私の尊敬する一友人のリクエストもありまして、
このタイトルで、つらつら書かせていただくことにします。
また、
クラシック音楽って、イマイチ分からない。
タイトルもないし、どのCDがいいのかもさっぱり。
という方がいらっしゃるなら、参考になさってください。
お役に立てるかどうかは分かりませんが・・・。
私自身の実際見たドイツや経験から、音楽史、
それに関連する歴史なんかを語りつつ、
私のお気に入りCDを公開していこうと思います。
という訳で、スタート。
私たち日本人が一般に思うクラシック音楽、
それは言って見れば、「ヨーロッパの音楽」のことです。
この西洋音楽の歴史は、大きく分けて、5つの時代に区分されてます。
私達ピアノの学生なんかは、この5つの時代の曲全部をレパートリー
にもっていないといけません。時代区分は、以下の通りです。
1、(音楽史発生も含め)バロック(1300-1750)
2、古典 (1820-1871)
3、ロマン派 (1871ー1900)
4 近代 、現代(1900年以降)
音楽と歴史はとっても密接につながってます。
その時代の音楽を聴くだけで、その時代の人々の
息吹を感じられるっていうか・・。
そこまでの名演ができるかどうかってとこが
演奏家の課題なのですけれど・。
今日はまず
その1、音楽発祥から、バロック音楽と、その代表的作曲家、Bach。
主に、教会音楽と当時の歴史などについて,
自身のドイツでの体験も交え、書いてみようと思います。
まず、音楽の起源。
音楽ってもともと教会での朗唱や、
歌なんかが源点で、それまで、
ばらばらの音はなんの統合性も持たなかったのです。
でも、
この音とこの音は似てる!
もしくは、音は違うのに、いいハーモニーができる!
というようなことを、
古代ギリシア人なんかがさかんに研究したのです。
有名なイタリア人、ガリレイ(1564~1642)も、
音程の研究して、音楽に貢献してるのですね。
知らなかったです。
そして、その後発生してくるのが、
一度日本でもブームになったことがあるのでは、と記憶に残る、
グレゴリオ聖歌。
キリスト教発祥と共に、発展してきた、
ローマ、カトリック教会の典礼賛歌です。(9世紀ー12世紀)
ヨーロッパ音楽史って、ほんっと教会と共に生まれ、
教会と共に生きてるのでは?というくらい、
教会と音楽は密接につながってます。
ヨーロッパ音楽の源泉といえるのではないでしょうか。
私も、カトリック教会のミサに行ったとき、
この時代の曲なんかをコーラスが歌ってくれたり、
訳のわからないラテン語(?)で神父様も朗唱したりしていて、
歴史をものすごく感じました。そして、綺麗。感動します。
この美しさは、ほんとここヨーロッパで聞かないと、
分からなかったと思います。
残念ながら、お薦めCDといえるものを知らないのですが・・。
関連サイトは見つけました。
- アーティスト: カントリー・グレゴリアーニ
- タイトル: グレゴリオ聖歌「降誕節」
・・・で、教会の中で、どんどん、
一つのメロディーだけではなく、
もう一つ違うメロディーを一緒に歌っても綺麗だ、
とか、もう一つ違うメロディーを一緒に歌っても綺麗だ!!
なんて発見と共に、ポリフォニー音楽(多声音楽)が発展していきます。
イタリアではオペラが発祥したり、
楽器の改善もされてきたり(バイオリンのストラディバリウス、
ピアノの前身に当たる、鍵盤楽器など)、形式も作られだしたり・・。
単なる、「音」の世界が、統合され、音楽という形をどんどん与えられてきます。
そして、その頂点に立ったのが
ヨハン・セバスチアン・バッハ。(1685~1750)
イタリアのネアカで華やかな音楽や、フランスの上品で暖かみのある音楽、
そして、ドイツの構築美・・など、まとめあげ、
バロック音楽の頂点を築いた、と言われています。
当時では初めての、ハ長調、ト長調・・などの調性をそれぞれ用い作曲した、
平均率クラビーア曲集、をまとめたりしました。
音楽室で顔くらいは、見たことあるのでは?
