痛む部位は無いそうです。
・血液検査では、15年ほど前にリウマチ因子の軽度増加が指摘されていたそうですが、関節痛などの具体的な症状は無かったので、経過観察だけでお薬の処方などは無かったそうです。その後の定期検査でもリウマチ因子に変化は無く、軽度増加状態が続いていたそうです。しかし数年前の検査では、リウマチ因子が増加傾向にあるとの事です。他にはLDHが少しだけ高めだそうです。今回の事故後の直近(2か月前)の血液検査では、異常は無かったそうです。
・視診上、右の第3、4指のPIP関節がやや過剰伸展傾向にあるくらいで、他に手指や肘の変形や腫脹、発赤はありませんでした。また手指や肘の運動制限は特に無く、正常に動かせることが出来ました。また知覚検査でも左右差は無く、特段の異常はありませんでした。
・血圧はあまり覚えていないそうですが、上が120mmHgくらいだそうです。
・5年前に、胸の前で犬を両手で抱いたまま、前のめりに転倒した事があるそうです。
・触診上、各DIP関節、PIP関節、MP関節に腫脹や圧痛はありませんでした。両手掌の筋肉群(虫様筋・骨間筋群)や手背腱膜に著明な緊張と圧痛がありました。また両前腕筋肉群も同様の状態でした。また左の小胸筋も緊張と圧痛がありました。
・Mさんは成人してからほぼ専業主婦で、仕事歴はあまり無いそうです。また特段のスポーツ歴も無く、数年前から少しウォーキングをする程度だそうです。

 




➂ 治療目標と整体治療
⑴    虫様筋(+骨間筋、前腕筋群)および手掌腱膜の緊張/硬化を解放し、浅・深屈筋腱との摩擦を緩和する
⑵    母指球筋、小指球筋の緊張/硬化を解放し、母指屈筋腱と小指屈筋腱との摩擦を緩和する
⑶    前腕屈筋群の緊張を解放し、手指の屈筋腱の緊張を緩和する

   ・虫様筋解放テクニック
   ・前腕屈筋群解放テクニック
   ・前腕伸筋群解放テクニック
    ・母指球筋/小指球筋解放テクニック
    ・小胸筋解放テクニック
    ・手荷物の持ち方の指導





④    経過と結果・・・
・3診目来院時、

「3~4日前から、朝の手のこわばりは良くなってきていて、かなり楽になりました。両肘と左肩の痛みは、以前に比べて2/10くらいにまで軽くなっています」と仰っていました。
 

・4診目来院時、

「今週は朝の手のこわばりは両方の人差し指だけで、他の指はこわばりませんでした。肘の痛みも大分いいですが、まだ少し痛みます」と仰っていました。


・5診目来院時、

「最初は調子よかったですが、今朝はそれぞれの第二関節(PMP関節)が少し痛みました。また両肘の先(肘頭部分)の痛みはありませんでしたが、両肘の内側と外側(上腕骨内側上顆・外側上顆)が痛み出しました。」と仰っていました。


・6診目来院時、

「手指の朝のこわばりは両方の人差し指だけで、他の指はありませんでした。肘も押えたら痛いですが、普通にしていたら痛みはありませんでした」と仰っていました。


・7診目来院時、

「手指の朝のこわばりは以前の2~3/10程度でした。肘はやはり、両肘の内側と外側(上腕骨内側上顆・外側上顆)を押えると痛み出しました。」と仰っていました。


・8診目来院時、

「今週は、一度も手指のこわばりはありませんでした。肘も痛まなかったです。」と仰っていました。また9診目来院時も同様に手指のこわばりや肘痛は無く、またMさんもかなり安心した様子でしたので、今回の集中治療を終了する事にし、これで様子を見て頂く事にしました。但し、過去にCRPやRFが軽度陽性になって事があったので、時おりは血液検査などを受ける事を勧めておきました。

 





⑤     今回の症例の概説、、、
リウマチか否かの不安・・・
・Mさんは15年に渡り、ご自身が”関節リウマチでは?!”と不安に駆られていたそうです。そもそも当院には別件で来院されていたのですが、初診当時から関節リウマチについての不安は口にされていたほどです。しかし過去の病院での検査結果やその後の自然歴、あるいは当院来院時の診察において関節リウマチを指示する所見は見当たらなかったので、本来のMさんの主訴についてだけの治療をしていました。


・その治療過程でMさんが転倒事故にあい、鼻骨と頬骨の骨折が治癒するまで、当院での治療を半年ほど中断していました。治癒後、当院での治療が再開すると、Mさんは手のこわばりだけでなく、新たに肘と肩の痛みも加わっていたので、以前からの不安であった「関節リウマチでは?!」についてさらに不安が募ったため、本件の治療をする事になりました。

 

 


