JetClipper's Bar next season(仮) -9ページ目

JetClipper's Bar next season(仮)

Si vis pacem, para bellum

「いつかはゆかし」で老後資金を投資信託でという宣伝をしていたにもかかわらず、投資助言のライセンスしかとっておらず、実質販売をしていたアブラハム・プライベートバンクが業務停止命令を受けた。内容をよく読んでいたけど、正直魅力を感じなかったので私は投資しなかったが、騙された人も多くいたようで。

こういう事件があると、海外への投資が危険だとか、国内の銀行等の金融機関じゃないと信用できないとか言う向きが多いのだが、それは間違いだと思う。
正直、国内の証券会社と付き合うのは私は嫌だ。だから全てネットでしか取引しない。ネット証券でJPモルガン等のレポートが読めれば別に証券会社の営業と会う必要はない。株を転がすならまだしも、投資信託で複利効果を最大に得ようと思えばスイッチする程馬鹿げた事はない。その度に手数料が発生して、せっかく得られた効果が帳消しになってしまう。ただでさえ3%の利回りを得ようとすればアメリカ財務省証券以上のパフォーマンスがないと無理なのだから、それを手数料として持っていかれたら儲かるものも儲からない。
銀行だって似たようなもの。銀行の窓口で私を説得できるだけの方にお会いした事は一度もない。


投資雑誌なんて絶対読まない。私はチャートだとか株価のテクニカルな動きは興味がないし、非科学的だと思っている。それこそクウォンツのように膨大な科学的なシステムを作るならまだしもそうではない単なるこじ付けに近いこれらのテクニックなど科学にもならない。
そして何が嫌かと言えば、この人達の投資対象が毎月分配型の投資信託だったり、国内に偏りすぎていたり、海外通貨のリスクヘッジが不十分な投資ばかりだからだ。逆に海外投資のリスクヘッジをやりすぎて結局儲けがなくなるパターンすらある。


経済のファンダメンタルズから考えれば、この数年間は日本国債を中心とした運用しかしていない金融機関は危険だ。メガバンクはもう随分売り抜けたもののもし国債のデフォルト、金利の急上昇が発生した場合、まったく影響がないところはないだろう。中小の金融機関の倒産はあるだろうし、それに伴って取引先の連鎖的倒産はあるから。
そのような事態が発生した場合ハイパーインフレは必ずある。そうなると日本円で持っているなんて馬鹿げているし、土地を買い集めても暫くは使えないだろう。

またもうひとつのリスクはアメリカのデフォルトだ。これも現実的ではないという意見があるだろう。たただ今現在はそれは今そこにある危機だ。今回アメリカがデフォルトしてもいきなり格付けが下がるという事はないだろうが、アメリカでも起こるならユーロ圏も危ないという意見になるだろう。アメリカでデフォルトのような事態が起こると、流動性の回帰もありドルが猛烈に買われる。その時に来るのは強烈な円高だ。


そういう意味で日本に期待するのは聊か無理だし、日本で仕事をしている人はサラリーを日本円で貰う以上、これ以上日本に依存するのは危険だと思う。例え会社が倒産しても生き延びる為にどうしたらよいのか。

たとえば生命保険の類はドル建ての保険にしてしまう。先々を考えると公的年金は日本円でもらえるのだからそうではないはドルでも良いだろう。
また海外への投資を増やし、日本は殆ど無視しても良いだろう。
アメリカドル・ユーロ・イギリスポンド・スイスフランあたりに分散してノーロードの投資信託ないし金を買う事。
新興国もパフォーマンスを上げる為には必要だけど全体の投資の5%を超えないようにしたほうがいい。リスクをそれ以上取れる資金ならばもっと増やしてもいいが、ドル撒き戻しが予測できるのならばあまり賢い選択しではない。

