JCC-T-CH.Dear Asuka Of Thousand Mild,C.D.X. 京都 和田昭一氏繁殖
呼び名は 【明日香】ちゃん
初めてのコリー犬の呼び名を「コリー犬は顔が長いから『ロング』で良いでしょう。」と言う父の一言で(少々 安易に、、、)決められたので
次の子は私自身で一生懸命考え、当時としてはモダンな綺麗な呼び名を国語辞典片手に決めていました。
和田ブリーダーさんに【明日香】にします!と言ったら、血統書の名前も[ASUKA]にしてくださり
血統書を受け取った時には嬉しくって、長い間血統書を眺めていました。
明日香ちゃんが将来有望犬だと薦められて我が家にやってきたのが1972年6月頃で、
紹介してくださった尊敬する中村さんは神戸から大阪の私の家まで来てくださり、事細かく飼育管理方法を指導して下さいました。
この時に、粗悪なドッグフードでは良いコリーは育たないです。ドッグフードのこともしっかり勉強しなさい。という事も教わりました。
一番綺麗な時の明日香ちゃん in 大阪城
そんな明日香ちゃんの展覧会初出陳の時がきました。
大阪南支部展 [未成犬クラス]だったか3~4頭並ぶ中、私の日本コリークラブでのハンドラーデヴューでした!!!
もうハラハラ・ドキドキ
入場したら何処に立って。。。その次は何をするか。。。何処を走るか。。。。あ”~~~体中がパニックでした。
「とにかく真っすぐ!」ってトライアングルを走る自分の姿は今も忘れていません。
長いような短いような人生最大級の出来事はアッと言う間におわり、最下位のリボンをもらってリングを出ても興奮は収まりませんでした。
そこには、ブリーダーさんの和田さんご夫婦と一緒に、
確かJCC-CH.Storkwood Hold Up,CD のオーナー様が応援?に(どっちかと言うと、心配で・・・)来てくださっていました。
その方が私のハンドリングを見て、「今のハンドリングで一番問題だったのは、三角を走る時(トライアングルの歩様審査)に犬がずっと側体歩をふんでいました。それを気付いたらすぐに直せるハンドラーにならなければなりません。」と教えてくださり、一度もリードを持ったことのない明日香ちゃんを受け取り、私の目の前で、「あなたが走ったのはこうですよ。」と言って側体歩で走ってみせて、「これをこうすれば正常な歩様に直ります。」と言ってちゃんとしたトロットを踏ませて見せてくださいました。
それを見た私の感動と言ったら!!!先輩方はみんな【神】 ただただ「すごい」の一言でした。
私もあの様なハンドリングが出来るようになりたい!と ますますコリー犬熱が燃え上がった瞬間でした。
そんな明日香ちゃんですが、非常に皮膚が弱い体質だったので、常に皮膚病に悩まされて、展覧会で勝てる状態にはなれませんでした。
そこで始めたのが家庭犬訓練でした。
とにかく賢い子でした。
いわゆる、《訓練の仕方を教えてくれる子》でした。
思考錯誤しながらの練習に嫌がることなく、ほぼ毎日家の前で練習していました。
CD(家庭犬訓練資格)までは順調に合格し、CDX(上級訓練)にも挑戦し、高跳び・幅跳び・持来と全部できるようになって
兵庫支部開催の訓練試験に臨みました。
忘れもしない、その時です。
審査は脚側などは順調に出来て、いざ幅跳び審査となりいつもの練習のように幅跳び台の横に立って、「跳べ!」と言うと
なんと明日香ちゃんは困った様子で跳ばずに横を通って私の所に戻ってきたのです。。。。。ここで失格です。
それからの私は皆さんが居る所から離れてずっと泣いていました。
泣くとこんなにメガネが曇るんだ。何も見えないと思いながら泣いているところに兵庫支部の方が慰めに来てくださり、
「直子ちゃんがそんなに泣くのを初めて見たわ。よっぽど悔しかったのでしょうね。」と言われ、私の練習状態を言ったら
兵庫支部で使用している規定通りの道具を一式貸してくださいました。
というのは。。。。私が使っていた高跳び・幅跳び道具は、自作の物で、家で使っていた2枚の木製のお風呂の蓋を立てたら高跳び練習、
寝かせて2枚広げたら幅跳び練習用に使っていました。
なにせ元がお風呂の蓋、、、、幅は狭いし、一枚板なので規定の道具と比べると、その存在感が全く違います。
初めて巨大な障害物を目の当たりにした明日香ちゃんにすれば、「なんだ!こりゃ!!!」ってなったのでしょう。
それからは既定の大きな道具を使って練習の毎日でした。
その後無事にCDX(上級訓練試験)も合格する事が出来ました。
その大泣き状態を見かねて親切にしてくださったのが、兵庫支部を背負うくらい日本コリークラブに貢献されたご夫婦 平原さんでした。
ご主人は後に審査員になられました。
若いメンバー達との交流をとても大切に思ってくださる
優しくて懐の広いご夫婦で、お世話になった感謝は忘れられません。
1975年11月3日 兵庫支部審査会にて CDX合格時
明日香ちゃんが頑張っていたのを応援してくださっていた審査員の方々との貴重な写真です。
明日香ちゃんの訓練に夢中になっている間も展覧会のカメラ小僧は続いていました。
多分周りが見えていない状態で、あっちこっち行って撮影する女子は目立っていたのでしょう。
そんな姿がある有名ブリーダーさんの目にとまったことが、
この後の私のコリー犬ライフを素晴らしいものに導くことになりました。
JCC-G-CH. Barkley's Morning Call,CD 呼び名は 涼香(すずか)
涼香との出会いも忘れられないことが多くあります。
その続きは次回に。。。 2021.10.11.記