逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアおよび萎縮性胃炎の整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアおよび萎縮性胃炎の整体治療
患者Kさん=60才-女性-会社員
体重が8kgも落ちていた重篤な症例

 


①    Kさんの病歴・・・
患者Kさんは、2か月前に胸骨下部に痛みを感じたため、近医を受診して心電図を受けたところ異常は無く、その後2~3件の病院を受診しました。そして10日ほど前に総合病院で胃カメラをしたところ、逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアが見つかったそうです。さらに、胃内壁の皺もほとんど消失して平滑になり初期の萎縮性胃炎も見られる、との事でした。ピロリ菌も陽性と言われたそうです。

 



②    Kさんの診察
・胃もたれ感は1年前からあったそうですが、それでも食欲は普通にあり、市販の胃薬を服用しながらお腹がいっぱいになるまで食事をしていたそうです。しかし次第に食欲が低下し、元々の身長と体重は157cm/41kgであったのが、今では33kgまで落ちているそうです。
・血圧は上が130mmHg代で、下は覚えていないそうです。血液検査で特段の異常は指摘されていないそうです。
・呑酸はかなりひどいそうですが、胸やけはたまにしかないそうです。ゲップは食後に多く出るそうです。喉の違和感が強いそうです。
・2~3か月前から急に肩こりがひどくなっていたそうです。近所の接骨院にいって施術していたそうですが、ほとんど効果は無かったそうです。
・腹部聴診上、グル音は通常に聴取されました。血管雑音はありませんでした。
・胸腹部触診上、胸骨左縁下半分に緊張と圧痛がありました。剣状突起左縁にも著明な緊張と圧痛がありました。心窩部と回盲部にも緊張と圧痛がありました。腫瘤感や抵抗感は触知できませんでした。


➂ 治療目標と整体治療
  ⑴    胃腸消化管平滑筋の疲労と緊張を解放する
  ⑵    出している胃噴門部を牽引する
  ⑷    左胃動脈とその食道枝、下横隔動脈食道枝、胸大動脈食道枝、右胃動脈、胃十二指腸動脈、短胃動脈などの血流を回復・促進し、胃平滑筋や食道粘膜の細胞修復機能を向上させる
  ⑸    腹八分目の患者教育

・胃腸平滑筋テクニック
・下部食道括約筋解放テクニック
・食道牽引テクニック
・回盲部-腸間膜根解放テクニック
・腹腔動脈、左胃動脈、短胃動脈、上・下横隔動脈、上腸間膜動脈などの解放テクニック
・縦郭開放テクニック
・横隔膜開放テクニック
・胃袋のしくみについての患者教育


④    経過と結果・・・
・初診治療後、「胃もたれ感が減っています。肩が軽くなって息がしやすいです」と仰っていました。また、食餌をたくさん食べると胃袋の平滑筋や下部食道括約筋に疲労が蓄積し、今回治癒したとしても再発する可能性大なので、腹八分目を心がけてもらうように説明しておきました。
・2診目来院時、「肩がどよ~んと重たい感じに戻っています。胃もたれも元に戻っています。でも、(胃が)少し動いている感じはします」と仰っていました。
・3診目以降、胃もたれ感や肩こりは増悪したり緩解したりで、行きつ戻りつジグザグ的に推移していました。しかし7診目から次第に安定化し、この頃には呑酸はほとんど上逆しなくなっていました。また、胸やけはチョロチョロとした小さなものが時折する程度に改善されていました。そして胃もたれも食後に一時的に生じるくらいまでに安定してきました。肩こりも気にならない程度に改善されてきました。
・10診目来院時、この1週間に胃痛、胸やけ、呑酸、喉の違和感は無く、胃も楽な感じでした。食欲が出てきていますが、腹八分目に抑えるのがつらいです」と笑っておられました。
・13診目来院時、当初の愁訴のほとんどはほぼ消失し、時折胃もたれがあるそうですが、一時的ですぐに解消するそうです。この頃になると、あと何回ほど整体治療を続けるのかが、患者さんと我々整体師との問題になってきますが、Kさんにその話をすると、萎縮性胃炎や裂孔ヘルニアの件があるので、もう少し続けておき、今より快調になった段階で再度胃カメラなどの検査を受けたい旨を仰っていました。そしてその際にピロリ菌除去について担当医と相談する事になりました。
・16診目来院時、前回の15診目から4週間ほど間隔をあけてもほぼ胃痛や胃もたれ、呑酸などの愁訴は生じなかったため、この段階で整体治療を終了する事にし、前述の内視鏡検査等を受診する運びになりました。


