154.何かが違うキス~예전부터 궁금했어 | かおり流 もうひとつの「宮」

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「チュ・ジフン&イ・ジュンギな毎日」のまほうの手・かおりが
こっそり書き溜めた「宮」の二次小説を今更公開(四十の誕生日2013/08/18にOPENしました)
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前のお話
153.美術館の落成式~いつから震えている?拙い…こんなところを人目に晒しちゃいけない
このお話は 152.女子トーク ~ほんの少しでもいいから…あたしになにか愚痴でも言ってくれたらいいのに に続く チェギョ目線のお話です


いや~~~~~ん!!また… また? またキスされちゃった!?
でもなんだろう…今のキス…今までのとは…何かが違う…
あ そうだ
ギャラリーが居ない…ただの一人も…それに…理由も…無い…よね?
今までは脅しだとか見せしめだとか 理由が有ったのに… 今のには…何の理由が?
あ…写真?大事な写真を返さなかったから?
でもなんか そんな悪意これっぽちも…感じなかったよね…
シンくんはあたしの唇が気に入っちゃったの?それとも単にキス魔なの?
あたしはすっごく勇気を出して

「あ あの!!
…예전부터 궁금했어(イェジョンブト クングメッソ/ずっと前から 気になってたの)」
「何が?」
「殿下はどうしてあたしにその…キス…するの?」
「は?」
ちっが~~~う!やっぱ止めとけばよかった 呆れてる!呆れてるぅ!
あほら えっと…熊さんの事聞いてみたら?
イヤ もう遅い 言っちゃったもん… うわ~~~どおしよどおしよ…変な事聞いちゃったし
う! わ! はあ~ん!ハズカシイ!

「初めて会った日 あ 違った… 再会した日… いやこれも違うか…
殿下の17歳の誕生日だったよね あたし 殿下の上靴をビショビショにしちゃって…
まだ履けるのに すっごい怒って「捨てておけ」って顔も見ないであたしの方へ上靴を蹴り出して… あたしついカッとなって背中に投げつけたりして… 
その放課後だったでしょう?ヒョリンさんにプロポーズしてるとこ見」
「ちょっと待て」
「え?」
いくら脅しにしても… あの日初めて会ったようなものだったのに なぜいきなりキスしたのか聞きたかったのに そこにたどり着く前に横ヤリが入った
「今何と言った?」
「だから…殿下の17歳の誕生日に上靴を」
「違う その前だ」
「はい?」
「初めて会った日?」
「その後」
え?なんか怒ってる?あたしってばまたなんか怒らせたの?
「再会した日?」
「違う その後だ」
なんなのよその苛ついた感じは!
「…う~~~~ わかんないよ! あたしなんて言ったの?」
「これも違うか そう言わなかったか?」
何よそれ そこ?!
「?…ああ…言った かな? 言ったね…も~それが何なのよぉ!?話が進まないじゃない!」
「いや そこは重要だろう?」
「どうして?」
「俺達がいつ再会したかお前解ってるのか?」
そんなの!決まってるじゃない!…シンくんはきっとクリスマスだと思ってるのね
「えと…殿下は覚えてないかもしれないけど…実は 中学三年の時再会したの」
「いつ?」
「芸高祭のちょっと前」
「どこで?」
「ハンガラム美術館だったと思うけど…アルフォンスミュシャの絵の前で…」
「お前 覚えていたのか?」
「はい?」
「覚えていたのかと聞いている」
もぉ…なんでイラついてるのよぉっ?!
「そりゃあ…ものすごく激しくぶつかったし…
カッコイイ高校生のお兄さんだと思ってたら同い年だって言われて 親近感湧いてペラペラしゃべったのに芸高祭でお見かけして…皇太子殿下だったと知った時には驚いたけど…」
「なぜ言わなかった?」
「は?」
「どうして覚えていると言わなかったんだ?」
「だって!!庶民が皇太子殿下にあたしのこと覚えてますか!?なんて言い寄ったらイギサさんにねじ伏せられちゃうでしょ?!」
「はは…」
あれ?今度は笑いだしたよ…
「笑わないでよ!ホントの事じゃないっ!」
何がそんなに可笑しいのよぉ!
「そりゃあ確かにそうだ…」
もう!何よ!なんでそんなに大笑いするの?()`ε´( 
シンくんはお腹を抱えて 漏れる声を堪えられない様子で「くっくっくっ!」と笑ってる
ちっともおかしくなんかないのに…そんだけ遠い存在だったって事よ!?\(*`∧´)/
ユル先輩もそうだけど ホンット皇室の人って笑いのツボがわけわかんないわ…┐( ̄ヘ ̄;)┌
そして
暫く笑い続けたあと ようやく口を開いた
「だけど お前がイギサに取り押さえられる危険性が無くなってからも だいぶ時が経ったぞ?」
「だって聞かれて無いし… とにかく機会が無くて言えなかったの!
も~ なによ殿下なんて覚えてなかったくせに!今はそんな話で笑いこけるところじゃないの!」
「なんだよ 怒るなよ 皺ができるぞ」
シンくんはやけに愉しげにあたしの眉間を中指ではじく
「ちょっ!もぉ!痛っ!殿下!!」
「お やるのか?」
シンくんはお得意の 長い手で あたしの頭を押さえてあたしがそれ以上近づけないようにする
コレをやられると あたしの拳はシンくんをかすめることしかできない
「もう!や!ずるいよ殿下!」
ぶんぶん腕を振り回すあたしを 上から見下ろして笑ってる もうっ!!
なのに 急に ふっと背中に両腕を回して抱き寄せられ
「な~んだ…そっか」
そう呟いた
「え?何?」
「いや 何でもない」
「何でもないなら放してよ!」
「おまえ またタメ口だぞ?」
「もう!怒ってる相手に敬語なんて使えません!」
「そういいながら使ってるじゃないか お前はホントバカだな…」
「むぅっ!!怒ってる妻相手に言う言葉!?火に油を注ぐって言葉を知らないの?」
「ああ…知らないね おまえをからかうのは俺の楽しみなんだ 好きにさせろ」
そう言ったシンくんの腕の力が少し強くなった
「むぅううう!悔しい!」
あたしは心臓が爆発しそうなほどドゥグンドゥグン高鳴ってて 苦しくてたまらないのに…
「黙ってろ」
そういいながら益々ギュウっと抱きしめられる ヤメテ 苦しいよ
「悔しいよ…」
間にこの手が挟まってて良かった…密着してたら心臓の音バレちゃうトコだったよ
シンくんの胸との間に挟まってる両手を拳にしてポカポカ叩いた けど…ビクともしない
「悔しい…っく…」
あ~ やっちゃった… 泣いちゃダメなのに…
「またなのか?泣き虫だな…」
「っく…ご…ごめん…な…さい…っく」
シンくん…困ってる…
「もういい…黙ってろ…」
冷たい…言葉は冷たいのに…シンくんの指が…梳くように あたしの髪を撫でてくれる
意地悪なのに優しい… ちびっこシンくんとおんなじ…
苦しいよ…シンくん…あたし シンくんの事 どんどん好きになって行く
トクトクトクトク心臓の音はどんどん高まって行く
もうダメ…耐えられないっ!

