3月間も治癒しない赤く腫れあがった足の皮膚炎の整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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3月間も治癒しない赤く腫れあがった…

足の皮膚炎の整体治療       
患者Yさん=63才-女性-主婦の症例
 

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①    Yさんの病歴・・・
患者Yさんは、3か月前に左の第5趾(小趾)に生じた小さな傷口から菌が入り、左足全体が急激に赤黒く腫れあがり、皮膚科で抗生剤や塗布薬の処方を受け、治療していたそうです。しかしなかなか快方に転じなかったそうです。その過程で、Yさんのお嬢さんがその皮膚炎だけでなく、Yさんの下肢全体に広がる静脈瘤を発見した事から当院を紹介され、今回の緊急来院となりました。

 



②    Yさんの診察
・最初の当院への緊急来院時は、Yさんの足の炎症状態と、下肢の静脈瘤を確認しただけで具体的に施術はしませんでした。その際に念の為に専門病院で、何らかの基礎疾患が無いかの精査をする事をお勧めしました。その後Yさんは某病院を受診したそうです。その結果「(静脈瘤の)見てくれが嫌でしたら手術してもいいですが、現段階では手術する必要はありません」との事で、静脈瘤の原因やその他の説明は無かったそうです。足の皮膚炎については、現在服用している薬を継続するように言われたそうです。
・3か月前に発症した左足の皮膚炎の状況は、左の足背全域に軽度に青黒い変色を伴う腫脹が広がり、特に左第5趾は茶褐色に変色して「水ぶくれ(?)」状態に腫れていたそうです。当院の初診時には、足背全域の青黒い変色と腫脹は少しだけ軽減していましたが、左第5趾だけはかなり茶褐色に変色したままで、かつ腫脹していました。ところでこの左第5趾は、1年半ほど前にも炎症が生じて(☚水虫が原因)、今回同様に茶褐色に変色し、かつ腫脹していた事があるそうです。
・若い頃から極度の便秘症で、20代前半からは様々な便秘薬を毎日服用して、今に至るそうです(☚病院で処方された便秘薬or市販されている便秘薬・サプリ等)。便秘薬を服用すると排便はあるそうですが、便の性状は水便に近い状態だそうです。血便は無いそうです。
・高校生の頃から毎冬になると、両足の第2~4趾が「しもやけ」になり、指で足先を触っても感触が無いくらい酷かったそうです(現在でも初秋になるとしもやけになる)。しもやけは、両手には生じなかったそうです。
・お子さまは二人で(37才、35才)、普通分娩だったそうです。第二子出産の後に子宮筋腫が進行し、子宮がスイカ大にまで肥大して、かつ出血も酷かったので、40才の時に子宮の全摘手術を受けたそうです(☚月経開始から3週間出血が続き、貧血が悪化していた)。
・数か月前に退社されるまで、某会社に約20年間勤務していたそうです(立ち仕事が多い)。その会社はかなり遠方にあり、通勤で相当な距離を歩いていたそうです。立ち仕事をしている時の姿勢は、そのほとんどが左足に体重をかける様な「休めの姿勢」をする事が多く、この様な左足に体重をかける姿勢は、自宅で家事をしている時なども同様だそうです。週に一二度は近所のトレーニングジムに通い、運動をしているそうです。
・風邪などの感染症はめったにひかないそうです。
・Yさんの身長は164cmで、体重は48kgだそうです。血液検査は中性脂肪が低めですが、コレステロール値がいつも高いそうです。それ以外に異常の指摘は無いそうです。血圧は110/60mmHgだそうです。
・両側の手背静脈と、内頚静脈と舌下静脈の怒張はありませんでした。
・胸部聴診上、心音や呼吸音に特段の所見はありませんでした。また血管雑音も聴取されませんでした。
・腹部聴診上、血管雑音はありませんでした。グル音は弱めで聴取されました。
・腹部触診上、腹部全般的に著明な緊満感があり、特に盲腸部、下腹部、S字結腸部に著明な緊張と圧痛がありました。特に左右の腸骨動静脈付近の押圧で、下腿から足趾付近にかけて痺れ感に似た違和感が誘発されました。腹部に静脈瘤は無いそうです。
・下肢の触診上、大腿動脈、膝窩動脈、足背動脈、後脛骨動脈の拍動は、左右とも触診する事が出来ました。両膝窩とも硬化した腫脹と圧痛がありました。発赤はありませんでした。ちなみにYさんは、かなり以前から入浴中などに両膝窩をマッサージしていたそうです。また下腿の各コンパートメントで、左右とも「前区画」「外側区画」「深部後区画」が極めて緊張し、パンパンに張っていました。上記三つの区画を押圧すると(特に深部後区画)、足背部の静脈うっ血が増悪して怒張が酷くなりました。さらに左足第4~5趾間の趾背腱膜と足底腱膜横束部に著明な緊張と肥厚および圧痛がありました。
・下肢の知覚検査で左右差はありませんでした。また下肢の運動障害もありませんでした。ただかなり以前から、睡眠時などに左の下腿が数秒間、突然痙攣する事が多々あるそうです。


