右季肋部~みぞおちの激痛と右背中痛(胆砂・逆流性食道炎の影響?)の整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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右季肋部~みぞおちの激痛と右背中痛(胆砂・逆流性食道炎の影響?)の整体治療

胆嚢の収縮力を回復させて痰砂の排出を促進し、下部食道括約筋の括約力を改善する整体治療・他で全快した症例の解説です。

患者Kさん=54才-女性・主婦/事務員

 

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はじめに・・・胆嚢の機能と胆石症の整体治療…
・胆嚢とは、肝臓で生成された胆汁を食事時に分泌するまでの間一次保管し、数十倍にまで濃縮する、平滑筋で出来たきんちゃく状の臓器です。つまり、ウスターソースを超濃縮したとんかつソースの様にドロドロにする臓器です。

ですから、胆嚢平滑筋の筋力が減退して胆汁の排出力が低下すると、ドロドロの胆汁が胆嚢内に停滞し、結石化しやすくなると思われます(他にもメタボなどの原因があります)。

 

 

・当院の胆石症治療はこの考えに基づいて「胆嚢平滑筋の筋力の回復」を主軸に、胆嚢内に満杯になっている胆汁(胆石・胆砂)の自己排出力を改善する事で、胆石治療に臨んでいます。

 

・Kさんのケースでもこの整体治療が奏効し、「シューッ」といった胆汁排出音が初診治療中から聴取出来ました。ただKさんについては少々複雑で、胆石症以外にも逆流性食道炎と萎縮性胃炎、あるいは薬剤性肝炎や子宮筋腫の手術歴、膀胱炎等々、腹部臓器に様々な病態が潜んでいたので、やや難しかったです。

・とは言え、5診目にはほぼ完治の状態でしたので、想像以上に早期に良好な結果になったと思います。

 

それでは、長文ですがよろしくお読みください。

不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。

 

 

 

 


①    Kさんの病歴・・・「15年前に胆砂があると言われました」
患者Kさんは3週間ほど前に、夕食後の洗い物をしている際、みぞおちと右背中に突き刺すような激痛が突然生じたそうです。その時は、10分前後で次第に解消していったそうです。また、その二日後にも同様の激痛が起こったそうです。似たようなことは2年前にもあったそうです。15年ほど前に胆砂の存在を指摘されている事もあり、また同じような激痛に見舞われるのがイヤ、との事で今回の来院となりました。

 

 

 


②    Kさんの診察
・今回の件で病院には受診されていないそうです。
・右季肋部~上腹部と右の背中は、普段から鈍い違和感-鈍痛が常時あるそうです。また右肩のコリ感は(9年前の五十肩以来)ずっとあるそうです。
・今までの既往歴として以下のものがあるそうです。
  1. 12年前に右顎の腫瘍の手術
  2. 12年前に薬剤性肝炎によりGPT値が300~400まで上昇
  3. 9年前に子宮筋腫の全摘手術
  4. 同じころに痰砂の診断 (胆嚢壁の腫脹はあるが肥厚はない)
  5. 同じころ、右の五十肩
  6. 数年前に逆流性食道炎と萎縮性胃炎の診断・加療 (ピロリ菌は無かったそうです)
  7. 3年前に脂質異常症(高脂血症)の診断
  8. 1年前に膀胱炎と右腎の萎縮
・直近の血液検査では軽度の脂質異常症以外の異常は指摘されていないそうです。血圧は上が110mmHg    だそうです(下は覚えておられませんでした)。
・顔色は普通で眼瞼結膜もやや薄めのピンク色でした。
・ゲップが多少出るだけで、胸やけや呑酸は無いそうです。
・食欲は普通で排便は毎日あるそうです。ただお腹の膨満感があり、ガスもたくさん出るそうです。
・腹部聴診上、グル音はやや弱く聴取されました。ハム音や血管雑音は聴取できませんでした。
・腹部触診上、腹部が全般的に膨隆し、かつ鼓音が聴取できました。また、右季肋部から心窩部・左季肋部、そして盲腸部や臍の右側方の緊張と圧痛がありました。肝腫大や脾腫は無く、腫瘤感や抵抗感はありませんでした。しかし、右肋骨弓深部で緊満した胆嚢壁と思われる平滑な腫脹部を触れ、同部には著明な圧痛がありました。






➂ 治療目標と整体治療・・・

  消化管のガスを減らし、胆汁排出力を回復して胆砂を除去する
  ⑴    消化管全般の蠕動運動を活発化し、残留便の排出を促進して、腸管内のガスを減らす
  ⑵    胆嚢の収縮力を回復させ、痰砂の排出を促進する
     下記⑶と⑷は2診目より追加
  ⑶    下部食道括約筋の括約力を改善する
  ⑷    左・右胃動脈、左・右胃大網動脈の循環を回復・促進させ、胃壁・粘膜の細胞修復力を改善する
     下記⑸は5診目より追加
  ⑸    頭蓋内圧を下げる