音楽の父
と言われています。
彼は、北東ドイツ、ライプツィヒの教会付属学校の合唱長、
その地の音楽監督として、働いています。
ライプツィヒに行ったら、バッハだらけですよ・・・。
以下は、バッハの生まれた、北東ドイツのアイゼナハ
という街を観光した時の写真。生家の前に立っていたバッハ像です。
(なんか、処理の仕方がわかんなくって、ひどいです。
また、色々後で調べてみます。)
さて、そのバッハが生まれるにいたった
14~15世紀の時代背景にもちょこっと目を向けてみます。
飢饉や疫病が蔓延したヨーロッパ。相次ぐ戦い。
人々は、心の救いを宗教に求め始めます。
もともとローマ教皇を頂点に、西ヨーロッパの精神界の
権威になっていた、カトリック教。
しかし、この教皇も、相次ぐ十字軍遠征
(1096~1291.、イスラム教徒とキリスト教徒による、
キリスト教の聖地、エルサレムの取りあい)の失敗で、
立場が弱くなり始め、民衆は、教会へどんどん不満を
増大させていきます。こういった流れが、 宗教改革につながっていきます。
そして、その発起人となったのが、
ドイツ人、ルター(1483~1546)です。
以下は、アイゼナハの、彼の住んでたアパートを訪れた時、
買ったポストカード。きちんと整理してた私がすごいって思いました。
バッハの生家から歩いてすぐです。
彼の著作「キリスト教徒の自由」が、「教皇や皇帝から自由になりたい」、
そんな思いを持つ市民や農民から、
どんどん支持されるようになってきます。
プロテスタントの誕生です。「プロテスト」はちなみに
抗議する、という意味で、この時代、ローマ教皇に
反抗して起こった宗教、ということになります。
しかし、私の知人のカトリック教徒には、
「ルターは修道士だったのに、修道女に恋しちゃったからだよ。
カトリック教会の教えでは結婚できないから、
新しいプロテスタントを作り出しただけ。」と言われましたが・・。
ほんまかいな?(汗)
ルターは、より多くの信徒が礼拝に積極的に参加できるよう、
「ラテン語の聖書を、ドイツ語に翻訳する」という大事業を
成し遂げました。以下は、ルターが翻訳をした書斎があるという、
ドイツ、エアフルトのWartburg城で撮った写真です。
ここからの景色は最高でした!!小高い森の上にあります。
で、音楽史に話は戻ります。
そんなこんなで、ドイツ民衆の支持を集め始めたルターの為、
音楽家も働き始めます。
とにかく、聖書をより身近なものにしようと試み、
ルターは、聖句に、簡単で分かりやすいメロディーをつけ始めます。
その結果が、ドイツ語でのキリスト教賛歌を数多く生みだすことにつながります。
これが、音楽史で一般的に言われる、コラールというものです。
その後、その他のオルガニストやら合唱長が、
ルターの思想を広める為の音楽を発展させていきます。
日々の礼拝の為のカンタータや、オラトリオなどなどを作曲しだすのです。
そういった数多くの教会オルガニストや合唱長の中で、
天才音楽家として君臨したのが、ヨハン・セバスチアン・バッハだったのです。
簡単に言うと、
カンタータというのは、聖書の中の大切な言葉や、
福音書の内容などの言葉にメロディーをつけ、音楽で表現したもの、
オラトリオは、更にそれに、合唱なんかが加わって
よりドラマティックかつ華やかになったものです。
ちなみにバッハの作曲した教会カンタータは、
それだけで約200曲らしいです(音楽辞典見てます)。
コラールもざっとみて、157くらいはあります。
宮廷音楽ももちろんたくさん作曲してるけど、教会音楽の数は膨大。
バッハとルターのこの二人、アイゼナハという土地で共通してます。
アイゼナハには、ルターが三年間下宿していたアパート、
新約聖書をドイツ語に完成させたWartburg城があり、
Bachはそこで生まれています。
以上の写真は、ウィーン音楽大学でチェンバロ
(要するにバロック音楽)を専攻していた友人と一緒に、
北東ドイツを観光した時のものです。
もちろん、彼女は、きゃーーっきゃーーーっ!!
