JOYCE featuring JOAO DONATO 「TUDO BONITO」   2000
 
 『お待たせしました。ジョイスの最新アルバムが遂に完成!
今回は、ワン・アンド・オンリーの天才ジョアン・ドナートを
フィーチャリングしたプレミアム盤。
全12曲中7曲が彼とのコラボレーション。
「バナネイラ」をはじめとして彼の往年の作品、そして共作曲、
共演もありバラエティー豊かな内容。
30年以上のキャリアを持つジョイスの新しい節目として
多面的アーティスト精神が全て発揮された代表作の1枚となる名盤。』
 
イメージ 1
 
 カヴァー曲を収めたアルバムなんかもリリースしてるジョイスですが、
ドナートとのコラボは、ありそうでなかった企画。
ドナートの名曲「Bananeira」、
ジョビンの名曲「So Tinha de Ser Com Voce」
ジョイスの娘、アナ・マルチンスのデビュー・アルバムのために
ジョイスとドナートが共作した「Prossiga」などを聴くと、
これまでドナートとの共演が無かったのが不思議に思えたりします。

TOTO  「THE SEVENTH ONE」   1987
 
 邦題は「第七の剣」、文字通り7枚目の作品です。
 
 
イメージ 1
 
 
 
 ヴォーカルはジョセフ・ウィリアムズ、
シカゴのジェイソン・シェフの推薦、
前任のファーギィ・フレデリクセンのオーディションの時は
Mr.BIGのエリック・マーティンが最終選考に残っており、
今回のジョセフの時もエリックが最終選考に残ってたとか。
いっそのことエリック・マーティンをヴォーカルにしとけば良かったかな?
ま、ジョセフにしてもTOTO伝統のハイトーン・ヴォイスだから
まったく違和感なく聴く者の耳に馴染むのでしょう。
 
 リンダ・ロンシュタットのコーラスと
ディヴィッド・リンドレィのスティール、
豪華な助っ人を得た「Stay Away」が好きでしたね。
RANDY VANWARMER  「THE THIRD CHILD」   1994
 
 『ハートに聴こえる、歌があります。
澄んだヴォイスは風。メロディは踊る光。
静かな抒情が、淡く、ほんのり胸を刺す...』
 
 
イメージ 1
 
 
 ランディ・ヴァンウォーマーといっても馴染みの無い方も
いらっしゃるでしょう。
CMで使われた「American Morning」を聴けば、
大体わかるんじゃないかな?
79年のデビュー・アルバムに収録された「American Morning」、
ここでは15年振りのセルフ・カヴァー。
どの曲も彼の人柄が滲み出た優しい唄い口で、
ほんわかと気分も和みます。
JOYCE 「TARDES CARIOCAS(カリオカの午後)」  1983
 
 『83年のアルバム「カリオカの午後」は、
初の自己プロデュースによるもので、とても満足のいく出来でした。
その前にリリースしたアルバム「フェミニーナ」や「水と光」の
コンセプトを引き継ぎ、更に追究して表現し、
私自身とても気に入ってるアルバムです。
・・・ジョイス(2000年10月)』
 
 
イメージ 1
 
 
 オープニングの「Baracumbara」のスキャットによるインストで
もはやジョイスの虜です。
エグベルト・ジスモンチのアコーディオンみたいなのも素晴らしいですよ。
かと思えば自身のギター弾き語りの「Duas Ou Tres Coisas」、
この唄声とギターの音色の醸し出すある種の「儚さ」はお見事!
 
 83年にリリースされたものの。すぐ廃盤になり、
97年にやっと再発され、陽の目を見るに至ったものです。
QUNCHO  「EQUATOR」  1992
 
 上田正樹とサウス・トゥ・サウスに在籍していたクンチョーの
1stソロ・アルバム。
 
 
イメージ 1
 
 
 スティーヴィー・ワンダーの曲を3曲、
あとはヤング・ラスカルズの「Groovin'」、
ドリフターズの「Under The Boardwalk」、
アントニオ・カルロス・ジョビンの「Triste」等をカヴァーしたもの。
 
 もともとR&B指向だった堤和美さん。(本名です)
クンチョーと言えば、サウス・トゥ・サウスの
「この熱い魂を伝えたいんや」、アルバムの中の「Love Me Tender」は
主役のキー坊よりも好きやった。
あれから約20年、あのブルージーな迫力は影を潜めた!?
JOAO GILBERTO 「IN TOKYO」   2003
 