・消化管平滑筋テクニック
・胆嚢マニピュレーション
・下部食道括約筋解放テクニック (☚2診目より追加)
・胃平滑筋テクニック (☚2診目より追加)
・左右胃動脈解放テクニック (☚2診目より追加)
・左右胃大網動脈解放テクニック (☚2診目より追加)
・静脈還流促進テクニック (☚5診目より追加)

 

 

 


④    経過と結果・・・施術中「シューッ」と胆汁排泄音が !!
・初診施術中、

胆嚢へ施術している際、2~3度「シューッ」といった、か細いですが、しかししっかりとした排出音とそれに伴う振動が右季肋部から十二指腸下行部にかけて聴取されました。その後も3~4度、最初よりやや弱めですが同様の排出音と振動が聴取できました。胆嚢底と思われる腫脹は相当萎縮していました。初診治療後、「(右季肋部から)みぞおちは最初より半分くらいです。右背中の鈍痛は8/10くらいです。」と仰っていました。


・2診目来院時、

「右季肋部の痛みはほとんどありませんでしたが、右背中と右肩の鈍い痛みは減ったり増えたりと、不安定な感じでした」と仰っていました。また、みぞおちの痛みは強かったそうです。ここで食道と胃への施術を追加しました。
 

・3診目来院時、

上腹部-みぞおちの鈍痛は半分以下程度に改善していたそうです。右背中と右肩の鈍痛は半分前後にまで軽減していたそうですが、日によってその痛みの度合いの増減があるそうです。


・4診目来院時、

右季肋部-みぞおちの鈍痛、あるいは右背中-右肩の鈍痛は安定して軽減していたそうですが、今週は「何度か気分が悪くなりました(吐き気)」と仰っていましたので、頭蓋内圧を下げる整体法を施術しました。


・5診目来院時、

右季肋部-上腹部(みぞおち)と右背中-右肩の鈍痛は、今週中ずっとほぼゼロだったそうです。また、前回に生じた吐き気も、今週は生じなかったそうです。さらに「先週くらいから、妙に便の状態が良くて、たくさん出ています」と仰っていました。そこでよく見ると、Kさんの腹部膨満もかなり小さくなり、「そう言えば、ガスも全然減っていますね」とも仰っていました。


・(5診目から4週間後の)7診目来院時、

「上腹部も背中も肩もほぼほぼ全快です。」と仰っていました。吐き気について尋ねると「それも良いです」と仰って、笑っておられました。

 

 

 

 


⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 胆砂だけが原因とは限らない…

・9年前の胆砂の診断や(☚今は石になっているかもしれませんが)、2年前と今回の疝痛様発作の既往から、今回のKさんの主訴の原因は、ほぼ胆石症によるものと推測してよいのでは、と思われました。

ただ、その治療経過から、あるいはKさんの既往歴と現病歴から、逆流性食道炎と萎縮性胃炎もみぞおちや背中の鈍痛に相対的に影響しているのでは、と思われました。

ですから、2診目から逆流性食道炎と萎縮性胃炎の整体法を追加しました。結局この施術の追加は、Kさんの主訴の早期改善に大きく寄与したものと思われます。
 

 

◆ 治療途中での吐き気の原因…頭蓋内圧の軽度亢進 !?

・治療経過の後半で吐き気が生じた件については、胆嚢や食道-胃などの状態が改善傾向にあった事から、吐き気がこれら臓器に起因する可能性は低いのでは、と思われました。

そこで吐き気を催す大まかな要因をいくつか想定しました。
 ⑴ 消化管の狭窄・通過障害
 ⑵ 内臓または腹膜の刺激(迷走神経経由)
 ⑶ 頭蓋内圧亢進による嘔吐中枢の直接刺激
 ⑷ 内耳・前庭の障害
 ⑸ CTZ(化学受容器引金帯)への刺激
 ⑹ 精神的要因

 

 

◆ 頭蓋内圧を解放する整体治療で吐き気が改善…

・上記⑴~⑹の吐き気の要因の中で、今回のKさんについて当てはめて考えていくと、排便も良くなっていて…⑴、消化管の状態も改善傾向にあり…⑵、難聴・耳鳴りやめまいも無く…⑷、CTZを刺激する毒素産生も見当たらず…⑸、そして精神的には治療前に比べれば笑顔が多くなってきているので…⑹、残る原因は⑶の頭蓋内圧亢進が最右翼では、思われました。
 

・Kさんは9年前から五十肩になり、その後も肩こりに悩まされていましたので、その事からも⑶の肩こりによる「筋緊張性の頭蓋内圧亢進」が原因ではないか、と推測しました。

この仮説から、5診目より頭蓋内圧を下げるために静脈還流促進テクニックを追加し、それが著効を示したものと思われます。

 

 

 

 

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上記解説文で不明な点やご質問は当院お問い合わせHPか、お電話 (06-6180-6880) にてご相談ください。
それではお大事にしてください。

 

 

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