と感動の声を上げっぱなしでした。私ももちろん叫んでましたけど・・。
そして、バッハといえば、クリスマスオラトリオ。
めっちゃ長いです。本当は6日に分けて聞くものです。
でも、聞きました。一回はマンハイムの教会で一部、
一回はStuttgartのコンサートで全部。
ドイツでは、クリスマスになると、ぜーったい、
バッハのクリスマスオラトリオがあちこちで演奏されてます。
ソロの方の歌を聴いてると、あまりの人の声の美しさに、びっくりです。
それは、オペラとか、歌曲とかとはまた全く違う、「音楽の精神世界」。
華やか、かつ深い!!6曲のカンタータからなっていて,1-3
はクリスマス用、4は新年用、5は新年の第一主日曜、6は、・・・忘れた・・。
キリストの復活日?だったかな。しかも調べても分からない!
台本は「ルカ福音書」第2章、「マタイ福音書」第2章だそうです。
キリスト教徒の方なら、更に感動は大きいかもしれないですね。
写真は、 Stuttgartで聞いたクリスマスオラトリオの舞台の様子。
合唱団の子供が可愛いーーっ。
そして、バッハ関連で、もう一つ、
私のドイツ留学中に出会った、かけがえのない思い出といえば!
これ、「ゴールドベルグ変奏曲」!!
ドイツに留学して2年目、
マレイ・ペライアというアメリカ人
ピアニストのピアノリサイタルに行きました。
プログラムは、オールバッハ。
一曲小曲を弾いた後、この変奏曲。
もー、最後の変奏なんかで、ぼろぼろ、泣いてしまいました。
ショパンコンクール最高位!とかの若手の
ピアニストの演奏会で、度肝を抜かれたこともありましたが、
こんなに成熟した大人のピアニストの演奏を聞いたのは、
本当に初めてだったのです。
日本にも何度か来日していて、ファンも多いのですね。
でも、私は、彼のメンデルスゾーンのCDを一枚持っていただけで、
いいなーとは思っていましたが、別に気にも留めていなかったのです。
しかししかし!!
音楽に対する、人に対する、深い深い愛情・・。
敬愛、というほうがぴったりくるかな?
もう、本当に、涙が止まらないっ!!!
観客全員ちなみに総立ちでした。
で、その感動覚めやらず、
彼のCDをそこで買っちゃったわけです。
私の超お薦めの一枚です。
アメリカの新聞紙でも、「天井に輝く星」、と大絶賛。
本当にその通り。何色もの音色が、次から次へと、
きらきらと輝いて耳に心地よく響いてくる・・・。
一台のピアノから、どうやってここまで多彩な
世界を生み出せるのか、そのテクニックといい音色といい、
構成力といい、本当に脱帽です。ソニーから出てます。
彼のインタビューを、一度テレビでその後みる機会がありました。
「一番大切なのは、音楽に対する愛情」だそうな。
そんな彼の人柄が現われている、本当に、心安らぐ、一枚です。
本当はこの時代、現代使われているピアノはまだできていなかったのです。
ですから、バロック専門の音楽家の方なんかは、
ピアニストがバロック音楽を弾くのをものすごく嫌がられることがあります。
でも、バッハといえば、私はこれ!
リサイタルでの、「肌で音楽が聴ける」っていう
感動はないので残念ですけれど、CDはCDのよさがあります。
私は、数え切れないくらい聞きました。
でもでも、やっぱり最高なのは、彼の生演奏。
ミスとかもしたりするけど、オーラが違います。
CDは、残念ながらAMZONで出てこなかったので、
私の写真で紹介。
曲自体は、もともと、不眠症のカイザーリング
という人の為に作られた曲。
一曲アリアが演奏されて、それが、30通りに形を変えながら
演奏されます。
ので、これまためっちゃ長い。トータル73分。
不眠症の方、是非、眠る前に、聞いてみてください?
私は、かえって、耳を澄まして聞き始めちゃうので、良くなかったかも。
実は、まだまだ書きたいことあるのに。第一弾はここまで・・。
バロック音楽と当時の歴史、特に教会との関係、
少しは説明できたでしょうか?
次回は、バロック時代の建築から、
それに関連する宮廷音楽美、なんてことも、
自身の旅行体験から、つづっていきたいと思ってます。
時間が、でもそろそろなくなってきそうですが、
時間があればということで・。でも、書きたいことが一杯。
乞うご期待!?