【下肢静脈瘤の参考資料】
・当院初診時の静脈瘤の部位は以下の通りです(Yさんの写真提供より)。
左下肢
1.    左大腿前面に縦に走る薄めの静脈が数条視認できました。怒張はあまりしていませんでした。
2.    左大腿後面(やや内側)に、縦に走る太めで薄い静脈を1条視認できました。怒張はあまりしていませんでした。
3.    左下腿前面下部に、縦に長く走る静脈が2~3条視認できました。怒張はあまりしていませんでした。
4.    左下腿後面上部(やや内側)に、幅1.5cmほどのやや怒張した静脈瘤が5~6条視認できました。また下腿中央部とアキレス腱部にも、幅1.5cmほどの膨張した静脈瘤が一条ずつ視認できました。
5.    左足背部では、幅1cm、0,5cmの数条の静脈瘤に混じって、幅1mm未満の無数の静脈が、網の目の様に走っていました。
右下肢
6.    右大腿前面(やや内側)に、縦に走る薄めの静脈が1本視認できました。怒張はあまりしていませんでした。
7.    右大腿後面の上部と下部に、放射状に広がる薄めの静脈が視認できました。怒張はあまりしていませんでした。
8.    右下腿前面下部に、縦に長く走る静脈が2~3条視認できました。怒張はあまりしていませんでした。
9.    右下腿後面上部(やや内側)に、幅約1.5cmのかなり怒張した静脈瘤があり、それが蛇がとぐろを巻く様に蛇行して円盤状に広がり、その円盤の直径は約15cmにもなっていました。またそのすぐ下方の下腿中央部と、上方の膝窩(やや内側)にも、長さ6~7cmほどのかなり怒張した静脈瘤が視認できました。
10.    右足背部では、幅1cm、0,5cmの数条の静脈瘤に混じって、幅1mm未満の無数の静脈が、網の目の様に走っていました。

 



➂ 治療目標と整体治療
⑴    足の(特に左第5趾)を支配する動静脈の循環を回復し、局所免疫力と細胞再生力を改善する
  ・腸骨動静脈解放テクニック
  ・後脛骨動静脈解放テクニック
  ・腓骨動静脈解放テクニック・
  ・前脛骨動静脈解放テクニック
  ・足背動静脈解放テクニック
  ・内側/外側足底動静脈解放テクニック
  ・膝窩動静脈解放テクニック
  ・下行膝動静脈解放テクニック
  ・大腿深動静脈解放テクニック
  ・大腿動静脈解放テクニック
  ・趾背腱膜・足底腱膜横束部解放テクニック
  ・姿勢指導(左足だけに体重を載せない)

 

 



④    経過と結果・・・
・初診治療直後(下腹部「腸骨動静脈解放テクニック」のみ施術)、

Yさんの両足背に網の目の様に浮いていた幅1mm未満の無数の静脈は少し減り、2/3程度にまで減っていました。また足背の色調も血色が少し改善し、肌色に近い部分がありました。


