こんにちは!島根パピネス 普及推進部Sです。
8/20に広島県と広島市の消防航空隊と合同で
〈ヘリコプターによる視覚障害者と盲導犬の救助訓練〉を
行いました。
今回は私たち日本盲導犬協会の職員、盲導犬ユーザー、広島だけでなく他県の消防士の方々にもご参加をいただきました。
最初は訓練士から消防の方々への座学。
盲導犬や視覚障害などについてお話ししました。
足元でのんびりと待機しています
次に盲導犬ユーザーからのお話。
この方は2年前の大雨の際に床上浸水してしまい、その際盲導犬と盲導犬ユーザーは別々に救助されました。
この時の事例から市消防局と一緒に救助方法の研修を重ねております。
座学後は格納庫にて、盲導犬・視覚障害者にどのように救助用の道具を取り付けるのか確認を行いました。
「これから救助用の道具を付けますね」「右腕を延ばしてください」など、何をするのか、どうしてほしいかをしっかり言葉で伝えてくださることで、安心して道具を付けてもらうことができました。
また盲導犬が道具を付ける際には「慣れないものを付けて不安がらないように、ユーザーさん、体を触ってあげていてください」と、人にも犬にも配慮をしていただいていました
そのあとは実際の災害を想定し、ワイヤーで航空隊の方・ユーザー・盲導犬を繋ぎ、ヘリまでつり上げる訓練。安全を確保しつつも素早く道具を装用してくださいました。
そしてついに上空30mから降ろされたワイヤーに。
ヘリが近づいた時の強風や大きな音に犬たちは少しびっくりしていましたが、怖がる様子もなくつり上げられ、無事ヘリコプター内に救助されることができました。
参加した盲導犬ユーザーからは「ヘリでの救助という選択肢が増えたことは心強い」と意見をいただきました。
こうした取り組みによって、盲導犬・視覚障害の方が安全に、一緒に救助する必要性を考えてくださる方が増えることはとても大切なことです。
更に、視覚障害者・盲導犬だけでなく、災害時に自力での避難が難しい・情報の入手が困難な「災害弱者」とされる方へスポットが当たることが、災害の多い日本ではより必要となってきます。
今回ご協力をいただきました広島市消防航空隊及び広島県消防航空隊の皆様には厚く御礼申し上げます。
以上広島消防航空隊との訓練の様子でした!