日本円で勝負するなら、日本国債の先物売をする投資信託がいい。5倍のレバレッジをかけて先物売をしてくれる。今年金利が乱高下した時にかなり儲けさせてもらった。本当ならば自分でレバレッジかけて売りたいけど、まあ、プロ向けの世界だから。


自分の職場が日本ならば日本円で何か資産形成する必要はない。家も既に余っているのだから買う事もない。賃料もおそらく下がるだろう。
そう考えると資産は外貨建てで外国の銀行を上手く使うことだろう。

このタイトルはウォールストリート Money never sleepで出所したゴードン・ゲッコーが講演で言い放つ台詞だ。

安倍首相のスピーチライターがセンスがない事にゴードン・ゲッコーが日本に来て欲しいかのようなスピーチを書いてスピーチさせてしまったので色々と問題視する向きがある。確かにゴードン・ゲッコーはインサイダー取引の犯罪者だからそれを称えるかのような演説は流石に問題かと。

でも、私はゴードン・ゲッコーのような利己的な資本家の存在は必要だと思うし、インサイダーや犯罪ではなけば問題なしと思う。もっと言うと、ゴードンのような生活をしたり、ギャッツビーぐらいの生活をする人を認める事も必要な事だと思うのだ。


と言うのは、日本は資本主義国の振りをした社会主義国家で、産業が傾けば実質的に国有化したり、政策や財政で助けようとする。勿論それは経産省や財務省、農水省の覚えが良い業界に限り、IT業界は救われないだろうが。
これは経営者のモラルハザードに繋がると私は常々思っている。というのは、経営責任は取らされても訴追される事もないし、退職金もそれなりに出る。生活に全く困るというレベルになってしまう人は少ない。でも多くの下請の社長は夜逃げ同然で会社をたたまなければならないのでこれはこれで問題もあるのだが。


一番の道は経営者の質を国際競争に勝てるレベルに上げる事だが日本のジョブローテーションではまずマネジメントすら疑問が多い。ビルキントンを買収した日本板硝子が本当にピルキントンをマネジメントできているのかという疑問は常にある。逆にゴーンさんを送り込まれた日産は日産を辞めさせられた人の恨み節は聞こえるけど、通貨変動にも強い会社に生まれ変わったし、このまま行くと、ルノーの逆買収も出来ない話ではなくなっている。

その為にはやはり自由な資本市場は必要で、買収資金を調達し、然るべき能力のある経営者に会社を株主の論理で経営させるようにしなければいけない。それが結果的に解雇法制等を含めた歪なシステムの変更を主導するだろうし、日本に対する投資も増えるだろう。

実際、LBOを使った資金調達での友好的MBOはこのモデルになった事件からスキームとして成立してきたし(その前は敵対的買収に使って、ジャンクポンドになっていた)、敵対的買収に対する防御、ホワイトナイトの導入等も進んだのだ。勿論金融機関の強欲はサブプライムローンを証券化する商品で問題になったが、一番の問題はアメリカよりヨーロッパの銀行だったという見方もあるので、この件でアメリカだけを叩くのも筋違いだとも思う。
いずれにせよ、資金が流動化していかないから、これだけ金融緩和しても景気はよくならないし、日銀当座預金が豚積みされ、バカなリフレ派がもっと緩和とか言い出すのだ。もっともこれが投資に廻って結果的に日本国債がまた放出されるとこれはこれで国債暴落と言うシナリオにもなるのだけど。

だから私は高校生の頃からGreed is Good.と言いつづけている。と言っても私自身は強欲には程遠いのでもう少し自分についての欲を食欲以外は増やしておきたいところではあるが。

アメリカの連邦議会での予算が成立しなかった為、アメリカ連邦政府の軍と治安維持・航空管制以外の業務に携わる職員は自宅待機となっている。つまり機能停止という状態だ。
これは極めて合理的なもので、議会が予算を承認しなければ予算に基づいて活動する政府は業務執行する事が出来ない。勿論軍隊などの例外はあるものの連邦政府の機能が止まるのは19年ぶりとか。