・2診目来院時(左下肢のみ施術)、

施術前まで青黒く変色し、かつ腫脹していた左第5趾が、施術後はその色調が少し薄くなり、腫脹も軽減していました。軽度に青黒い変色を伴っていた左の足背全域はそれが薄くなり、血色が戻って肌色に近くなっていました。また足背全域に網の目の様に広がっていた細かな静脈も大幅に減少していました。


・3診目来院時(右下肢のみ施術)、右側背部に網の目のように広がっていた無数の細い静脈も大幅に減少し、血色も良くなっていました。さらに左第5趾の腫脹も軽減し、青黒く変色していた色つやも少し薄くなっていました。
・4診目来院時(両下肢と下腹部の治療)、施術前まで茶色く変色していた左第5趾が、施術後にその色調は少し薄くなっていました。
・5診目来院時(両下肢と下腹部の治療)、

前回の治療終了後に少し薄くなっていた左第5趾の皮膚色は元に戻り、茶色くなっていました。しかし施術後は、施術前の半分くらいにまで薄くなり、血色が回復してピンク色の部分もありました。


・6診目来院時(両下肢と下腹部の治療)、

左第5趾が変色している部分は根元の半分だけになり、それも薄い茶色にまで改善していました。そして左第5趾の先端部分は濃いピンク色に充血していました。また左第5趾の腫脹は完全に治まっていました。Yさんは40年来の便秘症で、便秘薬を服用しないと排便できなかったそうですが、数日前に、40年以上ぶりに便秘薬なしで自力排便できたそうです。


・8診目来院時、

施術前は若干濃くなっていた左第5趾の変色部分が、施術後にはかなり薄くなり、肌色に近くなっていました。9診目来院時にも、この左第5趾は肌色の部分が多く、変色部分はさらに薄くなっていました。また今週くらいから、一週間に一度くらいは自力排便が出来るようになっているそうです。


・10診目来院時、

左第5趾の変色部分はかなり薄くなり、ほとんど肌色に近づいていました。排便についても、今週はできるだけ便秘薬を服用しない様に頑張っていたそうですが、一日二日くらい我慢すると三日目には自力排便できるようになっていたそうです。また排便量もソコソコ多かったそうです。


・12診目来院時、

「取りあえず毎日(自力)排便がありますが、今週もやはり残便感があって、二度ほど便秘薬を飲みました。でもスッキリとした感じはありませんでした。」と仰っていました。両足背部はすっかりと血色が良くなり、白くきれいになっていました。両下腿の前面も血色が改善し、静脈の怒張も目立ちにくくなっていました。両下腿の裏面については、各静脈瘤は少し浮いていましたが、緊満感は減少していました。


・19診目来院時、

左足の第5趾の茶色の色素沈着はほぼ解消し、肌色になっていました。静脈瘤の治療はまだ継続していましたが、左足(第5趾)の皮膚炎はひとまずは寛解という事で、これで様子を見て頂く事にしました。

 



⑤     今回の症例の概説、、、
3か月も皮膚炎が治らない、、、基礎疾患の確認が必要
3か月も前から左の足(特に第5趾)が赤く腫れあがっている状態が続いている、、、という事は、糖尿病や血栓症など、何らかの基礎疾患がある可能性があります。ですから最初に当院に紹介された時、改めてその基礎疾患を確認するために、別の病院で精査する事をYさんに勧めました。

 

 


検査の結果「異常無し」は、整体的には「異常あり」?!
・その結果「特段の異常は無い」との事でしたので、取りあえずは安心するとともに、「これは整体治療案件だな」とも思いました。言い方を変えれば、お医者さん的に「異常が無い」という事は、整体師的な観点では「何らかの異常(原因)がある」という事が、経験的に分かっているからです。

 


3か月も治らない=足の自然治癒力が減退している ?!
・上記の「整体師的観点」とは、患部の局所免疫力や細胞再生力、つまり局所的な自然治癒力が減退しているケースが大半だ、と言えると思います。この事は、我々整体師の十八番でありますし、逆に言えば、我々の整体治療は、患者の自然治癒力を回復するしか術がない、という事でもあります。
二つの自然治癒力…局所免疫力と細胞再生力 !!