「あたし… 殿下のこと…」
低く鳴り響くヴァイヴ音はシンくんの携帯
騒がしい着信メロディはあたしの携帯
はぁ~もう!…タイミング悪いよぉ~

「お呼びだな…皇太子と妃殿下が二人共行方不明じゃ 仕方ない… 行くか」
シンくんは電話には出ずに 梯子の方へ あたしは言いそびれた言葉が口の中に残ってる感じがしてモヤモヤしてるのにぃ…
「何してる?早く来い」
鳴り続けた電話がプツリと切れる
シンくんの眉間には深い皺 もう 王子病殿下に戻ってる… むうぅぅ…
「はい…」
いや…これで良かったのよ…
好きだなんて言っちゃったら ただでさえ いっつも虐げられてるのに 今よりもっといいようにあしらわれちゃうわ!「俺の事好きなんだろう?」な~んて言ってさ…

梯子の下を覗くと シンくんが待ってくれてる…ほっ
登るときはそんなに怖くないのに 降りるのはちょっと怖いよね…
「う…上見ないでよ?」
「なんだよそれ 夫をチマの中を覗く変態扱いしてるのか?」 
「ち…ちがうけど!」
「いいから早く降りてこい!」
降り立った時よろけるあたしをふわりと抱き止めてくれた
「お前は相変わらずお転婆だな…」
はっ!また?またなんか子供の頃の話?
「木登りが趣味だったろう?」
うわっ!まさか…あの時の事覚えてる?

覚えてる…覚えてる? 覚えていたのか?
そこでふいにあたしは
シンくんがさっき言った言葉に違和感を感じた
「あれ?さっき 覚えていたのか?って言った? ってことは…殿下も…覚えていたの?」
見上げると 本当に呆れた と言いたげな顔をしている
「何を?」
「美術館で再会した日のこと…」
「は?今頃ソコか?お前 ホンットバカどころじゃないな…
言っただろう?俺は記憶力が良いんだと」
ひょえ~~~?!わわわわんじゃっぴょぉ~んっ!!(王子病~!!)Σ(=°O°=;ノ)ノ


今日もお読み頂き ありがとうございます
あはは チェギョンったら( ´艸`)

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