で、ここで日本人がわかっていない事。

アメリカは合衆国と名乗っているが、正確には合州国と表記するのが本来は正しいのかもしれない。
連邦政府は外交と軍事と州間案件に対応し、国民に近いサービスは実は連邦政府からのものより州政府が主導するものである。州政府の権限は日本の都道府県より強い。州兵を持ったり、州兵の指揮権、州の判事の任命等、かなり独立した権限がある。州政府は税金の率も決める事が出来るので、アメリカは州に消費時に支払う売上税もない州があるし、税率も州によって違うのが当たり前。だから州境では越境して買い物した方が良い場所もあるし、州を超えて持ち込んではいけないものも実はある。
だから今回の政府機関閉鎖で影響があるのはワシントンDCや一部の都市部の一部の人達。連邦政府に関わらない部分は全く問題がない。


もうひとつはアメリカ人のメンタリティの問題。
アメリカ人が何故銃を手放さないのか。それは政府に対する抵抗権の一環として武装民兵を認めている事にある。決して外的攻撃の為ではなく、政府への抵抗権という所が重要だ。つまりアメリカの成り立ちが王権によって抑圧された人々が立ち上がって政府を樹立したという所にあるからだ。
それは自立自尊という考え方に繋がっていく。アメリカの歴史を学んでいくと、連邦政府に権限が集中する事に常に抵抗がある。アメリカの中央銀行は何度か法律で消えていて、今の連邦準備制度が出来たのもそう古くはない。むしろ日本銀行の方が歴史があるくらいだ。南北戦争も見方を変えると、各州が独立した法体系として持っていた奴隷制というシステムを連邦政府の権限で変更する事に対する抵抗という構図も見えるのだ。


そういう自律自尊の国民たちにとっては、社会保険に対する抵抗感がある。
日本人やイギリス人にとっては国民皆保険が当たり前で、国民の出し合ったお金で互助的に医療保険をやっている。ところがそこには政府の介在があると、医療行為の選択の自由がうばわれているかのように感じるらしい。
自分の身は自分で守るという考え方がある以上、国の制度として全国民が加入するというオバマケアに対して抵抗感があるのは当然の事。高齢者や低所得者に対する保険機能は最低限度の生活保障との見方をしているからそこにはあまり反対しなくても、全国民に何かを課すという事はやはり抵抗があるのだ。


しかも前回の選挙ではそれを支持する共和党とそれを支援するティーパーティが推す候補が軒並み勝利し、民主党は下院で多数を握れなかった。故に下院議長は共和党だ。
上院は2年に1回、1/3ずつの改選だからいきなり全部がひっくり返る事はないのだが。
次の選挙は来年の中間選挙。大統領任期の途中にやるから中間選挙なのだが、ここでも勝てる見込みは実は薄い。


アメリカ人は自律自尊と愛国心という面では日本人よりはるかに意識が高い。
シリア空爆を明言したにもかかわらず、ロシアでのG20で各国の反対にあい、プーチンに懐柔され、化学兵器の廃棄を約束すれば空爆しないという事にされてしまった。
これだけでオバマ大統領は外交面で大きなマイナスを背負わされた。弱腰という非難は最大級の侮蔑だ。しかもこれによってイスラエルの行動を掣肘出来なくなった面は問題だ。イスラエルはやると宣言したら必ずやってのける。その為に必要な武器ぐらい平気で調達する。チュニジアにPLOが逃げたら空中給油と長距離爆撃できる飛行機を調達してでもやるのだ。
ここで弱腰になったらイスラエルは自国の生存をかけてイラクを叩くだろう。そうなるとオバマ大統領の面子どころの問題ではなない。


つまり下院共和党かこれだけ強行なのもその読みがあるからだ。
私は最低一週間と見込んでいる。この局面は演説などの小手先ではどうしようもないだろう。なにせ指導力を疑われているのだから。