リウマチの可能性は低い?!、、、では何が原因か・・・弾発指(ばね指) ?!
・先述の様に、Mさんの検査結果や自然歴・他からして関節リウマチの可能性は低いとみていたので、その治療に際して別の原因を探す必要があったのですが、Mさんの病歴、現症などからその原因になる様なエピソードは見当たりませんでした。そこである程度見切り発車的に考えたのが軽度の「弾発指(ばね指)」についてでした。弾発指(ばね指)もMさんの症状とよく似た症状を示すからです。


・ただ一般的に弾発指(ばね指)は、手指を酷使する職業従事者やスポーツ選手に好発するものですが、これも先述の様に、ほとんど専業主婦で特段のスポーツ歴のないMさんに手指を酷使する状況はあまり見当たりませんでした。とは言え、触診的には虫様筋、前腕屈筋群や手掌腱膜の緊張、圧痛などが認められたので、この考え方に沿って整体治療を進めていく事にしました。

 

  

 


手掌にある虫様筋の緊張を緩和する整体治療で弾発指(ばね指)を改善する
・弾発指(ばね指)は、虫様筋や前腕屈筋群の過使用により同筋の腱や腱鞘に炎症および肥厚/硬化が生じる事で発症します。ただMさんの場合、慢性的な炎症状態にまでは至っていなかったのでは、と推測します。ここからは憶測ですが、Mさんの場合では特に虫様筋の緊張/硬化が直接の原因であったのでは、と思います。その虫様筋の緊張/硬化によって、同筋の間を通過する屈筋腱との間の摩擦が強くなり、それが「こわばり」の原因になっていたのでは、と考えます。

 

 


上腕骨の外側上顆炎と内側上顆炎も併発か ?!
・また両肘の内側と外側および肩の痛みについては、前腕の屈筋群の過使用による上腕骨内側上顆炎(通称:ゴルフ肘)と、伸筋群の過使用による上腕骨外側上顆炎(通称:テニス肘・・・両者とも牽引型の骨端症)、そして小胸筋の停止部である烏口突起の牽引型骨端症の可能性を考え、それぞれの筋肉の解放テクニックを施術する事にしました。それは同テクニックで当該筋肉の停止部の骨膜の緊張(☚痛覚閾値の低下状態)を緩和し(☚痛覚閾値の上昇)、以ってそれぞれの痛みを改善する目的です。

 

 

 

 

 


Mさんの治療目標と結果・・・
・この様な考えから、上記「➂ 治療目標と整体治療」に掲げる治療目標を設定し、具体的に整体治療法として

    ・虫様筋解放テクニック
    ・前腕屈筋群解放テクニック
    ・前腕伸筋群解放テクニック
    ・母指球筋/小指球筋解放テクニック
    ・小胸筋解放テクニック

を施術したわけです。

 


・結果的にその経過は良好で、3診目にはその改善傾向がみえはじめ、8診目9診目と手のこわばり(鈍痛)および肘痛や肩の痛みも全て解消していたので、上記仮説(軽度の弾発指(ばね指)の可能性)で概ね妥当と思われました。

 


弾発指(ばね指)の予防法…鞄の持ち方を改善する
・ただ気になるのは、軽度とは言え、Mさんが弾発指(ばね指)になるくらい手指を酷使していた状況についてでした。なぜなら、その状況が続く限り、Mさんはまた虫様筋や前腕の屈筋群を酷使する状況に陥り、今回の症状が再発する可能性があるからです。言い換えれば、その状況を避ける措置を講じる必要がありました。


・そこで改めてMさんに確認する事にしました。それは「手荷物(鞄など)の持ち方」についてでした。そこでMさんに鞄を持って頂くと、それは鞄の「持ち手」の部分を五本の指を屈曲して掴む様な持ち方でした。これはごく一般的な持ち方ですが、しかしこの持ち方は虫様筋や前腕の屈筋群の緊張を強いる持ち方です。

 


・ひょっとしたら他に虫様筋や前腕の屈筋群の緊張を強いる”癖”がMさんにはあるかもしれませんが、とりあえずこの持ち方(下記参照)についての指導をして、Mさんの虫様筋や前腕屈筋群の使用を減少させる措置を講じる事で、今回の治療を終了する事にしました。

 



【虫様筋や前腕の屈筋群の使用を緩和する持ち方】
1.    鞄の持ち手のヒモを手根の背部に回す 
2.    この際ヒモは、逆U型になって手根背部にぶら下がっている状態
3.    持ち手下方の2本のヒモを親指と他の4指で軽く掴み、逆U型のヒモを緊張させる
4.    上記3によって手根背部の逆U型のヒモと皮膚の間の摩擦を強め、その摩擦でもって鞄(荷物)を持つ


この持ち方だと、虫様筋や前腕屈筋群はほとんど使用せずに荷物を持つことが出来ます。

 

 

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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

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