⑤     今回の症例の概説、、、
・今回のKさんのケースは、逆流性食道炎に食道裂孔ヘルニアと萎縮性胃炎が合併している、当院での典型例の一つになりました。最近は、大体において逆流性食道炎単独の患者さんより、食道裂孔ヘルニアと萎縮性胃炎が合併しているケースが著増していると思います。
 

・半世紀以前の「腹八分目習慣」が崩壊し、「腹十二分目習慣=スイーツは別腹=」などといった飽食の時代となって久しい現代において、この様な逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニア・萎縮性胃炎が合併しているケースは、もっともっと増えていくのでは、と思われます。

 

  
          厚みのある肛門括約筋                  薄い下部食道括約気

 

 

・ところで胃袋は、その入口が噴門=下部食道括約筋=によって括約-閉鎖されていますが、この括約機能、つまり噴門を閉鎖する握力は15mmHgから、せいぜい30mmHg程度しか無く、下部食道括約筋は意外と脆弱な括約筋なのです。。言い換えれば、胃袋に食餌をさんざん詰め込むと胃酸分泌も相まって胃袋内圧は急上昇し、下部食道括約筋の筋力に過剰な負担が加わります。それは下部食道括約筋の疲労につながり、その握力低下に発展していきます。この腹十二分目状態を毎日、半年→1年→3年→5年、、、と続けていけば、下部食道括約筋だけでなく、胃袋全体(幽門括約筋も含む)の平滑筋にも疲労が蓄積し、それは過労となっていずれ破綻を迎えます。それが逆流性食道炎や食道裂孔ヘルニアとなって顕在化します。言ってみれば本症は、飽食の時代の生活習慣病、と言えるでしょう。
 

・従って当該患者さんには、昔おばあちゃんから聞いていた「腹八分目」の効用について、改めて患者教育する事が肝要です。でないと、治癒後も将来において何度も逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニアは再発、再再発する事になるでしょう。

 


PS・・・クイズ
・Q

あるランチにおいて、ご飯とおかず、そしてお茶の合計が1500ccだとします。食事前の胃袋の中身が0ccと仮定した場合、その1500cc全部を食べた場合、胃袋内には何㏄溜まっているでしょうか?


・ヒント…1500ccではありませんよ、、、


・A…1500ccより増えている。
  内訳…ご飯+おかず+お茶(☚1500cc)+胃液(☚約200cc分泌されている)=大体1700cc溜まっている!!


・仮に、皆さんの胃袋の容積を1500ccと仮定した場合、その胃内部の事をご想像してみてください。
当然、胃の出口=幽門=から少しずつ十二指腸に糜粥(胃酸によって溶けた食餌)が移送されていくので、次第に胃袋内は減少-減圧していきます。ただそれは1分間に6~15ccの少量しか移送されないので、胃袋内の食餌が減り、胃袋の圧力が減じていくのは相当の時間が必要になります。


・その間胃袋内は高圧下にあり、胃壁の平滑筋や下部食道括約筋に過剰な負担が加わります。それでも胃壁の平滑筋と下部食道括約筋は我慢に我慢を重ね、踏ん張って糜粥を捏ね、食道に胃酸が逆流しないように噴門を締め付けて働いているのです。
👇
・つまり「腹十二分目=スイーツは別腹=」にすると、そこに胃液の分を加えると「腹十三分目、十四分目・・・」となり、胃壁や胃粘膜、そして何よりも下部食道括約筋に過剰な負担が加わり、これを日常続けているとどうなるのか、、、。
皆様の中には、食事直後より食後15~30分後の方が、かえって胃の膨満感や胃もたれ感が増大している事がありませんか、、、。それは胃液が大量に分泌されたからかも、そして胃の平滑筋が「しんどいよ!!助けてくれ…」と、悲鳴を上げているからかもしれませんよ?!

 

 

 

 

 

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