 所謂、「奇跡の初来日」と語り継がれてるモノですね。
翌2004年は「奇跡の再来日」と言われ、
更に2006年は「最後の奇跡」と言われてました。
 
 
イメージ 1
 
 
 当時、東京で学生生活を送っていた次男が2006年のステージを
観たそうですが、開演は1時間遅れるわ、空調は止めるわ、
途中で瞑想状態?になるわ、で、半分ほど寝てた、と言ってました。
何と勿体ないことを。(笑)
 
 ジョアン用にDAT録音されたテープは180分テープで、
何曲かにノイズが入ってしまい、泣く泣く数曲をボツにした、
というハナシ。
CD化の予定は当初まったく無く、このDATを聴いたジョアンが
感極まって自らCD化を提案したそうです。
 
 70歳代の男性のギター弾き語り...しかし、その空気感というか、
もちろん会場の緊張感も含め、CDで聴くだけでも極上のひとときです。
モントルーでの雰囲気とはまったく違い、静謐感に浸れます。
「シェガ・ヂ・サウダーヂ」や「ヂサフィナード」「オ・パト」
「フェリシダーヂ」「イパネマの娘」などをボツにせざるを得なかったのは非常に残念でした。
MARY BLACK  「THE HOLY GROUND」  1993
 
 邦題「聖なる大地」。
アイリッシュ系のSSWの曲を中心に取り上げたもの。
 
 
イメージ 1
 
 
 無伴奏で始まるトラッドの「The Holy Ground」、
癖のない唄い方なので、トラッドの苦手なヒトでもOK!?
 
 異色だったのが日本盤ボートラの「Don't Explain」、
もちろんビリー・ホリデイやヘレン・メリルのような
アダルティーな味は無いけど、
「あなたが戻ってきてくれただけで嬉しいんだから言い訳はしないで...」
と、サラッと歌い上げるところがミスマッチで、なかなかいいね!
この曲に限って言えば、ちょっとリッキー・リーと似た感じ?
THE POGUES 「WAITING FOR HERB」  1993
 
 『そして7人が残った。
新生ザ・ポーグスのニュー・アルバム!!』
 
 
イメージ 1
 
 メンバーから解雇されたシェイン・マクゴワン、
彼が抜けたポーグスは、まるで毒気のない爽やかなポーグス。
あの疾走感あふれるサウンドは、ここにはありません。
 
 それにしても、どこか中東風の「Girl From Wadihammamat」や
沖縄風の「Pachinko」など、新しい試みが面白い?
DAVID LINDLEY 「VERY GREASY」  1988
 
 プロデュースはリンダ・ロンシュタット。
レゲエ・スカ風の曲やテックス・メックス風のものまで、選曲は◎。
 
 
イメージ 1
 
 
 「Do Ya' Wanna Dance?」などは、エレキ・インストみたいな間奏、
思わず「ニヤッ」とさせられちゃいますよ。(笑)
「Papa Was A Rolling Stone」のようなR&Bを取り上げるのは珍しい!
ディヴィッドとウィリアム・スミスのツイン・ヴォーカル、なかなかです。
 
 またウォーレン・ジヴォンの「ロンドンの狼男」はまさにディヴィッドに
打って付けの題材でしょう。
テックス・メックス風の「Texas Tango」あたりを聴くと、
ライ&フラーコなんかを想い出しちゃいますよね。
 
 今回のアルバムの名義は「化け物」と同じく「EL RAYO-X」、
まさにこのユニットにふさわしい選曲とアレンジで
メッチャ楽しげなアルバムに仕上がりました。
MILTON NASCIMENTO  「YAUARETE(黒豹)」  1987
 
 押しも押されぬMPB界の重鎮。
 
 ブラジル音楽とジャズやロックをうまくミックスさせて
「ミルトン・ワールド」を構築します。
 
 
イメージ 1
 
 
 
 オープニングの「Planeta Blue」のアフリカン・テイストに続き、
ポール・サイモンと共演した「O Vendedor De Sonhos」の美しいこと!
欧米諸国に媚を売ることなく全曲ポルトガル語で唄われており、
ハービー・ハンコックやウェイン・ショーター、エリック・ゲイル、
ドン・グルーシン、クインシー・ジョーンズなどのジャズ系のヒトが
しっかりと脇を固めています。
 
 全体的には当時のライト・フュージョン的なサウンドなんですが、
なんか「土着性」みたいなのがまったく無く、ちょっとインパクトに欠けるような?