・Yさんの症例で言いますと、3か月にわたり抗生剤と塗布剤を使用しているにも関わらずほとんど改善していかない、ということ自体が、患部の局所免疫力と細胞再生力(自然治癒力)が減退している事を物語っている、と思います。ちなみに「なぜ、局所免疫力であって全身的な免疫力減退ではないのか?」との疑問が出るかと思いますが、それはYさんは、あまり風邪などの感染症にはならないタイプだからです(☚全身的な免疫力は健全と推定)。

 

 


足の自然治癒力減退を推測させるヒント・・・問診編
・では、Yさんの足の局所免疫力等の減退原因は何なのか、、、についてですが、それについては問診から次の様な幾つかのヒントが見つかりました。
 1.    高校生の頃からの足の強度な冷え症歴 (手の冷え症は無い)
 2.    1.5年前にも左小趾の皮膚炎歴
 3.    睡眠時における慢性的な下腿の痙攣歴
 4.    20年に渡る長距離通勤と立ち仕事歴(左足に体重を乗せる姿勢が多い)
 5.    下肢の強度な静脈瘤
 6.    若い頃からの強度な便秘症歴
 7.    スイカ大の子宮筋腫とその全摘手術歴

 

 


足の自然治癒力減退を推測させるヒント・・・触診検査編
以上の既往歴から腹部や下肢を視診/触診検査すると、さらに次の様な所見が確認されました。
 8.    下肢の静脈瘤
 9.    「膝窩」および「前区画」「外側区画」「深部後区画」が極めて緊張
 10.    腹部全般の緊満感
 11.    左右の腸骨動静脈付近の押圧で、下腿から足趾付近にかけて痺れ感に似た違和感が誘発

 

 


下腿の筋肉と足の腱膜の緊張-肥厚が血流を阻害…自然治癒力減退の原因か ?!
上記1~5および8、9から下腿の筋肉の緊張(硬化)と、小趾の趾背腱膜・足底腱膜横束部の緊張(硬化)が推定され、おそらくそれらによる血管圧迫によって血流障害が生じている可能性が推察されます。

また6、7および10、11から、腹部においても巨大筋腫やその術後の後遺症(癒着など)による圧迫によって、腸骨動静脈流域での血流障害の可能性が推察されます。

 

  


・これらの所見を総合的に勘案すれば、前述の各理由によって腹部や下肢で動静脈の血流が少しずつ低下し(特に小趾を支配する外側小趾足底動静脈、外側小趾背側動静脈、底側中足動静脈、背側中足動静脈流域)、それらによっていくら抗生剤などを服用しても埒が明かないくらいにまで足の局所免疫力や細胞再生力などが減退して、皮膚炎が3か月も続いていたのでは、、と考えました。

 


足の皮膚炎を解消する整体治療目標とは・・・
・なんとなれば、上記「➂ 治療目標と整体治療」に掲げる治療目標

⑴    足の(特に左第5趾)を支配する動静脈の循環を回復し、局所免疫力と細胞再生力を改善する
が自然に導き出され、その治療対象部位である腹部と下肢への整体治療法である
・腸骨動静脈解放テクニック・他
の各整体テクニックが適応する事が期待できると思われました。

 


・結果的には、初診治療直後から足の色調が改善するなど、治療を重ねる度に改善傾向が示され(上記④ 「経過と結果」参照)、10診目には左第5趾の変色部分はかなり薄くなり、ほとんど肌色に近づき、そして19診目には、左足の第5趾の茶色の色素沈着はほぼ解消し、肌色になっていたので、上記仮説で概ね妥当であったのでは、と思います。

 

 

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